今回(参照)ばかりは死ぬかと思った。
口に出すのもはばかられる。
記憶がなんかところどころ抜け落ちてる。
えーっと 酒を飲んだのが金曜の夜で、
卵焼きを作って…うああぁああ!!…たっ確か昨日だから土曜。
今日で休日が終わる。休んだ気がしない。
せめて今日くらいは休ませてもらおう。
……居間が騒がしいな。あいつらまだウチにいるのか?
薔「…薔薇のように美しく
水晶のように澄んだ女、薔薇水晶…」
雛「仮面ライダー面白かったのーっ!」
まんまじゃないか。ものすごいまんまじゃないか。
僕の部屋の壁に立てかけている時計を見ると、
8時28分。くそっ見逃した。
日曜の楽しみが、あぁ。ゾロリも見たかった。
雛「ゾロリせんせも面白かったのーっ」
うっ 羨ましいぃぃいいいっ!!
ボウケンジャーはまぁ良いとして、
ゾロリとカブトが見れなかったのは痛い。
蒼「ご飯出来たよ、四人とも」
ひっ!?
…いや、何故蒼星石の声に過剰反応したかは忘れた。
なんでだっけ…? あれ?
翠「私はそろそろ帰るですぅ。蒼星石はどうするですか?」
翠星石…☆ 今何でキュンとしたかも忘れた。
昨日何かあったんだろうな。 …ははは…あはは…
蒼「じゃあ、僕もそろそろ帰るよ。
みんな帰ったしね。雛苺と薔薇水晶は?」
雛「雛はまだいるのーっ!
薔「ここが私の家…」
違う違う。
薔「帰るといっても押入れに戻るだけ…」
い つ か ら だ ?
あの時押入れを開けたときにかすかに見えた黒い影は
僕の視力の悪さとは関係なかったんだな…?
蒼「柏葉さんはどうするの?」
巴「私も、天井裏に戻るだけ」
トゥッ、トゥモエエエエエエエエ!!!???
毎晩上から聞こえる音は鼠じゃあなかったんだな…?
薔「…ストーカー……?」
巴「貴女に言われたらお終いね。ほんの冗談よ」
鼠だったのか。…やっぱり気になるから後で薬焚こう。
スー●ーデス●ア(業務用)。
巴「雛苺、そろそろ帰るわよ」
雛「えーっ!?なのーっ」
蒼「じゃあ、薔薇水晶、ここに置いておくから、
ジュンくんが起きたら教えてあげてね」
薔「わかった…」
バタンッ。 声が4つ消えた。
薔「ジュン… とっくに起きてるのでしょう?…」
ギクッ。 いや、なんでギクッとしたかは知らないけど。
ジ「カブト、面白かったか?」
僕はそう言いながら居間へとゆっくり歩いていった。
ジ「話の筋だけでも… って」
薔薇水晶が僕の鼻先にビデオテープを突きつけている。
薔「優しい薔薇水晶とは粋なもの。
さりげなく録画していなければならない。
…ゾロリも…録っといた」
ジ「薔薇水晶…っ!」
録画するチャンネルが間違ってたけど、
しょんぼりしている隣の薔薇水晶を強く抱きしめた。
fin