「ジュン、どうかしらっ?」
「金糸雀…!?」
何かが違う。徹底的な違和感がある。
──デコ!?デコがない!?
「髪、下ろしたのか」
「当たりかしら☆
なんてったって今日はお泊りなのかしら!」
「僕のウチに泊まるのに何で髪を下ろす必要があるんだ?」
「真紅がこの前『ジュンは長い髪が好き』だと言ってたかしらっ!」
成程… 策士だ。こいつは。
「そうすれば今夜、既成事実を… って、何をしてるのかしらっ!?」
「あ、ごめん」
無意識に金糸雀の髪を指で梳いていた。
そして髪から滑らすように金糸雀の柔らかなほっぺに辿りつく。
「ジュン… 私、何か変な気分になってきたかしら…」
「金糸雀、僕のこと…好きか?」
「ぇ…?だ、大好きかしら!」
「どれくらいだ?」
うーん。と考えている金糸雀の表情を見つめる。