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「新説JUN王伝説~序章~第6話」

あらすじ…翠星石と蒼星石が強盗に人質にとられた!
それを知ったジュンは黒王を駆り彼女たちの救出へ向かう
一方強盗の怒りを買い翠星石に犯人の魔の手が迫る…その時銀行のガラスを突き破り現れたのは白馬の王子様ならぬ黒馬の拳王様であった…

犯人A「な…なんなんだよこりゃあ…」
男たちは突如としてガラスを突き破り現れた黒い影に混乱していた…
やがて顔を上げた黒い影の主が声を上げて叫ぶ
ジ「翠星石!蒼星石!大丈夫か!?」
蒼「その声は…」
翠「ジュン!?」
ジ「よかった…まだ無事で…!?」
ジュンは二人の姿を見て驚愕した…蒼星石は頬を赤く腫らし床に倒れ、翠星石は自慢の長い髪を男に掴まれ涙を流していたからだ…
犯人B「て…てめぇ何者だ!?」
ジュンは男の問いに口を開く
ジ「貴様ら…そいつらに何をした…?」犯人B「あぁ!?てめぇ俺の質問に…」
ジ「そいつらに何をしたああああぁぁッ!!??」
犯人A・B『!!』
ジュンの叫びが周囲の空気を震わせる…それは激しい怒りを含んだ言霊となり男たちを襲った…

犯人A「ちぃっ!!いい加減にしやがれガキがああぁ!!」ジャキ…
男の1人がジュンに向かい銃を構える

ジ「黒王ッ!!」
黒『御意!!』
瞬間、黒王が疾走を開始し男との間合いを詰める
犯人A「う…うわああああぁぁ!!」
男がその引き金を正に引かんとした時…
ジ「はああああああぁぁ!!」
ジュンは黒王の手綱を引き絞り跳躍した
犯人A「なっ!?」
男が慌てて照準を上空に向ける…だがその瞬間黒い影は2つに分離し、その片方が男の眼前に降り立った
犯人A「うわああああぁ!!」ジャキ
男がそれに向かい銃を構えるが…
ジ「砕ッ!!」ドガァ!!
影…ジュンの電光石火の右正拳が男の鳩尾にめり込んだ
犯人A「かはっ…がぁ…」
男は白目を向き体を「く」の字に折ってその場に昏倒した
ジ「ふぅ…」
ジュンが一つ息を吐き出したその時だった…
「動くな!!」
男の怒声が周りに響き渡る
ジ「!!」
ジュンが振り向いたその先には首を羽交い締めにされ銃を顔に突きつけられた翠星石の姿があった
ジ「翠星石!!」
ジュンは慌てて彼女の元に走り寄ろうとしたが
犯人B「おっと…下手な真似すっとこいつの顔がトマトみたく弾け飛ぶぜ…?」
男が黒光りする銃をちらつかせジュンを威嚇した…


ジ(くっ…ベタな台詞にも程があるぜ…)
だが下手な手出しは彼女を危険に晒すだけ…ジュンの頬を冷たい汗が伝った
黒『我が主…』
ジ「焦るな…きっと必ず勝機が来るはずだ…」
犯人B「よし!その兜脱いで頭に手を乗せたままこっちに来い…そしたらこいつを離してやってもいいぜ?」
ジ「わかった…」
ジュンは言われるまま兜を取り両手を頭に乗せたまま男にゆっくりと近づいていった
犯人B「へっへっへ…今からあいつの目の前でてめぇをたっぷり可愛がってやるぜ?」
翠「!?」
男はにたりと気味の悪い笑みを翠星石に向けた
その時だった…
蒼「翠星石!!逃げてええぇ!!」がしぃ!
犯人B「な!?…うわぁ!!」
床に伏していた蒼星石が男の足に掴みかかったのだ
バランスを崩し倒れる男、翠星石はその一瞬のスキをついて男の手から逃れた
ジ「よし…今だ!!」ダッ
ジュンが疾走し間合いを詰める
犯人B「こンのクソアマがああああぁ!!」ジャキ…
男が蒼星石に向かい銃を向ける…
蒼「くっ!!」
蒼星石は歯を食いしばり両目を閉じる…だが彼女が次に目を開けた時に見たものは男が目を押さえて絶叫する様であった…



犯人B「ぎゃああああああああ!!目が!!目がああああぁ!!」
蒼「な…何が起きて…」
ジ「ふぅ…間に合ったか…」
蒼星石が視線を向けた先には右手を大きく横に振りかぶったジュンがいた
ジュンは蒼星石が撃たれようとする時確かに凄まじい勢いで間合いを詰めた…だがそれではコンマ一秒男の引き金を引く指が勝ってしまう…そう判断したジュンは上着の内ポケットに手を入れた
その中には彼が常に携帯している簡易式の裁縫ツールがある。ジュンはそこから慣れた手つきで一本の針を抜き出し男に投げつけた…
ジュンの指を離れた針はまさに正確に射られた矢の如く男の瞼を捕らえたのだ…
ジ「さて…はあああああああああああぁぁぁ!!!!」
ジュンは再び疾走し加速を込めた拳を男の腹部に突き刺した
犯人B「ぐぇぼおぉぉ…!!」
男の体が折れ曲がる
ジ「まだだ…今のは蒼星石の分…そしてこれが!!」グワァッ…
ジュンは突き刺した拳を天高く掲げ男を空中に放り…
ジ「翠星石の分だあああああああぁぁッ!!!!」グジャアァ…
男に向かい渾身の回し蹴りを放った
男の体はきりもみをしながら宙を舞い、やがて赤い飛沫を上げながら机の上に落下した



翠星石と蒼星石は唖然としながら目の前の光景を眺めていた
普段彼女らがよく知る桜田ジュンという少年はよく怒りはするが決して暴力などは振るわない優しい人間のはずであった…
だが今目の前にいる桜田ジュンは一体何なのだろう…?
黒い衣をたなびかせ激しい怒りの雄叫びと共に拳を振るい鮮血の中に立っている…
それは彼女らが普段知る少年ではなく…まさに戦の中に身を置く戦士そのものであった…

翠「ジ…ジュン…なんですよね?」
ジュンはその声に振り返る
ジ「偽物でもいるのか?」
といつもの皮肉めいた笑顔で答えた
蒼「ジュン君…君は一体…痛ッ!!」
ジ「大丈夫か!?」ジュンが蒼星石に駆け寄る
蒼「う…うん、平気…ちょっとぶたれただけだから…」
蒼星石が小さく笑う…だが
ジ「すまない…僕がもっと早く来ていればお前らにこんなこと…」
翠・蒼「…ジュン(君)」
双子は見た…自分たちの無事を喜ぶと同時に自分たちに痛い思いをさせてしまった事に対する悔しさを噛み締めるジュンの顔を…
翠「ジュン…翠星石たちは大丈夫です!だから…」
蒼「そうだよ、君が来てくれたから僕らはこうして無事なんだよ。」
ジ「お前ら…」
ジュンが2人に顔を上げたその時だった…



『パアアアァァン…』
店内に破裂音が響く…
ジ「ぐぅっ…」
ふいにジュンが顔をしかめる…驚いた翠星石たちがジュンの背後に視線を向けると…
犯人C「へへ…ざまぁみやがれってんだ…」
最初に倒された犯人の1人がジュンへ銃口を向けていた
黒『我が主!!』
蒼「ジュン君!!」
翠「ジュン!!しっかりするですぅ!!」
翠星石はジュンを抱きかかえた
翠「ジュン…こんなの嫌ですぅ…翠星石はまだジュンに大切なこと伝えて…」
翠星石がジュンに声をかけたその時…
ジ「いてててて…」
ジュンは何事もなさそうに声を上げた
翠・蒼「な!?」
犯人C「なにいいいいぃ!?何で!?」
狼狽える3人の声を受けジュンは静かに立ち上がり男を見据えた
犯人C「や…やめろ…くるな…くるな…くるなあああぁ!!」ガァン!ガァン!ガァン!!
男はパニックになり迫るジュンに何発も発砲した…だがジュンがその歩みを止めることはなかった
犯人C「あ…あぁ…化け物…く…くるなぁ…」カチッ…カチッ…
すでに玉切れになった銃を何度も鳴らしながら男は後退した…だが
『がしっ』
犯人C「ひいいいいいぃ!!」
ジュンはその男の胸ぐらを掴みガラス窓に突きつけた



犯人C「がぁっ…た…助け…」
男が息を切らしジュンに懇願する
ジュンは冷たい目で男を見つめこう言った…
ジ「…今のが遺言でいいのか?」
犯人C「へ……ひでぶぅっ!!」
『グシャアァ!!』店内に肉と骨が砕け散る音が響く…
『ガッシャアアアアアアアアアアァァン!!』
そしてガラスの壁を突き破り男の体は宙を舞いながら外へ吹き飛んでいった…

「うわああああぁ!!」
外から誰かの悲鳴が聞こえた
ジ「ふぅ…」
翠「あ…え?ジュン…何で?」
翠星石は確かに何発も弾丸をその身に受けたはずのジュンに問いかけた
ジ「あぁ…これのせいみたいだな。」ピラッ
ジュンは黒王から貰ったマントを見せる
ジ「銃弾をはじくなんて…どんな材質でできてんだよこれ…?」
蒼「はは…よかった…ぐすっ…」
ジ「蒼星石?」
蒼「あ…あれ?安心したら急に…涙が…ぐすっ…うえええぇん!!」
緊張の糸が切れた蒼星石は声を上げて泣き出した
ジ「ほら、泣くなよ…もう大丈夫だから…」
ジュンは蒼星石の頭を優しく撫でた






翠「ち…ちょっと!どうして蒼星石だけ…」
翠星石が不満げに声を上げる
ジ「何だよ?……あ、そういやさっきお前僕に大切なことがどうとかって…」
翠「(///)!なっ…何でもねぇですこのウスラトンカチ~!!」
ジ「何いぃ~!?」
ジュンが声を上げたその時、黒王が割って入る
黒『我が主…じきに人が来ます。あとは警察に任せてそろそろ…』
ジ「あ…あぁ、すまない。…よっと」
ジュンは兜をかぶり黒王に飛び乗った
ジ「じゃ、また明日学校でな…」
そして双子に別れを告げて去ろうとした時、1人の職員が声をかけてきた…
職員「あ…あなたは一体何者ですか?」
ジ「へ?…僕はただの…」
黒『我が主…ここは本名はお隠しになられたほうがよろしいかと…』
ジ「あ…あぁ…コホン…」
職員「?」
ジ「我は…我が名JUN王…天を目指す者だ…」
職員「JUN…王?」
ジ「ではさらばだ!!…はぁっ!!」
パカラ!パカラ!
そう言うなりジュンは銀行から去っていった…
翠「ジュン…ありがとうです…」
小さくなっていくその背中に翠星石は正直な気持ちを呟いた…



パカラ…パカラ…

黒『ご立派でしたぞ!!我が主…いえ、JUN王様。』
ジ「やめてくれ…とっさのアドリブとはいえかなり恥ずかしい事言った…(///)」
黒『いやいや…私は嬉しく思っております。貴方様が拳王として着実に覚醒しつつあることを私は感じております。』
ジ「そんなもんか?」
黒『はい、第一貴方が今纏っておられる拳王の衣も頑丈ではありますが通常ならば銃弾はまずはじけません。』
ジ「…どういうことだ?」
黒『その衣もまた纏う者を選ぶのです…そこまでの力を引き出せるということは貴方様がその衣にも拳王の器と認められたからに他なりません。』
ジ「そ…そんなことが…」
黒『それは貴方様が身を持ってご存知でしょう?』
ジ「……」
黒『さぁ、早く帰らねばのり殿が心配なさいます…飛ばしますよ?』ダッ
再び黒王が加速を始める…
ジ「おわ…ちょっ!!待て…うわああああぁ!!」
あの時は平気だったはずの黒い疾走にジュンは再び魂を吐き出しかけながらも黒王が言った自らが拳王として覚醒しているという言葉を噛み締めるのだった…

続く
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