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やってられるか!とにかく逃げなくちゃ!婚姻に関する文書は忘れてしまったが残りの文書は持ち出せた。これさえ見つからなければなんとでも言い逃れができる。なんとしてもこの文書を隠さねばならない、これは僕の将来に関わる重大な問題だ。桜田家の社用車はどこにあるっけ?確か第三ガレージだ。
ローゼン邸には僕の受け持つ研究機関がある。そこの社用車をタクシーがわりに使おう。
走りつづけてローゼン邸内桜田家研究所の第三ガレージへ十数分後にたどり着く、そこには漆黒に彩られたセダンの姿がある。
とにかく逃げなければならない。どこへ逃げるか?そうだ別荘にでも逃げればいいだろう。あそこなら僕の部屋よりも隠せる場所がある、
僕は窓をノックし助手席に乗り込む、初老の運転手は驚いて僕に問いかける、
「若様、こんな夜更けにどちらまで?」
「例の件を一人で考えたい、僕の別荘へ頼む。」
「かしこまりました、それでは参ります。」
車は走り出した。ふと後ろを見ると車両が見あたる。大型ワゴンが数台だ。あの車両はローゼン邸のものだ。おそらくあの中で事情聴取をするつもりだ。
夜の首都高を走り抜ける。法廷速度のギリギリまで出ている、がセダンといえども大人数の乗る大型ワゴンよりは速い、徐々にその差は開きやがて逃げ切る。僕は運転手に指示しパーキングエリアにとめさせる、より遠くへいったと思わせて通り過ぎるのを狙おうという算段だ。んっなんの音だ?これは携帯だな、この着信音は翠姉ちゃんだ。応答せねばと思った矢先に誰かが僕の携帯を取り上げて応答する、薔薇姉ちゃんだ。後部座席に隠れていただなんて思いもしなかった、運転手もどうやら気づいてなかったらしい、やたら驚いてる。この人は何たってこんな神出鬼没なんだろうか。翠姉ちゃんと薔薇姉ちゃんが会話を続ける、いったいなんてしゃべってるんだろう?ただおそらく僕を説得しようとして薔薇姉ちゃんが出たことに動揺しているんだろうということはわかる。
ふと何でいるのか訊かれたのだろう、薔薇姉ちゃんがこう答えた、
「ジュンと…駆け落ち…」
そして唐突に電話を切った。ヤバい、すぐに誤解を解かなくては僕の命は無くなってしまう、どうする?このまま逃げ続けていては姉ちゃんたちは本当に駆け落ちしたと思うだろう、こうなったら道は一つしかないか…しょうがない、自首するか…僕は翠姉ちゃんに電話をかける
「うん…そう……駆け落ちはウソだ………そう○○パーキングエリア……」
場所を白状して電話を切る。僕の逃亡計画はもろくも崩れ去った。僕はつきあってくれた運転手に労いと謝罪の言葉をかける。
「わがままにつき合わしちゃって済まないな、大変だっただろう」
「いえ、滅相もございません。若様の一大事は我々の一大事、古くは明治の創立より桜田家に使える我が一族の誇りであります。」
「そうか、本当にすまないな、明日にでも本社に特別給与の申請をしておこう」
「お役に立てずその上お給金まで頂くなんて…」
「いや、あなたはよくやってくれたよ」
「若様…」
このような忠義に溢れた社員をもてるなんて桜田家は実に恵まれてるな、それにしてもこの人は古風なしゃべりだな
しかしやはり今回の件はヤバいか?いや遅かれ早かれしらなければいけないことだ。予定より早まったが例の件も白状しよう、薔薇姉ちゃんが泣きそうな顔で僕に話しかけてきた
「ジュンと…本当に駆け落ち…しようと思ったのに…」
何だかホントは悪くないんだけど申し訳なく思えてきたので薔薇姉ちゃんに言った
「わかった、一つだけ僕の叶えられる範囲でワガママを訊いてやる。」
「じゃあ…駆け落ちの…気分を味あわせて…」
駆け落ちの気分…一体どういうものか解らないがそれっぽいことをすればいいか…
「わかった、じゃあ目をつむって、運転手さんもよろしく」
「…うん」
「かしこまりました」
そして僕と薔薇姉ちゃんはキスをした。薔薇姉ちゃんの唇は真紅姉ちゃんのそれより色っぽかった、やはり胸か?胸なのか?キスを終え、ふと外を見ると殺気立った翠姉ちゃんと蒼姉ちゃんがいた。ヤバい…
「ジュン!駆け落ちは嘘じゃなかったんですか!」
「ジュン君、さすがにこのタイミングでは弁解は無理だよ…」

その後、他の姉妹も到着し、駆け落ち疑惑も加わっての事情聴取が行われた、僕は必死に弁解してやがて事情聴取も終盤にさしかかり結婚の話に移った。
「ジュンは本当に結婚なさるおつもりなのですか?」
「生まれる前から決まっていたんだ。」
姉妹は驚きの色を隠せない、次の質問が来る。
「それは何時なのかしらぁ?」
「四年後の8月…」
姉妹はそんなぁといった顔をする。あと四年ちょっとで結婚するのだ。
「ジュン君、いったい誰の紹介なの?」
「ローゼンさん」
口々にお父様が…とつぶやく。やはりローゼンさんの決定に立ち向かうのは骨がいることなのだろう。しかしそんなにイヤなのか?
「ジュン、誰と結婚するつもりなの?」
「許嫁…」
姉妹は困惑する。由緒正しきローゼン家や桜田家の人間なら許嫁くらいふつうだと思うが。
「じっじゃあそれは翠星石たちの知ってる奴ですかぁ?」
「よく知っている人物だと思うよ。」
姉妹はそれぞれ思い当たる人物を推定する、僕は会ったこと無いけど
「うよー、わかんないのぉ、ジュン、誰なの?」
「ローゼン家の人間」
歓喜の表情をする姉妹、しかしすぐ硬い表情になる、何でそんなに悩むんだ?
「もちろん水銀燈よねぇ?」
「何で姉ちゃんたちなの?」
姉妹に失望感が漂う。なので僕はこう切り返す。
「相手は男に決まってるじゃん」
ヒく姉妹、いや、男って普通じゃない?
「じゃあ…いったい…どういうこと?」
もう説明がたいぎくなった僕は公的文書を差し出す。それには全てが書いてあった、

to be continue.
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