桜田JUMは何とか学園一の乙女の座(アリス)をめぐる現状を立て直したいという考えを日増しに強めていた――
だがそんなJUMをあざ笑うかのごとくJUMの生活と精神は荒廃の一途をたどっていくのであった・・・
J「だけど…あきらめずに前へ進めばきっと光は見えてくるはずだ…」
翠「それはムリな話ですぅ…」
J「す…翠星石 言葉を返すようだけど…あきらめるのは簡単だ―――だがそれでは何も始まらない…」
翠「もし翠星石達が「アイツ」を倒すことができれば学園一の乙女になって戦いも終わるかもしれないです…でもそれはムリな話なんですよ」
J「アイツって誰だよ?」
翠「槐組にいるんですとんでもねえヤツが…
アイツがいる限り毎日がドールのアリスゲーム状態ですぅ…」
J「…でもそんなヤツがいたら水銀燈が黙ってないだろ…」
翠「…あんましデケェ声じゃ言えねえですが…乳酸菌の水銀燈は勝負を恐れて逃げ回っている――」
J「え!(し 信じられない…あの乳酸菌の水銀燈が背中を見せるほどの敵……)
と とにかくその人に会ってみるよ…で名前はなんていうんだい?」
翠「いや…名前は知らないですぅ…」
J「知らないってどういうことだよ!?名前もわからないんじゃ行っても会えないじゃないか!」
翠「行けば…わかるですよ…」
J「え?(行けばわかる……どういうことだ?)」
1の槐
J「槐組…ここか…」
ガララ(ドアを開ける)
J「(たしかにここは乙女のたまり場だ…だがどいつもこいつも見慣れた乙女…
ひと目見ればわかると言うほどの薔薇乙女などドコにもいやしない…
僕も真紅たちからのアプローチをくぐりぬけている内にこの程度の乙女に萌えを感じなくなってきている…)
今の僕なら華麗にスルーできるような気がする… 時間の無駄だ…帰ろう…)」
―――おそらく翠星石が何か勘違いしてたんだろう―――
このクラス槐に 「アイツ」はいない!!
ガラララ(ドアを開ける)
薔「……」
J「( いた……!! )」
―間違いない!!この子だ――……だがひとつ気になることがある!!なんでこいつは眼帯してるんだろうか!?……でも萌え!!
J「は はじめまして…1年梅岡組の桜田と申します」
薔「……(ジーッ)」
J「あの…お名前は…?」
薔「……(ポッ///)」
J「(自分の素性を明かしたくないのか…それとも眼帯属性の上に内気属性なのか…)」
とりあえず一緒に授業を受けることにする
J「(とにかくメルアドを聞く前に「この子は何なのか」ということを調べる必要がありそうだ…)」
ガサゴソガサゴソ…
薔「……(汗」
J「(な…!教科書を忘れている!さらに無口で内気だから他人に「見せて」と言えず困った表情がGOOD!
よし…勉強なら僕の得意分野 僕が教科書を見せてさらに色々教えてあげよう!)」
J「教科書…見せてあげようか?(ボソリ」
薔「…A…(ボソボソ」
J「え?」
薔「(うつむきがちに上目遣いでこっちを見ながら)……ありが…とう…///(ボソリ」
J「……」
前略姉上様――今私の目の前に美しき乙女が座っています
その名は薔薇水晶…〔ノートに名前が書いてありました〕
とても恐ろしい子です(いい意味で)