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「一つ屋根の下 第五十話 JUMとアリス」



文化祭もいよいよ最終日。午前中は適当に済まし、僕は今体育館で椅子に座っている。
「さぁ、みんな文化祭を楽しめたか!?アリスの投票も締め切り、後は集計結果を待つのみだ!!」
そう、アリスの投票も終わり現在集計中のようだ。さて、結果発表まで何をするのかと言えば・・・
「さて、アリスの発表の前に!!みんなはもう見たか!?2-Cの劇ツンデレラを!!見た人も見てない人も!
今回は更に楽しめるようにスペシャルバージョンで最後の公演をお披露目だ!!」
そう。前日翠姉ちゃんと蒼姉ちゃんが言ってた事だ。最後に体育館でやるからと。
つまり、僕らは今からツンデレラを見るわけだ。それはいい。あのさ……何で……
「それでは……2-Cのツンデレラスペシャルバージョン……ナレーションは私……1-Dの薔薇水晶で
お送りします……それでは…ごゆっくりお楽しみください……」
何で薔薇姉ちゃんがナレーションやってるわけ?さっきから見当たらないと思ったら。
それどころか、他の姉妹も見当たらない。つまりだ……もしかして、うちの姉妹を配役でやっちゃうのか?


『昔々、ある所に翠星石と言うツンデレの美しい娘がおりました……』
しかもさ、薔薇姉ちゃんがナレーションて。いきなりミスマッチじゃないのかな。
『翠星石は、継母とその連れ子達に日々苛められておりました。』
「翠星石!!ツンツンしてないでぇ、早く洗濯しときなさぁい!」
「そうだわ、翠星石。大体貴方はデレになると一気にデレデレになるのだわ。」
「うよーい、だから翠星石は今日からツンデレラなの~!」
『翠星石は、ツンデレな性格のために何時しかツンデレラと呼ばれるようになりました。』
すでにツッコミ所が満載だが……そういえば、シンデレラの本名はエラらしい。シンデレラとは灰にまみれた娘
の意味らしい。ツンデレラはツンデレの娘……かな?ああ、以外に合ってるかも。
「うぅ、酷いですぅ。翠星石が何をしたって言うですか……ちょーっとお母様のヤクルト飲んで、ちょーっと
真紅姉様のバストアップ体操メモに悪戯書きして、ちょーっと雛苺姉様の苺を食べただけじゃないですかぁ。」
『ツンデレラは、毎日毎日苛められては埃の被った部屋で泣いておりました。』


『ある日、ツンデレラの家に王子のお姫様を決める為の舞踏会が開かれるという内容に手紙が来ます。』
「これはチャンスよぉ。王子様と結婚できれば我が家は王族よぉ!巨乳、貧乳、ロリと揃えておけば
王子様の好みにヒットする可能性大よぉ。」
随分王子様の視野は狭いんだなぁ。いいのか?そんなのが王子で。
「そうね。お母様のきょ……きょ…巨乳と雛苺の貧乳とロリ。そして、私の美しさがあれば完璧なのだわ。」
「う?真紅台詞がちが……ええっと、そ、そーなのそーなのぉー!」
ん?一種の放送事故かな?一瞬真紅姉ちゃんの目付きが鋭くなったような。まぁ、気にしない。
『欲にまみれた水銀一家は王子の性癖を変態的なモノと想定して舞踏会に望みます。』
「いい?ツンデレラ。貴方はちゃぁんと家の掃除をしておくのよぉ?王子様が私達の旦那様になった時に
汚いと失礼でしょぉ?」
「そうよ、ツンデレラ。掃除が終わったら貴方も出て行ったら?だって、貴方小汚いもの。」
「そうなのよ~、ツンデレラはめっめっなのよ~。」
「そんなぁ。翠星石だって舞踏会出てみたいですぅ。」
「出てもいいけどぉ……貴方そんなボロキレで出るのぉ?ドレスでもないとお話にならないわよぉ?」
う~ん、劇とはいえここまで苛められる翠姉ちゃんは何だか新鮮だ。ヒナ姉ちゃんも上手く翠姉ちゃんの
様子見ながらなじってるしね。後で仕返しされちゃ堪らないんだろうな。
『こうして、水銀一家は王宮へ。ツンデレラは一人で便器を磨いてました。』
「はぁ……今頃小皺おばばと貧乳と餓鬼は王宮ですかねぇ……翠星石だってドレスさえあれば……」
「ふっふっふっふ……貴方のお願い叶えてあげるかしら?」
お?魔法使いはカナ姉ちゃんか?実際カナ姉ちゃんが魔法使いだったら無茶苦茶不安だが。
「だ、誰ですかぁ?どこですかぁ~?」
「ここよ~!とあーっ!!」
『謎の声の主は、トイレから勢いよく現れました。その人物は何と魔法使いだったのです。』
トイレから出てくるんだっけ…?カナ姉ちゃんは黒いローブに黒のトンガリ帽子と魔女っ子ルックだった。
ん?前から噴水が上がってる?ああ、みっちゃんさんの鼻血か。


「お、おめぇは誰ですか?不法侵入で警察呼ぶですよ!?」
「カナは魔法使いかしら。ツンデレラ、可哀想な貴方にカナのおとっときのドレスをプレゼントしてあげるかしら。」
「ほ、本当ですかぁ?ドレスさえあれば翠星石も舞踏会に出れるですぅ!!ど、どうすればいいですか?」
「そのままジッとしてるかしら。テクマクマヤコンマハリク幕張めっせっせ~!えいやー!」
『魔法使いが呪文を唱え、杖をかざすとあら不思議。ツンデレラは緑のドレスを身に纏っていたではあ~りませ
か。ツンデレラは大変喜びました。』
あ、あれってラプラスの時のドレスじゃん。見事にリサイクルしてるなぁ。
「ただし、カナの魔法は12時で切れてしまうかしら。12時までに王宮を出ないと顔がみの○んたになるわ。」
「ひええ~!み、みのは嫌ですぅ。でも、これで行って来るですよ。あ、あのぉ……」
「何かしら?ああ、お礼なら別にいいわ。」
「いや、トイレ掃除終わってないから続き宜しくですぅ。」
「……貴方結構図々しいのね……」
『こうして、ツンデレラは魔法使いにトイレ掃除を押し付け意気揚々と王宮へ向かいました。王宮では、
美しいドレスに身を包んだ女性が沢山いました。その中心にいたのは蒼星石王子です。』
「父上!何故こんな勝手な事を!僕は結婚相手くらい自分で決めるよ!!」
「いいじゃないか。もしかしたら、好みの女性がいるやもしれんぞ?」
『王様の雪華綺晶は、全く結婚しようとしない王子を気遣って舞踏会を開いたのでした。』
「何を馬鹿な事を……好みの女性なんて……いた。」
『王子の変わり身の早さに王様も思わずずっこけてしまいました。』
蒼姉ちゃん、変わり身早すぎ。僕も思わず椅子から滑りそうになったよ。
「僕と踊ってくれませんか?貴方の名前は?」
「蒼せ……王子様。私は翠星石。でも、みんなはツンデレラと呼ぶですぅ。」
「ツンデレラ……素敵な名前だね。道理で僕のツンデレ反応アンテナが反応するわけだよ。」
『王子様のアホ毛はツンデレラのツンデレを見抜き電波ゆんゆんです。王子様はツンデレ萌えだったのです。』
ああ、何か本当のストーリーを忘れてしまいそうだ……


「あ、あれはツンデレラ?何でこんなところにぃ?」
「くっ……私を差し置いて王子様と……許せないのだわ。胸?やっぱり胸なの?」
「もぐもぐ…真紅ぅ~!こっちのも美味しいよぉ~!」
「もぐもぐ……うんうん、やっぱり舞踏会より食事だな。」
『継母と長女は踊るツンデレラと王子を見て嫉妬します。次女と王様は仲良く食事です。そんな時でした。
時計の針は11時55分を指していました。』
「はっ……いけないです。12時になったら翠星石の顔がみのに……王子様、私は帰ります!!」
「えっ!?ちょっと待ってよ!深夜アニメが見たいなら僕の部屋で……」
『ツンデレラは王子様の抑止を振り切り、王宮を出てしまいます。しかし、ツンデレラはうっかり如雨露を落として
しまうのでした。この如雨露は、ツンデレラが日頃庭の手入れをするのに使っていたものです。』
……どっから如雨露出てきたんだ?
『翌日、王子様は如雨露をを一番上手く扱えたものがツンデレラと言う事で国中を探し回ります。』
「翠星石にも王子様に会わせろですぅ!!」
「ダメよぉ。貴方が王子様に会ったら決まっちゃうじゃなぁい。その前に私達が結婚するのよぉ。如雨露くらい
簡単に扱えるわよぉ。ん?来たわねぇ?」
『ツンデレラは継母に軽く監禁されてしまいます。継母と姉妹は如雨露を使ってみますが、王子様のOK
が出ません。』
「ここにも居ないのか…ツンデレラ、君はどこに?」
「あ……行っちゃうです……誰かぁ。誰か翠星石を此処からだして下さい。翠星石が一番上手く如雨露を
扱えるんですぅ!!」
「ふっふっふ、そのお願い聞き届けたかしら~!ちょあー!!」
『ツンデレラのピンチに再び魔法使いが現れます。そして、気合を込めると何と家が爆発するじゃありませんか。
何事かと王子様一行は家に戻ってきます。』
「あら?やり過ぎたかしら?魔法の研究も難しいかしら……」
「けほけほっ……おめえ、もしかして実験に使っただけですか…?」


「これは一体……!?君は……君、如雨露を使ってくれないかな?僕のアンテナが反応したんだ。」
『王子様はツンデレラに如雨露を手渡します。やはり王子のアホ毛は電波ゆんゆんです。
ツンデレラは如雨露を持つと、歌うように壊れた家に水を撒きはじめました。』
「……はいです。健やかにぃ~ のびやかにぃ~ 緑の葉っぱを キラキラ広げて……」
「呼んだ?」
『呼んでない王様は置いといて、ツンデレラが家に水を撒くとあら不思議。壊れた家が元通りに
復元していくじゃありませんか。』
「やっぱり、君がツンデレラだったんだね。ツンデレラ、僕と結婚して欲しい。」
「王子様……はいですぅ!」
『こうして、ツンデレラは王子様と幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし……』
幕が下りる。と、同時に歓声が沸き起こる。えーっと……まぁ、全部ツッコミ入れるとそれだけで大変だろうから
いいや。肺活量が勿体無い気がするし。
「さぁ、素晴らしい劇だったな!同時に、集計が終わった!!アリス候補の諸君は舞台に上がってくれ!」
べジータが壇上で言う。そうか、遂に発表か。って……確か姉ちゃん達がアリスになったら僕が自由にされる
んだっけ?う~む……一応投票はしたけど…え?誰にって?それは内緒。
「さぁ、美しいアリス候補の中から遂に今年のアリスが誕生する!その瞬間を今目にせよ!!」
体育館が歓声で震える。パッとライトが消え、壇上にスポットライトが八の字に当てられる。
「第77回…アリスゲームの勝者は……」
僕はゴクリと唾を飲む。しぃ~~んと体育館が静まる。そして、一人の少女にスポットライトが当てられる。
短めの髪。あれは……
「今年のアリスは1-B!!柏葉トゥモゥエだぁああああ!!!!!!」
一気に歓声が巻き起こり、紙吹雪が舞台に舞う。柏葉は、え?私?見たいな顔をしていた。


「はぁ……まさか同士討ちとはねぇ……」
銀姉ちゃんが心底ガッカリしながら言う。あの後、概要を聞けば何とウチの姉妹で票を食い合ったせいで、柏葉
がアリスを持っていったらしい。さらに凄い事に姉妹はみんな同じ票数だったとか。
「うぅ……せっかくJUMを…ゲット出来ると思ってたのに……」
僕はとりあえず貞操の危機を回避できて一安心です。
「そうだわ!同じ票なら、JUMが誰に入れたかで決めましょう!!」
「!?真紅、ナイスアイデアですぅ!!JUMが選んだ姉妹が勝ちですぅ!!」
あれ?回避できてない。いやいや……実はこれには手を打ってある。というかさ。
「べジータ君。JUM君が誰に入れたか教えてくれないかな?投票用紙には名前あったでしょ?」
「ん~……いいのか?JUM。」
「構わないよ。言ってあげな。」
僕は余裕を見せる。どうしてそんな余裕かって?それはだね…
「JUMは姉妹全員に○うってやがったよ。よって無効票さ。」
そう。僕は姉ちゃん達全員に○をうった。正直な話……姉ちゃん達を誰かだけ選べなんて僕には出来ないから。
選ぶんなら、それがルール違反でも全員選ぶ。
「はぁ……じゃあ、やっぱりこの勝負は引き分けねぇ。」
「そういえば、アリスは桜田君を貰えるんだったね。じゃあ、私が貰おうかな。」
と、柏葉が収集した自体を一気に荒げるトンデモない事を言った。姉妹も僕も目が点になる。
「ふふっ、冗談。」
そう言ってニッコリ笑う柏葉。すいません、貴方が言うと冗談に全く聞こえないです。
「……その一言でJUMに意識を向けさせるとは巴…恐ろしい子!!ま、アリスは逃したけどぉ…次は
体育祭!!学校優勝したクラスの姉妹がJUMをゲットよぉ!!!」
一難さってまた一難。どうやら僕の貞操の危機は終わってないらしい。
END

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