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真「だめだわ、どう考えてもあなたのことが好きみたい…」

この遠まわしな告白
プライドが邪魔するのか、本当に自分の気持ちが信じられないのか
どちらにせよ返答に困る告白
僕は今まさにそんな告白をされた
相手は隣のクラスの女の子
金色の髪を二つに結わえた蒼眼の女の子

ジ「う、ん。。。」

一瞬の間
ホントに一瞬だった
ただ、その一瞬は世界を止めるには十分な一瞬だった
お互いの間に漂う空気が止まる
方や半信半疑、方や不安
それぞれが思う思うに感情を錯綜させていた


真「す、すすす、好き!」

ジ「ぼ、僕も好きかな…」

なんて情けない返事だと思った
女の子の告白に対する返事が『ぼ、僕も好きかな…』
氏ね!ってか死ね!
僕死ね!

なんともいえない雰囲気が沈黙に拍車をかける
そんな雰囲気に僕は黙るという方法しか見出せなかった
彼女を見るともじもじして顔を赤らめている
すごく可愛い
それしか頭に浮かばなかった
真紅という名の女の子
前から気になっていた、むしろ好きだった

真「じゃ、付き合ってくれるわよね?」

ジ「う、うん。」

僕の頭は真っ白だ
今ならどんなことされても怒らない
どうやって教室に戻ったかも覚えていない


べ「で、どうだったよ?w」
ジ「なにが?」
べ「真紅嬢の呼び出しだよ!お前さっきまで一緒だっただろ?」
笹「告白されたの?」
ジ「ばっ、馬鹿!!何いってるんだよ、お前たち!」
べ「その慌てよう、告白されたんだな!?」

僕は事の経緯をすべて話した
包み隠さずだ
今更恥ずかしがって隠すような仲ではない

べ「か~っ、情けない!それでも男か?女に告白されて返事がそれか?」
ジ「仕方ないだろ。突然だったから…」
笹「恋は突然」
ジ「わかったような口利くな!」

やんややんやと会話は弾み、帰るときには時計は19時を指していた

べ「明日から楽しい人生が待ってるな!最愛の友よ!」
笹「幸せにな!」
ジ「うるせぇ!さっさと帰れ!!」

途中で二手に別れ、僕は一人アパートへと向かう
さっき、というか5限終わりの重大事件で頭が一杯だ
ホントに告白されたのか?
夢じゃないだろうな?
そんな質問を暗闇へ問いつつ歩いた


ジ「ただいまぁ」

まだ姉は帰ってきていない
バイトが長引いてるのかな?
僕は姉とアパートで二人暮らしだ
二人とも生活のためにバイトをしてる
当分訪れることは無いと踏んでいた出来事が、鈍い疲れとなって肩に伸し掛かった
気付いたら夢の中でまた告白されていた

の「おはよう、ジュン君」
ジ「あれ?もう朝なの?」
の「あまりにも気持ちよさそうに寝ていたから、起こせなかったの」

そんなに疲れてたのか…
予想だにしない出来事は精神的に疲れる
あー…。夢なら覚めるなよ
ぼそぼそと呟きながら、ずいぶん久しぶりの食事(そう感じた)を取る
そして、シャワーを浴びて学校へと向かった


普通に授業を受け、べジータ達の冷やかしを交わしていたら昼だった
いつものように購買へパンを求めに行った

真「ジュン!やっぱりここにいたのね」

パンを手に取り並んでいたら、息を切らして僕を呼び止める声
心臓が一気に踊りだす
激しい血流が喉を押しつぶす

ジ「えっと、あのっ…」
真「お弁当を作ってきたわ。中庭で食べましょう」

誘いに無言でうなずき、彼女の後ろをついていく
またもや頭は真っ白だ

そして、昨日の沈黙
再び僕は雰囲気に気圧された
黙々と手作りの料理を口へと運ぶ


真「どう?朝早く起きて作ったのだわ」
ジ「う、うん。美味しいと思うよ…」
真「昨日は突然ごめんなさい。でも、どうしなきゃいけないような気がしたから…」
ジ「…」
真「迷惑ならいいの。昨日の返事も突然のことでつい答えてしまったのでしょう?」
ジ「そんなんじゃない!」

本気だ
正直好きだった
ちょっと高飛車なところを差し引いても有り余るぐらい好きだった
だから、混乱する頭でも答えることができた

真「ふふ、そういう不器用な所が好き」
ジ「からかうなよ!」

告白されるまでは普通に友達だった
だから、気持ちに整理さえつけばいつもの調子に戻る
好きな人との楽しい食事はあっという間に終った
チャイムが席に着けとうるさいのだ

真「今日、一緒に帰ってくれる?」
ジ「うん。もちろん!」

小さな幸せを約束して教室へ向かった
手にはパンが握られている

ジ「あっ、金払ってないや」

一週目 #1 終わり

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