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翠「ねぇJUM、ちょっと小腹がすかねぇですか?」
J「そうだな。で、何が食べたいんだ?」
翠「ハンバーガーにするです。マックなら安いですよ。」
J「じゃあそうするか。僕はマックチキン1個にしよう。」
翠「翠星石はチーズバーガー2コ頼むです。」
J「結構腹減ってたんだなw」
翠「ですぅ。」

J「ごちそうさま。」
翠「食べたのはいいですがなんだか物足りねぇですね。
  マックチキン2コとドリンク頼むです。」
J「なんというか・・・食欲旺盛だな。」
翠「育ち盛りですからしゃーねーですぅ。」

J「これで計4個か、よく食べられるな。」
翠「だいぶ満たされたけどまだまだですぅ。」
J「牛丼でも食った方が安くついたんじゃねーの?」
翠「!」









 「ジュン、何をしてるですぅ?」
 「何っていつも通りネットショッピングだよ。」

素っ気無く応えた声の主はパソコンの画面を食い入るように見ている。
彼の名は桜田ジュン、翠星石が想いを寄せている相手だ。
二人は幼馴染で互いの家が近いこともあり普通にお互いの家に上がりこんでいる。

 (今日もジュンはパソコンばっかりですぅ…)

偶には自分のことも構え!と翠星石は言いたいのだが素直じゃない彼女はいつもちゃんと言えないでいる。
双子の妹である蒼星石には其処が欠点だと言われているので直そうと思ってもジュンを目の前にするとどうしてもできなかった。
仕方が無いのでいつもジュンがパソコンをいじり終わるのを待っているのだが今日はとても眠い。

 (眠ぃですぅ…でもジュンがパソコンを終わるまでは…)

けれども結局は睡魔に勝てずに翠星石は眠りの世界への扉をくぐってしまう。
ジュンの隣に座っていた彼女の頭がジュンの肩にこてんと乗っかる。翠星石の長い髪の一部がジュンの首筋にかかった。


 「お、おい…くすぐったいな………って寝てるのか。」

少しずれていた眼鏡を指で押し戻しながら自分のすぐ隣で眠っている翠星石を見ながらぼやいた。
起こすのも憚られるので仕方なく放っておくことにする。

 「僕も素直じゃないなぁ…」

本当は翠星石と色々な話をしたいのだが年頃になってしまった彼女を見てどんな話題がいいのかわからないでいた。
それに何よりも二人きりというこの密室の空間が恥ずかしかったのもあった。


少ししてから翠星石は段々意識が戻ってきた。重たい目蓋を開けると其処にはジュンの横顔があった。
思わず体がビクっと反応して驚いてしまったのだがジュンは静かに寝息を立てていた。
状況を整理すると先に自分が寝てその後にジュンまで眠ってしまったのだろう。普段は憎まれ口を叩く彼もあどけない寝顔は可愛いと思えた。

 (もう少しこのままでいいですか…)

翠星石は再びゆっくりと目蓋を閉じた。起きればまた憎まれ口を叩き合うだろうからせめて眠りの中では素直でいたい。
夜も遅くなって心配になって覗いて来たのりが見たのは年甲斐もなくただ仲良く一緒に眠るだけの二人の姿だったそうな。









今日はジュンとスーパーに買い物に来ていた。のりが修学旅行でいないので翠星石が夕飯を作りに来たのだった。

 「今日だけは特別です。何でも好きなものを言いやがれですぅ。」
 「好きなものね…じゃあ宅配ピザ。」
 「何てこと言うですか!?翠星石の真心こもった手料理を食いたくないと!?」
 「ごめん、冗談だから……じゃあ無難にカレーでいいかな。そうしたら明日も食べれるし。」

ということでカレーの材料を買うことになった。まず最初に野菜類を見に行く。
じゃがいも、ニンジン、玉ねぎ、豚肉とカレールーを買ってから何故かお菓子類を売っている棚に移動する。

 「あんまりお菓子ばっかり食べてると太るぞ。」
 「ち、違うですぅ!チョコを買いに来ただけです!」
 「チョコ?」
 「これだからチビは駄目なのですぅ。カレーの隠し味にチョコは定番ですよ?」
 「そんなもんか…」

他にもついでなので翌日に何か作れるように他の食材も買ったので結構な重さになってしまう。
二人とも2袋ずつ持って帰ることになったのだが如何せん、翠星石は女の子なので余り力がない。
両手に持ったビニール袋の重さに翻弄されている様を見てジュンが彼女の手にあるビニール袋に手を伸ばす。
その瞬間に手と手が重なる。

 「あ…別に大丈夫ですぅ!チビはチビの分を精一杯運べば…」
 「そんなこと言って結構きつそうな顔してたぞ?いいから貸せって…」

ぶっきらぼうに翠星石の手から袋を奪うとジュンは足早に歩き出す。普段は自分とそう背が変わらないジュンの背中が何故か大きく見えた。
ジュンの不器用な優しさに翠星石は嬉しさを噛み締め照れ隠しで早歩きするジュンのペースに合わせて歩き出す
                                end








春…新しい始まりの季節…翠星石は地元を離れ遠い街の大学に行くことになった。今日は出発の日である
翠「じゃあ…元気でいるですよ?ジュン。翠星石がいねぇ間に浮気なんかすんじゃねぇですよ?」
ジ「ははは…お前こそな。」
翠「さぁ、どうですかねぇ~♪」
ジ「はは、こいつ…」
改札の前繋ぐ手と手 いつものざわめき、新しい風
明るく見送るはずだったのに上手く笑えずに君を見ていた
「プルルルル…」
翠、ジ「「あ…」」
翠「じゃあ…もう行くです…」
突然不意になり響くベルの音…
ジ「あ…あぁ」スルリ
焦る僕 解ける手 離れてく君…
ジ「っ!翠星石!!」
翠「…え?きゃっ!!」
夢中で呼び止めて抱きしめたんだ
翠「こ…こら、ジュン。人が見てるです…こんな…こんなことされちゃ…翠星石は…行け…ないですよ…う…ぐす…うぅ…」
ジ「…僕、お前が帰ってくるまで…いつまでも待ってるから…」
君がどこに行ったって僕の声で守るよ
君が僕の前に現れた日から何もかもが違く見えたんだ
朝も光も涙も歌う声も君が輝きをくれたんだ
抑えきれない想いをこの声に乗せて遠く君の街へ届けよう…
例えばそればこんな歌だったら
僕らはどこにいたとしても繋がっていける…
BGM、スキマスイッチ 奏








翠「夜はもう寒いですね。コタツでもつけるです」
翠星石はコタツの電源を入れてコタツにもぐりこみ、テレビを点けた
翠「やっぱりコタツにみかんが一番です」
ジ「お!もうコタツを出したのか」
翠「寒いですからね。ジュンもコタツに入るですか?」
ジ「そうだな。入らせてもらうよ」
そういってジュンは翠星石の隣に入る
翠「なんでこんな狭いところに入ってくるですか!」
ジ「まぁ、いいじゃん」
翠「まったく・・・しゃーねー奴です」
そんな言い間をしながらテレビを観る二人。途中、翠星石が身震いした
翠「コタツは、足は暖かいですけど肩が寒くなるですね」
翠星石の言葉を聞いていたジュンは
ジ「そうだな・・・ちょっと待ってな」
そう言って部屋の外へ出ていった。しばらくすると一つの毛布を抱えたジュンが部屋に戻ってきた
そして毛布を翠星石にかぶせ、ジュンもその毛布にくるまり毛布ごと翠星石を抱き寄せた
翠「ジ、ジュン!?何してるですか!?この変態!」
ジ「だって肩が寒いんだろ?こうすれば暖かいだろ?」
翠「そ、それはそうですけど・・・。あ、暑すぎるんです!」
ジ「そうか?でも、寒いときは暑すぎるぐらいがちょうどいいんだぞ」
翠「な、ならしゃねーです」
そう言って翠星石は今さっき以上に抱きついてくる
ジ「?」
翠「まだ、少し寒いからくっついてるだけです///」
ジ「そっか」
その後ずっと二人は寄り添ったままテレビを観ていた・・・









ジュンの部屋にて
翠星石がケータイで保守してるようです。
翠「保守ですぅ。
い、いや、勘違いするなです! す、翠星石はもっとジュンと一緒に居たいな~とか、ジュンの、その、こ…恋人になりたいな~、なんておもっちゃねーです!
このスレが続いてそうなることが多くなればいいな、何て絶対におもっちゃねーですからね
あ! ジュンが来たですぅ。 ジュン~!」
J「ああ、翠星石。紅茶煎れて来てやった…」
ジュンに抱き付く翠星石
J「ってオイ。危ないだろーが。何で抱き付くん…お前、泣いて…?」
翠「翠星石は、最近…寂しかったんですよ?巴とかとばっかり一緒にいるんですから。
たまには翠星石にも構いやがれです。翠星石は…翠星石はぁ…」
ちゅ
翠「///え、えぇ? ジュ、ジュン!?」
J「これでいいか?今まではっきりさせなかったけど、言うぞ。
僕、桜田JUMは翠星石が好きだ。付き合ってくれ」
翠「ジュン……。
う、ぐすっ。ふぇ~ん。ジュン~」


J「オイ、何で泣くんだよ。そんなに嫌だったのか?さっきの」
翠「うぐっ、そうじゃないです。うう、嬉しいんです。この頃一緒に居てくれないから、怖かったんですよぉ」
J「翠星石……。ごめんな。ほら、あと二ヶ月でクリスマスだろ?その時、にこ…告白…しようと思って。それで、プレゼントも気合い入れようって思ってバイト増やしてたんだよ。心配かけちゃってごめんな」
翠「ジュン…ジュン…。翠星石は、ジュンが大好きです。昔からずっと大好きでしたぁ。だ、だから、ジュン。不意打ちじゃなくて、その、もう一度……」
J「うん、何度でも」


J「愛してるよ、翠星石」
翠「愛してるですよ。ジュン」

その日、夜までいちゃついたあげくに、翠星石が泊まっていって、つぎの朝に腕を組んで仲良く登校したのを発見して、薔薇乙女たちが暴走し、それを完全無視していちゃついた結果ジュンが絆ックル~二重の極み~をくらったのは、また別のお話


翠星石の願いは叶ったようです







 「ジュン!起きるですジュン!」

ジュンの自宅に幼馴染である翠星石がやって来る、毎朝寝坊ばかりするのでこれがいつも通り。
けれどもジュンはなかなか寝起きが悪いのですぐに眠ってしまう、これもいつも通り。
呼びかけるだけじゃ効果がないと悟った翠星石はジュンの体をゆすってまた呼びかける。

 「えぇい、さっさと起きるですこのチビ!」

けれども今日のジュンは頑固だった。体をゆすってみても煩わしそうに翠星石の手を払い除ける。
これには短気な翠星石も怒った。

 「キィーッ!翠星石が折角ここまでしてやってるのに起きないなんて…遅刻しても知らねーですよ!?」

もう諦めたのか部屋の外へ出て行ってしまった。ジュンの部屋の扉を閉めたところで翠星石は待っていた。
このまま一人で行っても仕方がない、ジュンと二人で学校に行きたいからわざわざ此処まで来たんだ。
再び部屋の扉を開けて翠星石はジュンに呼びかける。




 「起きるですジュン!起きねぇととんでもねぇことするですよ!?」

それでもジュンが起きる気配はない。それどころか寝返りを打って横向きから仰向けになった。

 「い、いいんですね!?じゃあ…おかまいなくやっちまうですよ!?」

仰向けになったジュンの体の上に翠星石は乗っかる形になった。こうすれば流石に起きるだろうと思っていた。
しかし翠星石の体重はそこまで重くないのでジュンには余り効果がないようだった。
翠星石はそれでも起こそうと思っていたのだがこうしてジュンと密着できるのも今だけだろうと思って自発的に起きるのを待つことにした。
どうせ1日ぐらい学校に遅刻してもバチは当たらないだろう。

午後1時、ようやくジュンは目を覚ました。心なしか体が重い。
眼を開いて最初に飛び込んで来たのは栗色の髪の毛だった。状況が読めないジュンは暫く呆然としている。
やがて状況を把握したジュンは飛び跳ねるかのように驚いた。何せ翠星石が自分の上で眠っているからだ。

 (な、なんでこんな状況に…!?っていうか学校が!?)

結局、二人は大遅刻をやらかしてしまうことになったのは言うまでもないだろう。
いつもとはちょっと違う、二人の朝?の出来事でした。









J「今日のお昼はなんだ?」
翠「炒飯にするですよ。」
J「ふ~ん、炒飯か。」
翠「『ふ~ん』とはなんですか、失礼なヤツですぅ。」
J「別に普通だからな。」
翠「なら今日は翠星石が特製炒飯にしてやるです。」
J「ふ~ん、『特製』ね。」
翠「くっ、また言ったですぅ。あとで往生こいても知らねーですよ。」
J「わかったわかった、楽しみにしてるよ。」

いつもは金糸雀に習った黄金炒飯を作っていたが
JUMの態度が気に食わなかった翠星石は思った。
今こそかねてからの計画を実行に移すとき、
この特製カニ炒飯でJUMをギャフンと言わせてやる、と。
昨日肴にした残りの剥き身を取り出してうなずくと炒飯の調理に取り掛かった。

翠「できたですよ。」
J「じゃあお昼にする・・・・・・なんだこれ?」
翠「翠星石特製のカニ炒飯ですぅ。」
J「これ普通の炒飯にカニを乗っけただけじゃないか。」
翠「こないだお店で出てきたカニ炒飯はこうなってたですぅ。」
J「中華料理屋でこんなの見たことないぞ、どこの店だ?」
翠「王○ですぅ!」
J「そんなとこ参考にすんなよ。まあしょうがないから食べるけど。」
翠「どうですか、やっぱりダメですか?」
J「・・・これはこれで食べられるな。でも次はちゃんと一緒に炒めてくれよ。」
翠「はいですぅ。」










 「えっと…こっちには無かったし……あ、これだ」


 僕は仕事の都合で国語辞典を探していた。

 この辞書を手に取り、そういえば、と下らない事を思い出した。


 この辞書は高校生の時、辞書を失くしてしまったので隣の奴と共同で使っていた。

 ただ何かと悪口を言ってくる奴だったのでしかえしに

 彼女の見てない隙に「性悪」という単語を○で囲ってやった。


 ……あれから数年が経ち、そんな事ずっと忘れていた。


 高校時代の思い出に浸りながら辞書を捲っていると

 憶えの無い落書きを見つけた。

 「チビ」が○で囲んであって、余白に


 「昼休みに図書室で待つですぅ」


 と書いてある。それで思い出した。

 あの時あたりからだったか、彼女は昼休みになると真っ先に教室から出て行くようになった。

 僕は「何委員だか知らないけど忙しいんだなぁ」なんて思ってた。

 中学最後の昼休みも、彼女は教室にいなかったっけ…。

 で、それを妻に見せたら顔を真っ赤にして


 「今頃見つけるんじゃねーです!」


 だって。

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