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「ん・・・ふぁ・・・」
喧しい電子音で、楽しい夢の世界から強制的に現実へ帰還する。音の発信源に目を向けると、時計の針が6時を指していた。
台所から料理をする音が聞こえる。大方翠星石か蒼星石だろう。この2人は俺の妹だ。ちなみに俺には妹8人と弟1人がいる。あとで紹介する時が来るだろう。
俺の名前は・・・っと、別に脳内で自己紹介する必要も無いか。部屋を出て、顔を洗う。俺は歯磨きは朝食後派だ。
リビングへ向かう途中、台所で料理する2人の妹に出会った。フライパンを片手で抑えもう片方の手にフライ返しを持っているのが翠星石。
紅と緑のオッドアイで、長髪がトレードマーク。ボウルを持ってなにやらしているのが蒼星石。翠星石とは逆のオッドアイで短髪だが、顔立ちはよく似ている。双子だし。
「あ、おはようですにーにー。」
「おはよう、兄さん。」2人が代わる代わる挨拶してくる。
「おはよう2人とも。毎日ごくろーさんです」
「そう思うならちったぁ手伝いやがれですぅ。にーにーは毎日寝過ぎなんです。」
「あ、翠星石、余所見ばっかりしてると目玉焼き焦げるよ?」
「あ・・・・い、いいんです!翠星石は固めが好みなんです!」
いや、お前が作ってるのはみんなの分であって、お前の好みはあまり関係ない部分が大多数なんだが。
「ふぅ・・・他はもう起きてんの?」
「うん、みんな起きてるよ。あ、JUM君はまだだけど。
JUMは兄弟の末っ子であり、俺以外の家族で唯一の男。ま、まだ起こすのは早いだろう。
俺はリビングへ向かう。そこには3人の妹達がいた。
テーブルに座り、現役高校生にはそぐわない朝のティータイムを楽しんでいるのが五女、真紅。
美しい金髪で紅茶を口に運ぶ姿からは、神々しさにも似た威厳を感じる。
「あら、おはようなのだわお兄ちゃん。今日は早いのね。」
「俺もたまにはな。あ、ツインテール、してやろうか?」
そういえば、まだ髪をいつものように髪を結っていない。
「そうね、お願いするのだわ。」
「ういういー」
俺はこれまで歳の差はあまりないものの8人の妹と暮らしてきたので、そのへんのスキルは持っている。
真紅の髪を結い始める。相変わらず綺麗でサラサラな髪だ。
「ふふ・・・」
「ん、どした?ご機嫌だな。」

「気にしないでいいのだわ、ふふふ・・・」
なんだろう、妙に機嫌がいいな・・・と思っていると
「ヒナもなのー!」
後ろから思いっきり飛びつかれた。
「カナもかしらー!」
もひとつついでに飛んできた。
と、危ない。我が愚息が、「急におっぱいが来たのd(ry)」と言わんばかりに反応しそうだ。
落ち着け、落ち着け・・・素数を数えるんだ・・・・・・・・・・・・よし!回復。
「あーもー、危ないだろ雛苺?」
「そうよ、気をつけて頂戴」
「だってだって、真紅ばっかりずるいのー!」
「カナ達もやってほしいかしら!」
「はいはい、わかったわかった。後でな。」
この金髪縦巻ロールは雛苺。見ての通り年齢よりもかなり幼い外見と性格だが、出るところはしっかり出てるから困る。
緑の髪に緑の瞳の方は金糸雀。よく雛苺と遊んでおり、自称策士だが空回りしまくり。
この2人の髪型ややこしいからめんどいんだけどな・・・・ 妹を差別する訳にもいくまい。
そして、真紅の髪を結う作業を再開すると・・・
「ひぁっ!?」
「お!?ごめん、どっか変なとこ触ったか?」
「え、ええ、いや、なんでもないのだわ。続けて頂戴。」
「あ、あぁ・・・」
むぅ。今の反応・・・それに、髪を結っていて触るかもしれないところといえば・・・

ツン。

「ひゃゎっ!?」
やっぱりな・・・
「真紅、お前耳g「なっ、なんでもないと言ったのだわッ!」


真紅は耳・・・っと。メモメモ。
「真紅は耳がせーかんたいなのー」
「「!?」」
「・・・雛苺、お前そういうのどっから覚えてくるんだ?」
「銀姉なのー」
・・・やはりか。そういうの教えそうなのは1人しか思いつかない。
水銀燈。我が家の長女であり、頼れる妹でもあるが、人をからかったり、変な事を教えたりする。低血圧だからまだ起きて来ないけど。
「んん~・・・呼んだぁ?」
噂をすればなんとやら、か。水銀燈が起きてきた。寝惚け眼だが寝癖の見当たらない髪に、深紅の瞳が綺麗だ。
「銀・・・あんまり子供に変な事を教えるもんじゃないぞ」
「えぇ?何のことかわからないわぁ。・・・心当たりが多すぎて♪」
そう勝ち誇った顔をしている水銀燈の後ろから、ぞろぞろと同じ顔をした2人が出てくる。
雪華綺晶に、薔薇水晶だ。2人は双子でそっくりだが、髪の色も微妙に違うし身のこなしも全然違う。
「おはよう・・・おにぃ。」
「おはようございますわ、お兄様。」
「おー、おはようきらきー、ばらすぃ。」雛苺と金糸雀の髪を同時進行で結いながら返事を返す。
「さて・・・ここで恒例の」
「恒例の?」
「「どっちがばらすぃでしょうかゲーム!」」
そんなどっかの某金持ち双子まがいのことされてもなぁ・・・
「こっちがきらきーで、こっちがばらすぃ。・・・・お前ら、兄を舐めるなよ?」
「なーんだ・・・ばれちゃった・・・」
「2人とも順番に抱きしめて感触で確かめるぐらいしてもいいですのに・・・」
わかりません、そんなので。常日頃から抱きしめてる訳じゃないし。
ヒナカナコンビの髪を結い終わる。終わるなり2人は学校へ行く準備を始めた。
ちなみに俺、水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石が高等部、真紅、雛苺、薔薇水晶、雪華綺晶、JUMが中等部。


中高一貫の薔薇学園に通っている。なので校内で会うこともあるし、行事などもほとんど一緒だ。
そうこうしてる間に朝食が出来上がったらしい。
「こらー、早く食いやがれですぅ!遅刻するですよー!」
エプロンを外しながら翠星石が言う。そして皆がテーブルにつく。
さて、俺の出番だな。
「さ、それじゃー・・・いだだきまーす!」
「「「「いただきまーす!」」」」」
毎朝毎晩のこれは欠かさない。できるだけ全員そろって食べる。それが我が家族が仲良くやってる秘訣です。
朝食を食べ終え、学校へ行く準備をする。
歯を磨き、髪を整える。
「いってきまーす」
誰にともなくそう告げ、外へ出る。

あぁ、空が青いな、なんてことを考えた自分を花で笑いながら、もう一度空を見上げた。

あぁ、やっぱり、青いな。
             How is weather? prologue END

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