金「み…みっちゃん…カナ、もうイっちゃうかしらぁ…」
み「うふふ…駄目よ?カナ…イく時は2人一緒って言ったでしょ?」
金「はぁ…はぁ…でも…もうカナ我慢できないかしらぁ…あぁっ!」
み「うふふ…可愛いわ、カナ。でもまだ駄目…」
金「そんなぁ…イかせてほしいかしらぁ!!早く!!早くぅ!!カナはもぅ…もう!!限界かしらあぁぁぁ~!」
み「あぁ、もうイっちゃった…早すぎよ。カナったら…」
金「みっちゃ~ん、早く早く~かしら~。」
み「もぅ…カナったら卵のタイムサービスはまだ30分も先よ。」
みっちゃんが扉を開けるなり金糸雀は抱きついて訴えた。
「ジュ、ジュンがひどいのかしら…!」
公称・金糸雀の親友である草笛みつはため息をつきつつ笑う。
「あー、また?」
「ま、まだたったの3回目かしら」
けっこう元気そうなので大事ではないなと、みっちゃんは思った。
とりあえずみっちゃんは、たっぷり卵が使われたカステラを三切れとオレンジジュースを出してあげた。
カステラをほおばる金糸雀をひとしきり眺めた後、みっちゃんは尋ねた。
「カナ、今度はどうしたの?」
話を聞いてみれば、今回もちょっとしたイザコザだった。
——待ち合わせ場所が違う。金糸雀が間違えたんだろ!間違えたのはジュンかしら!
些細な事で、ほんの少しのすれ違い。
「そうねぇ…」
相づちを打ちながらみっちゃんはふと考える。
ある事無い事吹き込んで、二人の仲を壊してやろうかと。
たぶんできるだろう。幼稚園からのつきあいでカナの性格は誰より把握している。
でもやはり、みっちゃんはそんなことはしない。
すでに半泣きの金糸雀を泣かせるような事みっちゃんがするわけなかった。
「…ちょっとした誤解じゃない?」
「そうかしら?」
「そうよ、例えばね…」
懇切丁寧に、金糸雀の不満を聞いて、宥めて、仲直りするための相談に乗る。
金糸雀が落ち着いた頃、携帯がタイミングよく鳴りだした。
「ジュン…カナも意地を張りすぎたかしら…うん…うん」
金糸雀の顔が晴れ晴れとしてきて、みっちゃんも嬉しく思う。
もう大丈夫ね。みっちゃんは胸を撫で下ろした。
通話が終わる頃には金糸雀の顔は輝いていた。
「みっちゃん、またジュンに会ってくるかしら!」
「いってらっしゃい」
バタン
みっちゃんは金糸雀の出て行った扉をしばらく見ていた。
静かになった部屋で、ぽつりと呟く。
「愛する人よ幸せに…なんちゃって」
その日の晩仲直りを伝えるメールが届いて、みっちゃんはほんの少し泣いた。
草笛家の寝室にて
NG:yuriyuri
金「それでね、それでね!ジュンったら『カナの作った卵焼きが世界で一番おいしい』って言ってくれたのかしら~」
み「へぇ~・・・ジュンジュンもキザな台詞言うのね。」
金「たまにそういう台詞言うからあちこちで勘違いされちゃうのかしら・・・でも、そんなところも・・・・・////」
み「ふ~ん・・・」
み(まずいわ!このままじゃカナをジュンジュンに取られる・・・!こうなったら・・・)
み「ねぇカナ、あなたももうお年頃なんだし、あたしと大人の階段登ろっか!」
金「へ?何かしら、何かしら!?」
み(掛かった!このままカナと既成事実をつくる!)
金「みっ・・・ちゃん・・・?」
み「カ~ナ♪」
カ、カシラーーーー!
【禁断の】【花園】
一応yuriyuri
【笑顔は】【幸せの序章】
金「さすがに底無しすぎて呆れるかしら」
み「そんなこと言わずにっ!あと一着だけ!!」
金「さっきもそう言ったかしら」
み「お願い、この日のためにみっちゃん一月頑張ったのよぅ」ギャワー
金「んもー」シュルシュル
み「ぶすくれながら、着替えるカナマジプリティ」
金「着替え中の人をジロジロ見ないっ」
み「しーましぇーん」
金「もう振り向いてもいいかしら」
み「カナかわいー!もうほんまカナはみっちゃんの太陽やでぇー」
金「エセ関西弁はやめて」
み「ふぅ…でもカナ本当にいつもありがとう」
金「急にどうしたのかしら」
み「感謝と反省かな。いつもみっちゃんばっかり気持ち良くなってるし」
金「あぁ、それなら問題ないかしら」
み「でも」
金「だいじょうぶかしら。カナは、みっちゃんの笑顔を見るのが好きだから」
み「…その笑顔の方がよっぽど…あああああん可愛いいいーッ」ガバァ
金「むぎゅう!?」