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「超機動戦記ローゼンガンダム 第十三話 新しい力」


中国北京基地軍事工業。アリス最大の工場であり多数の軍需物資が眠っている場所である。
「しかしまぁ・・・何でこんな簡単に落ちたんだろうな。もっと防備がいてもよかったはずだが・・・」
JUMが多数の武器などの一覧表を眺めながら言う。
「どこかに本命を移転済みかもしれないね。でも物資を置きっぱなしはやっぱり変だね。」
となりでコンピューターと睨めっこしている巴が言う。後は朝鮮のミサイル地帯に自信があったのかもしれない。
実際、並みの戦力ではあのミサイルの雨は突破できないだろう。
「こんなトコにいたかしら!JUM。お願いがあるかしら。」
そんな二人の所へやってきたのは金糸雀だった。
「あん?何だ?」
「カナにも新しい武装が欲しいかしら。」
それは意外な言葉だった。金糸雀はご存知の通り、戦闘能力は最低限しかない。確かに武装強化は
戦力になると思われるが・・・
「カナリアにか?でもなぁ・・・正直金糸雀はその・・・腕が・・・・」
JUMがボソッと言う。そう、金糸雀は支援には長けていたがいかんせん戦闘には不安があった。
それは意識の水面下に人を撃つ恐怖があるかもしれないが。
「う・・・それは否定できないかしら・・・でも、カナだって力が欲しいかしら。せめて自分は自分で守りたいかしら。」
前回の事を言ってるのだろうか。実際、雪華綺晶が助けに来なかったら一機相手にすら負けたかもしれない。



「う~ん・・・そうだな。だったら・・・これなんかどうだ?ホーミングミサイル。」
「ほおみんぐみさいる?」
金糸雀の顔にははてなが浮かんでいる。
「そうだな。ロックして撃てばかなりの追尾性で敵に当たるミサイルの事だよ。これなら腕は関係ないし。」
「それ、ナイスかしら。他には他には?」
ホーミングミサイルは決定のようだ。JUMは再びう~んと頭をかく。
「カナにぴったりなのがいいかしら~。こ~、ど~んとなって、ば~んてなるのがいいかしら。」
全く意味が分からない。とりあえず金糸雀に合いそうなのを探すと面白い物が目に止まった。
「金糸雀。これはお前向きじゃないか?ジャマーボムってのだ。」
「邪魔ボム?邪魔するかしら?」
「ああ、まぁそんなトコだな。これはだな、敵に当てる必要はないんだ。2発が同時に発射されてその2発が
互いにぶつかって爆発する。」
「そ、それじゃあ意味ないかしらー!」
金糸雀ががーっと非難の声をあげる。
「最後まで聞け。爆発すると、結構な範囲に煙幕が広がり視界がなくなるんだ。んで、その煙幕の粒子は
レーダーとかも無効化にする。つまり、煙幕に包まれた機体は周りが全く分からなくなるんだ。」
JUMがスラスラと説明する。確かに支援機の金糸雀にぴったりな支援武器だ。
「ピンチになったらそれを撃てば簡単に逃げれるという訳ね?後はピンチになった機体の付近に撃っても
助けれるかしら。それ、いただきかしらー。」
意外に金糸雀は気に入ったようだ。JUMは作業員に取り付けの命令をしておく。



「ねぇん、JUM。水銀燈もこれ付けたいんだけどぉ。」
今度は水銀燈がよってくる。JUMがそれを見ると、それはファンネルだった。
「ファンネルか?そういえば水銀燈はサイコミュ結構使えたもんな。でも、タダでさえ漆黒の翼で
エネルギー食うのに大丈夫か?これ。」
「よく見てよぉ。これ、ミサイル型のファンネルよぉ。これならぶつければいいだけだものぉ。」
JUMが資料に目を通す。それはミサイル兵器の頂点ともいえる兵器だった。
ファンネルミサイル。本体自体がミサイルであり、従来のファンネルのようにビーム発生機構が不要のため
非常に小型であり、積載数も多い。サイコミュという、搭乗者の脳波によって操作が可能でありその追尾性
はホーミングミサイルなど足元にも及ばないほどである。
「成る程。これならエネルギーも食わないし、スイギントウの背部にも相当積載できるな。」
「でしょぉ?名前もつけたのよぉ?ファンネルミサイルじゃなぁんかゴツイしねぇ。これを黒に塗装してぇ
漆黒の翼展開して射出すると羽が飛んでるみたいでしょぉ?だから、フェザーファンネル。」
JUMその姿を想像する。ファンネルミサイルは前途した通り非常に小型だ。そして、背部に収納する。
スイギントウの一番の特徴である黒い翼を広げ、背中から黒のミサイルが出る。成る程、羽だ。
「いいんじゃないか?水銀燈らしいネーミングだよ。」
雪華綺晶が後ろから話に入ってくる。薔薇水晶も一緒だ。
「少なくとも白崎・・・あの兎のラ・ビットより100倍はセンスがいいよ。」
(私は・・・結構ラ・ビット面白いと思ったけどな・・・)



「じゃあ、スイギントウにはファンネルミサイル・・・もといファザーファンネルを搭載するとして・・・二人はどうだ?」
「私はいいかな。サーベルとライフルは高出力のに変えてもらった。」
「私も・・・真紅や雛苺も既存のものより出力の高いのに変えただけみたい・・・」
JUMの問いに雪華綺晶と薔薇水晶が答える。
「翠星石達も特にはねーですよ。変に付けるとGSのチャージが遅くなるですし。」
どっからやってきたのか翠星石と蒼星石もやってくる。
「僕も同じかな。僕はガーデナーシザーがあれば充分だから。」
「何だ・・・結局はそんな大幅には改装しないで済みそうだな。」
JUMが少しホッとしたように言う。機体とのバランスを考えてどれを付けるか考えるのもJUMの仕事だ。
「そうね。でも、やっぱり物資が大量に入ったのは大きいのだわ。各地で反アリスの動きも活発と聞くのだわ。」
真紅が紅茶を片手のやってくる。
「そうだな。これだけあれば、僕達はまだ戦える。アリスとの戦いはまだ終わってないもんな。
よし!カナリアとスイギントウの武装追加を急がして僕らもまた、戦場に戻るとしましょうかね。」
JUMが気持ちを一転させて作業場へ戻る。パイロットの少女達はしばしの間、それぞれの
時間を過ごすのだった。次なる戦いに備えて・・・



「槐。ちょっといいかい?」
「梅岡か。どうした?あの計画もそろそろ大詰めだが・・・」
「うん、その前にもう一回桜田を説得に行きたいんだ・・・データだって収集できるしね。」
槐がフムと少し考え込む。しかし、すぐに梅岡を見ると言った。
「そうだな・・・じゃあ行って来るといい。ただし・・・余り派手にやらないようにな。こちらもほとんど
準備は出来ているんだ・・・」
槐の言葉を聞くと梅岡は嬉しそうに部屋を出て行く。
「大丈夫だよ。先生、自信あるからさ。次こそは桜田のハートをばっちりゲッチュー。」
バチコーンと音が聞こえそうな気持ち悪いウインクをすると梅岡は部下を集めデッキへ向かっていった。
「やれやれ・・・君も酔狂だね。このままアレを完成させればいいのに。スペリオルはできてるんだろ?」
どこからやってきたのか、白崎が言う。
「ああ、スペリオルは問題ない・・・だが、奴らの地獄の扉を開くにはギリギリまでデータがあるほうがいい。
その方が・・・絶望は大きくなる。」
槐は目の前にそびえる七機の機体をみると小さく笑った。


次回予告 各機、調整も終わり従来より遥かに戦闘力の増したメイデン。次の作戦を決めようとしている
所に梅岡の部隊が現れる。果たして、JUM以外の彼の目的とは・・・
次回、超機動戦記ローゼンガンダム 梅岡、再び その男、危険につき・・・

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