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暗闇を彷徨っている。

どれだけ歩こうが暗闇で。

この暗闇は自分の体の置くのほうから、暗闇が湧いてきて

この闇からは逃れられないんじゃないかと思う。

「また、この夢か・・」

これは彼女のトラウマ、記憶の奥底に入れてる物語

彼女の病的退行。

「でも、そろそろかな・・」

暗闇を一筋の光が切り裂き、僕に助けの手を伸ばす

彼の名は・・

僕は目を覚ます、薄らと開く瞼から漏れる光が網膜を刺激する

J「おき・・、おきなよ。日曜だからって寝すぎだぜ?」
時計の針は10時を刺している、題名のない音楽会は終わったかな。
J「こらー起きなさい、今日は一緒に遊ぶ約束してたろ」
『ゆさ、ゆさ、』と僕を揺する。
本当は彼に感謝しないといけないのにな。
J「ひひひ、起きないと性的なイタズラしちゃうぞ?フヒヒヒヒ」
だけど、久しぶりに思い出したいんだ。
J「・・・本当に、寝てるのか。はぁ・・一人で馬鹿みたいだ・・いや、馬鹿なのか('A`)」
あの時の話を。
J「ま、いいか」
そして彼との思い出を。
J「又後で起こすよ、蒼星石」
おやすみ、ジュン君

僕は記憶の海の中に落ちた。

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J「はあ、寝ちゃったか。流石に朝までユークトバニアと戦えばな・・」
彼は床に置いてあるエーコン5のパッケージを見て呟く。
J「止めない俺も俺なんだが・・」
こうして彼女の寝顔を見てると昔の事を思い出す
J「中学生時代の頃・・」
思い出しかけ彼は復元作業を中止させる。
J「いや、あれは彼女の物語だ。語り部は僕じゃない」
彼はベットに背を預け座る。
J「おやすみ、蒼星石」
だけど、少しぐらいは一緒に話させてほしい。

俺も彼女と共にその物語を生きたから。

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彼とは幼稚園時代。いや、もっと前からの付き合いだ。いわゆる幼馴染と言う奴になる

彼は昔から少し変だった、子供の立場を利用して大人に甘えない。

いつも大人と同じ盤上に立って、戦っていた。大人びてたのかな。

それと、子供特有の残酷さが無かった。無かったと言えば変になるか

彼は自分に真っ直ぐだった。そしてそれはとても残酷な事。

あとは・・そうそう、彼を語る上で結構大切なのが、常に笑顔だったって事かな。


小学校時代、うん。特に何もなかった。
むしろジュン君が僕に過保護だったかな、僕の方が30分お姉さんなのにね。

中学校時代、そう。ここが問題なんだよね。
まあ、この時期が無かったら、僕とジュン君の関係はもっと違ってたかな。

J「よう、学校に行こうぜ。それと、おはようのキスはないの?」
蒼「おはよう。って、毎朝聞き飽きたよそれ。さ、学校に行こうね」
うん、これは毎朝変わらない風景。いつも迎えに来てくれた
えーと。そう、学校に行ったら’それ’があったんだ。

『蒼星石はやりまん、目の色が違うのは母親もやりまんで遺伝子が狂ったからだ』

うん。教室に入ったら黒板に大きく書かれてた。
今思うと後半の文章滅茶苦茶だよね。でも、僕はショックだったな。
それでジュン君が無言で笑顔を崩さずに、文字を消して。僕の方を向いて
J「おーい、早く将棋しようぜ」
って言ったんだよね、ふふ。ホント馬鹿みたいだよ。
泣きそうになるぐらい嬉しかった、彼は彼だった。

それでその日は終わったんだ。

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彼女とは産まれた時からの付き合いだった気がする。ベストオブ幼馴染

彼女は小さい頃から危なっかしかった。その頃から守ってやるって思ってた

まあ、正直に言うと俺は彼女の事が好きだった、超愛してた。

今思うと過保護だった気もする。だけど気にしたら負けだ

だって彼女はそんな俺を受け入れてくれたから。

彼女が虐められ始めたのは、中学時代。皆が糞思春期の頃だった。
初日に黒板、次の日に。そう、机に寄せ書きだ。
正直、クラスの全員を拷問にでもかけて口を割らせれば良かった
俺はあの時、蒼星石のイジメはすぐ無くなると考えてたんだ、まったく馬鹿だよ俺は。
まあ、そういう陰気なイジメが数日続いて。ある日俺が言ったんだ

J「おい、お前らイジメなんて糞みたいな事して楽しいのかよ?」
一同「・・・・」
J「何か、あれか。そんな事して楽しいか?群れないと何も出来ないクズ共が、何か言えよ」
一同「・・・・」
J「とりあえず、コレまでの事は先生に言わせて貰うわ」

そうそう、こんな感じだった。イジメの標準が俺に向けば良いと思った。
それで、蒼星石へのイジメが無くなるのなら、って思ってた。

まあ、先生にチクっても何もしなかったし。いじめも無くならなかった。
彼女の痛みを一番分かってるつもりだったのに。

俺は何も分かっちゃいなかった

そうそう、彼が皆の前で色々言ったんだ。
僕の為に言ってくれてると思うと、凄く嬉しかった。
よく考えて見たら、僕を虐めた人たちは僕らの関係が羨ましかったのかな?
まあ、実際凄く中が良かったのは事実だしね。

でも、正直そろそろ限界だったのかもしれない。
僕はちょと学校を休みがちになった。
それでも毎朝、彼は僕を起しに来てくれた。
J「おーい、朝だぞー今日の占いカウントダウン見逃すよー?」
だいたい、僕は寝たフリをしていた。
J「ほらほら、起きないとホッペ突付くからなーそりゃそりゃ」
『つん、つん、つん、』
蒼「・・・zzz(狸寝入りに集中できない・・」
J「ほらほらほら」
『つんつんつんつんつんつん』
だんだん激しくなって、途中でぱったりと止むんだよね。
それでジュン君の方を見てみると、ベットに身を預けて寝てたりしてた。
いや、むしろその状況の方が多かったかな。

そして。アレが起きたんだ。

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ある日の昼休み、6人の男子生徒達クラスに来た。

男A「ねえねえ、君やりまんなんでしょ?俺達と犯ろうよ」
男B「そうだよ超楽しいよーほら、こっち来なよwww」
蒼星石の腕を掴み無理やり立たせようとする。
蒼「いやっ、やめてっ!離して!!」
男C「いいじゃんいいじゃん、今更俺達と犯ったぐらい変らないってw」
蒼「やだッ!ジュン君助けてっ!」
蒼星石が暴れ、男Bの腕が振り解ける

『がたんっ、』

転んで頭を打つ。動かない。
男C「ちょ、ちょ、やばいんじゃねーの?」
『ガラガラガラガラ』その時ジュンが帰ってきた
J「いやー急な呼び出しなんてホントこま・・・・蒼、星石・・?」
周りには目もくれず、蒼星石の元に走りよる。
J「よし・・脈はある・・気を飛ばしただけか。」
そう言うと抱き上げ教室の隅に連れて行く。
男A「お、おい。何してんだ?」
J「見て分からないか?お前等を制裁する用意をしてるんだ」
男B「は、はあ?俺等6人居るんだぞ?どう見ても人数が違うだろ?」

J「黙れ、処刑の時間だ」


蒼星石が目を覚ます。
蒼「つっ・・ジュン君、どこ・・?」
辺りを見渡す。
蒼「!!」
教室の中心で顔面を血で濡らし。
ナイフを持った少年の頭を掴み
『どぎゃっ、』
膝を入れた。ナイフ男は倒れた。
J「ふぅ・・あっ、蒼星石気がついたか?」
蒼星石の元に駆け寄る。
蒼「ひっ、ひっ!」
当然だ、血まみれの男が近寄れば恐れてしまう。
J「・・見られたく、なかったんだけどな。この姿・・」
そう言うと彼は少しだけ、悲しい表情を見せた。
作った表情ではなく、彼のホントの顔を見た気がした。
J「んじゃ、色々片付けますか。忙しくなる」
直に、いつもの笑顔に戻る。
蒼「うん、そうだね・・」

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あの後は大変だった。呼び出しに次ぐ呼び出し。
まあ、相手が刃物を持ってたり。俺が怪我してたり、見ていた生徒の証言から
全面的にあちらが悪いと言う事になった。


あの後イジメはなくなった。
あのナイフを持った奴が主犯だったらしい。

頭が潰れたらイジメってなくなる物なのか?

まあ、いい。形はどうあれ、終わったのだ。

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他人から見たらとても下らない物語。

でも、僕にはとても大事な物語。

あの時ジュン君は僕を支え続けてくれた。

逃げ出さずに一緒に居てくれた。

そして、そろそろ僕達も新しい物語を紡ぎ出したい。

「そろそろ、起きるよ・・ジュン君・・」

僕の意識は記憶の海からはじき出された。

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蒼「んっ・・・(今、何時だろ?)」
時計の針は11時30分を指していた。
部屋を見渡す。
蒼「流石に、ジュン君は居ないか・・(ちょと、寂しいな」
J「ん?俺はここに居るぜ?」
ベットの下から声がした。
蒼「何で、そんな所に?」
J「いやね。蒼星石が中々起きないから待ってたんだよ」
蒼「なら起こしてくれたら良いのに」
J「大丈夫、しっかり寝顔を堪能したからw」
蒼「よだれとか、垂れてかなかった?」
J「大丈夫。俺が舐めとった」
蒼「な、な、な、それ。本当?」
J「ま。冗談だよ。今度してみよかな」
僕は/俺は
蒼「もう、そんな事しなくていいよ!」
彼が居ないと/彼女が居ないと
J「それとさ、」
駄目なんだ/駄目だ
蒼「何?」
多分、僕達は/多分、俺達は
J「おはよう、蒼星石」
二人で一人
蒼「うん。おはよう」

心を支えあう者同士だから。

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