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「一つ屋根の下 第二十四話 JUMと一日目の夜」



「もっきゅもっきゅ・・・・うんうん、これは美味ですわ・・・もっきゅもっきゅ」
「もふもふ・・・これも・・・美味しいよ・・・・」
「ふふっ・・・リミッター解除よぉ。」
「あー!翠星石がヒナのとったぁ!!」
「うるせぇですぅ。どうせまだあるんだからとって来いですぅ!」
「もう、翠星石ったら・・・・」
「たまごたまご~♪卵料理が一杯かしら~。」
ホテルのレストランで、我らが姉妹は大騒ぎしながらバイキングを楽しんでいた。
「全く、騒がしいわね。あの子達は。」
僕の隣で唯一静かに紅茶を飲みながら真紅姉ちゃんが言う。
「まぁ、いいんじゃない?結構みんな楽しみにしてたみたいだしさ。」
「それにしても騒がしすぎるのだわ。あ、JUM。紅茶と食べ物持ってきて頂戴。」
「まだ食べるの!?姉ちゃん、ふとーー」
ギロリと真紅姉ちゃんの目が僕に突き刺さる。おっと、危ない。今日は禁句だな。これは。
僕は仕方なく自分が食べたい料理も交えてお皿に料理をとる。やっぱ肉だよね、肉。
「はぁ、JUM。カロリーとってるぅ?」
意味不明なことをいって銀姉ちゃんが絡んでくる。
「うん、食べてるよ。銀姉ちゃんも随分食べてるね。」
「リミッター解除したからねぇ。せっかくらから食べないと勿体無いれしょぉ?」
銀姉ちゃんはクスクス笑いながらほんのり顔も赤い。てか、呂律回ってなくないか。
「・・・姉ちゃん、まさかお酒飲んでないよね?」
「まさかぁ。私まだ18らしぃ・・・うっふふふふふ~♪」


明らかにオカシイ。銀姉ちゃんのお皿を見る。肉だ。高そうな肉。僕はそれを食べてみる。
「あぁん、らめよぉ。お姉ちゃんが食べさせてあげる~。」
とりあえず無視する。そして、原因が分かった。これ、酒ぶっかけて調理してあるな。ほら、テレビとかでさ
調味料に酒使ってたりするじゃん?多分あれ。何だ、銀姉ちゃんってお酒弱いんだな・・・
「はいはい。あ、銀姉ちゃん。あっちに美味しそうな料理が!」
「ほんとらぁ~。たべてくりゅ~。」
銀姉ちゃんは若干フラフラしながらそっちに向かっていく。よかった。魔は去った。
「お待たせ。はい、姉ちゃんの。」
僕はテーブルにコトリとお皿と紅茶のカップを置く。
「ご苦労。」
真紅姉ちゃんは一言言うと、再び紅茶を口に運んだ。
「ふぅ・・・・いやでも本当美味しいな。これ、普通に食ったらいくらかかるんだろう。」
「さぁ?お父様に感謝なさい。そうだ、JUM?」
僕が真紅姉ちゃんの方を向く。すると、フォークに刺さった肉が僕のほうに向けられていた。
「・・・ナンデスカコレ?」
「あら、御主人様から働いた下僕にご褒美よ。食べさせてあげるのだわ。あ~んなさい。」
真紅姉ちゃんの目がマジだ。断ればタダで済みそうにない。大人しく僕は口を開ける。スッとフォークが
入れられ、僕はそれを噛み締める。肉汁があふれ出てきて口内に味が広がる。
「よかったわね、ご主人様にご褒美がもらえて。」
真紅姉ちゃんはそのフォークで自分の口にも肉を運ぶ。
「ええ、光栄ですよ。」
「ふふっ・・・・ごにょごにょ・・JUMと間接キス・・ごにょごにょ」
真紅姉ちゃんが何か言ったみたいだけど、後半部分は僕には聞こえなかった。


「ん~・・・何だか頭痛いわぁ・・・寝ましょうかぁ・・・・」
「待て!その前のこれの説明をしてもらいたいんだけど・・・・」
食事も終わり、部屋に戻ると布団がしいてあった。地べたで寝るのもたまにはいい。だけどさ・・・
「何で布団が8枚しかないの?」
「決まってるじゃなぁい・・・一人はJUMと同じ布団よぉ。」
ああ、当然のように言われた。ここまで来ると、本当は八人で予約取ったんじゃないか?と思ってしまう。
先の新幹線といいさ。
「はぁ・・・いいよ。じゃあ僕はそこのソファーで・・・」
「ダメよぉ。そんな仲間外れみたいな事お姉ちゃん許さないわぁ。さ、JUMいらっしゃぁい。水銀燈と寝ましょ♪」
銀姉ちゃんが僕の首に腕を回し、そのまま力任せに僕を布団の上に倒す。ボフッと布団に埋もれ、目の前には
倒れた衝撃か、浴衣が乱れた銀姉ちゃんが僕を見つめてた。
「さぁ、JUM。一緒に寝ましょう?ああ、他の姉妹なんて人形とでも思って置けばいいわぁ。私ぃ、JUMとの
子供はたくさん欲しいのぉ。」
危ない事をサラっと言わないで下さい。そんな銀姉ちゃんは次の瞬間思い切り吹っ飛ばされていた。
「いたぁい・・・何するのよぉ。」
ふっとばされた銀姉ちゃんが抗議の目を向けている。益々乱れた浴衣からアンヨと胸が・・・
「ふん、水銀燈ばっかり美味しいトコは持っていかせねーですぅ!」
翠姉ちゃんだった。翠姉ちゃんは倒れっぱなしの僕に馬乗りのような形で上から僕を見る。
「し、しゃーねーからJUMは翠星石の布団で寝やがれですぅ。で、でも、エロイ事したらぶん殴って追い出す
ですぅ!それから翠星石もJUMとの子供はたくさん欲しいですぅ。」
とりあえず落ち着きなさい、姉さん。言ってる事を支離滅裂です。して欲しいのか、して欲しくないのか
どっちなんですか。て、この発言もある意味ヤバイか。
「む・・・JUM君・・・その、僕の布団はどうかな?も、もちろんJUM君が嫌なら僕は・・・うっ・・・
い、嫌かな?僕と一緒は・・・嫌だよね・・・僕みたい子は・・・」
そんな泣きそうな顔して言わないで下さい。蒼姉ちゃんはどっかネガティブなんだよなぁ。
「ダメなのー!JUMはヒナを抱っこしながら寝るのよ~。ね、JUM?」
「違うかしら!JUMはカナを抱っこしながら寝るかしら~!」
そして、ここぞとばかりに参戦してくるヒナカナコンビ。ああ、もう収拾つかねぇ・・・


「全く・・・騒がしいわよ。いいわ、私が結論を出してあげる。」
本をパタンと閉じ、真紅姉ちゃんが戦場に足を踏み入れる。そして、僕の手を掴むと言った。
「JUM、御主人様の命令よ。今日は私を抱きしめながら寝なさい。」
・・・・結局貴方もそれですか?てか、そろそろ僕も寝たいんですが。薔薇姉ちゃんとキラ姉ちゃんなんか
満腹になったらとっとと寝ちゃってるし。この騒ぎでも起きないのは素晴らしい。
「し、真紅!結局真紅がJUMと寝たいだけじゃねーですか!?」
「あら、翠星石。貴方が私に意見するの?」
真紅姉ちゃんが翠姉ちゃんに睨みを効かせる。すると、翠姉ちゃんは怯む。この二人は翠姉ちゃんのが年上
なのに、何故か頭上がらないんだよねぇ。
「むにゃ・・・JUM・・・・提案がありまふ・・・ふぁ・・・・」
と、そんな騒ぎの中薔薇姉ちゃんが目を覚ます。ゴシゴシと目をこする。
「JUMが・・・決めればいい・・・・JUMが指名すれば・・・みんな納得・・・そして・・・赤ちゃん作ろう・・・」
ポッと顔を紅くする薔薇姉ちゃん。ちなみに、キラ姉ちゃんは夢でも食べているのか、「まだまだ食べれます
わ~。」とか寝言を言っている。普通もう食べられない。とかじゃない?
姉妹の目が僕に注がれる。どうやら僕が決めなきゃいけないようだ。みんな揃って自分よね?と言いたげだ。
「はぁ・・・分かったよ。それじゃあ・・・・・・」


「やっぱり失敗だったかなぁ・・・・これ・・・・」
全身が暑苦しい。クーラーきいてるのに。それもそのはず。僕の周りを囲むように姉ちゃんたちは寝ていた。
右腕には銀姉ちゃん、右足にカナ姉ちゃん、左足は翠姉ちゃん、左腕は蒼姉ちゃん、頭部は真紅姉ちゃん。
そして、ヒナ姉ちゃんが僕の上にのっかって寝ていた。ちなみに、薔薇姉ちゃんは発言したはいいが、あの後
再び布団に倒れこみ即座に寝てしまった。僕が出した案は、みんなで一緒に寝ようと。まぁ、そんなトコだった。
「まぁ、いいか。結局・・・ぼくは誰かを選べってのは出来ないんだろうし・・・」
僕の体に引っ付いて寝てる姉妹を見る。天使のような寝顔で気持ちよさそうに寝ている。
「さ、明日は海だし・・・・僕も寝ようかな。」
僕は再び目を閉じる。まだまだ明日以降が大変なんだから・・・
END

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