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今は図書室で期末テストの勉強中…
ヤバい、さっぱりわからん…第1問からつまづいてどーするんだよ…向かいの金糸雀を見ると、ものすごい速さで問題を解いている。
…やっぱりすげぇ…
「なぁカナリ…」
「金糸雀~…この問題全然わかんないの~…教えてなの~(泣)」
「ん?いいわよ雛苺♪ここはねぇ…この公式を…」
「あ…」
「あらぁ?ジュンどぉしたのぉ?あ、この問題ならここをこうして…ほら、できあがりぃ♪」
「おっ。水銀燈やるじゃん。ありがと。」
「どういたしましてぇ♪」


「そういやお前ってこんなに数学得意だっけ?」
「まぁ貴方よりわねぇ♪」
そう言ってクスクス笑っているこの子は水銀燈。透き通った白い肌に綺麗なロングの銀髪が特徴的だ。ちなみにこの子も金糸雀同様、僕の幼なじみ。
「くっ…反論できない…」
「ふふふ♪あ、そうそう…ジュンにお願いがあるのぉ。聞いてくれる?」
「なんだよ改まって…」
「うん…あのねぇ、実は冷蔵庫の中が少なくなってきてるのぉ…このままだと夕飯のおかずが何もないから買い物に行こうと思ってるんだけど、ちょっと量が多くなりそうでぇ…」


「…それで荷物持ちを手伝えと?」
「さっすがジュン♪話がわかるわぁ♪」
「んー…僕はいいけど…金糸雀が…」
そう言ってふと金糸雀を見ると、いつの間に集まったのかクラスの女子数名に勉強を教えていた。

「金糸雀さ~ん…助けて~…ここさっぱりわかんないの~…」
「大丈夫大丈夫♪これは問題が複雑だけどこの公式にあてはめたら…」
「金糸雀ぁ、次あたしね~!」
「あの…その次は私…」
「やっぱり金糸雀は人気だなぁ…しかも忙しそうだし…」
「あら、女友達に嫉妬ぉ?」
「そ、そんなんじゃないってば!」
「ふふっ、そういうことにしといてあげるぅ♪」
「ったく…」
「まぁ確かに今はあの子たちがカナを返してくれるとは思えないわねぇ…」


「そうだな…軽く声だけかけてちゃっちゃと買い物行くか」
「そぉねぇ~」
「金糸雀~僕ちょっと水銀燈の夕飯の買い物に付き合ってくるから先帰ってるぞ~?」
「あ、ジュン君…わかった…」
「金糸雀ごめんねぇ…」
「ううん、気にしないで水銀燈。」
「悪いな…じゃぁ行くか水銀燈。さっさと買い物済ますぞ。」
「はぁい。金糸雀じゃぁねぇ~」
「うん。ばいばい…」
そう言って僕らを見送る金糸雀の顔がとても淋しそうに見えたのは僕の気のせいだったんだろうか…


そんなわけで今僕は水銀燈と近所の商店街まで買い物に来ている。
もちろん僕は荷物持ちだ。

「えっとぉ…八百屋さんは行った、お肉屋さんも。後はぁ…」
「ちょっと待て…まだ買う気なのか…?」
「そぉよぉ~。今のウチに買いだめしとかなきゃねぇ…あ、魚屋さんがまだだわぁ。これで最後よぉ」
そう言ってとてとて魚屋へ向かって走る水銀燈…僕両手に荷物持ってるんだけど?
「はぁ…まぁいいけどさ…」
「早く早くぅ~」
「わかったからちょっと待てっての…」


魚屋に着くと店のおっちゃんが声をかけてきた。
「おっ、ジュン坊に銀ちゃんじゃないか!久しぶりだねぇ!」
「あ、おっちゃん久しぶり!」
「久しぶりぃ~」
「なんだい今日はカナちゃんは一緒じゃないのかい?」
「金糸雀はちょっと友達に勉強教えてて…」
「そうかいそうかい。久しぶりにカナちゃんの顔を見たかったんだがなぁ…まぁカナちゃんによろしくいっといてくれよ!ところで今日は何にするんだい?」
「えっとねぇ…これとこれとぉ…」


そんなこんなで買い物が終わったのは19:30
ヤバい…金糸雀心配してるだろうなぁ…連絡しようにも今日は携帯家に忘れてきちゃったし…
「ジュンごめんねぇ…カナにも悪いことしちゃったわぁ…」
「気にすんなよ」
「うん…あ、ここでいいわぁ」
気がつくと僕たちは水銀燈の家と僕の家にわかれるT字路へ来ていた。
「ここでいいのか?家まで送って…」
「いいのよぉ。それより早く帰ってカナを安心させたげなさぁい」
「わかった…じゃぁまた明日な!」
「ばいばぁい♪」


「かなり遅くなっちゃったな…金糸雀怒ってるだろうなぁ…」
自分の家の前でブツブツ言ってる僕は端から見たら相当怪しいんだろうなぁ…

言い忘れてたけど僕の両親は海外出張中で、一人いた姉も遠くの大学に進学したため家をでていってしまった。
一方金糸雀のお母さんは世界的に有名なデザイナーで、仕事が忙しいため家にはほとんど戻らないらしい。
まぁそんなわけだから、今は僕と金糸雀は僕の家で一緒に暮らしている。
恥ずかしい言い方をしたら…同棲だ。
もちろんクラスのヤツらは知らない。知られたら知られたでえらいことになるけど…

「…よし!」
僕は決心し、一発くらいは殴られる覚悟で玄関のドアを開けた。

「ただいま~…」
返事はない。しかし金糸雀の靴はある。てことは…
「こりゃ確実に怒ってるな…」
僕の足はリビングへのび、金糸雀お気に入りの黄色のソファーに目を移す…いた。
後ろ姿を見ても「カナ怒ってるかしら」オーラがでているのがわかる。

「あ、あの~…金糸雀…さん?」
彼女は振り向かずに応える。
「…遅かったねジュン君。水銀燈とのデート楽しかった?」
う…口調が学校バージョン…かなり怒ってるご様子だ。
しかし先ほどの彼女の言葉に一つひっかかることが…
「お、おい…デートなんて…」
「そうよね。私なんかより水銀燈の方が美人だしスタイルもいいもんね。さぞかし楽しかったでしょ?」
「金糸雀…何言ってんだよ…」
「もういいよ。私は全然気にしてないから。水銀燈のところに行ってきたら?」
「おい金糸雀…!」
さすがにムッと来て金糸雀の正面に立つ。
すると…彼女は泣いていた。


「か、金糸雀…?」
「うっ…ぐすっ…ジュンのばかぁ…ひっく…カナは…カナはジュンの恋人かしら…
そのジュンが他の女の子と一緒に帰ったり買い物行ったりなんかしたら…いっ、いくらその相手が銀ちゃんでもっ…しっ、嫉妬しちゃうかしらっ…」
「金糸雀…」
「ぐすっ…ごめんなさいかしら…ジュンのこと好きで好きでたまらないし、ジュンを信じてるかしら?
でも…でもカナなんかより銀ちゃんの方が可愛いから…すごく怖かったかしら…
もっ、もしかしたらジュンを銀ちゃんに…と、とられちゃうんじゃないかって……ごめんなさい…カナはイヤな女の子かしら…」


あぁ…僕は大バカ野郎だ。
自分のことをこんなにも好いてくれている金糸雀にこんな思いをさせてしまうなんて…
でもそんな金糸雀が愛しくて愛しくて…気がつくと僕は金糸雀を抱きしめていた。
「じゅ、ジュン…?」
「金糸雀…ごめんな…僕がバカなばっかりに大好きな金糸雀にこんなに辛い思いさせちゃって…僕はホントにバカだ…」
「ううん…カナこそごめんなさいかしら…」
「なっ…なんでお前が謝るんだよ…お前は悪くないのに」
「ううん…大好きなジュンを信じられなかった金糸雀もおばかさんかしら。ジュンはこんなに近くにいるのに…近くにいて優しくカナを抱きしめてくれてるのに…」
「金糸雀…ホントごめんな…」
「もういいかしら…こうやってジュンは戻ってきてくれたから…」
「金糸雀…」
「そのかわり…ホントに浮気なんかしたら絶交かしら」
「う…はい、わかりました…」
「ふふっ…ねぇジュン?」
「ん…なんだい?」
「だーいすきかしらっ♪」
「うんっ、僕も金糸雀が大好きだよ♪」
そう言って僕らは、どちらからというでもなく…優しくキスをした。


「へへっ…♪ねぇ…ジュン…?」
「ん?」
「その…もっかい…ちゅーして欲しいかしら…//」
…ダメだ…そうやってもじもじしてる金糸雀は可愛すぎる。
「あ、あの…ジュン…ダメ…?」
そう言って目をウルウルさせながら上目使いをするのはやめてくれ…可愛すぎて死んじゃうから…
そんな金糸雀に不意打ちしてみた。
ちゅっ
一瞬何が起こったのかわからずにポカーンとしていた金糸雀は段々顔を真っ赤にしていく。
「うぅっ…//」
「ねぇ金糸雀…仲直りの印…ってわけでもないけどさ…今夜…どう?」
「じゅ、ジュンのお願いを断れるわけないかしらー…//そのかわり…」
「そのかわり?」
「淋しくさせた罰として今夜はたくさんたくさん愛してほしいかしら…////」

このセリフにやられた僕はこの後金糸雀と一緒に玉子焼きよりも甘い夜をすごしましたとさ。

翌日
「ううっ…立てないかしらぁ…//」
「ごめん…学校は…行けそうになさそうだね…サボっちゃう?」
「さ、サボるなんてダメかしらー!でも…はうぅっ…//」

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