「こ、紅茶………紅茶を一杯頂戴…一杯だけ…」


彼女が真っ白のベットから手を伸ばし、僕の袖をぐいぐいと引っ張る。
駄目だよ、と窘めると彼女は今にも泣きそうな顔で僕を見つめる。
そんな顔をしないで真紅、君の為なんだ。

彼女が紅茶中毒と診断されたのはほんのひと月前の学校で、定例の健康診断の時だった。

医者から言われた言葉は、真紅の今後の人生を示唆していた。


「末期」


それは真紅の人生の終わりを示していた。
当時僕は彼女と交際をしていて、真紅の父親からその事を聞いた。
僕はいてもたってもいられず彼女の病室へと向かった、白い部屋のベッド横たわった彼女がいた。

「しん…」
「紅茶」
「…え?」
「紅茶を一杯頂戴…お願いなのだわ…紅茶…」
彼女は虚ろな目で僕を見つめ、紅茶紅茶と訴える。
夢だと思った。
けれどそれは現実で、彼女は紅茶中毒者だった。

医者はもう手の施しようがなく、ずっとこのままだと言っていた。
でも、変わらないのはそれだけじゃない。

真紅を愛してる。

放課後の自宅の玄関先で、突然君は現れ、勇気を振り絞って僕を好きと言ってくれた。
僕はずっとそばにいるよ。
例え君が僕を見ていなくても、僕は君を見ているから…

真紅、好きだよ、愛してる。











真「ジュン、何をしているの?」
ジ「テスト勉強だよ」
真「そうなの」
一人、読書を始める真紅

ジ「社会科系は暗記だから苦手なんだよ」←独り言

ジ「キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教……ブツブツ」←呟きながら暗記中

ジ「えっと、キリスト教にヒンドゥー教、イスラムに仏教……」←暗唱中

ジ「ヒンドゥー教……仏教……」
真「……」
ジ「……ヒンヌー教……」
真「……」






紅「ジュン………あの、今日はお弁当を作って来てあげたのだわ、感謝しなさい。」
ジ「!!へ、へぇ~~~。あ、いや今日はあんまりお腹減ってないかなぁ?」
紅「そ、そうなの……なら、無理強いは………しないのだわ………」
ジ「あ……ちょい待ち!!」
紅「?……どうしたの?」
ジ「……やっぱ食べるよ。真紅の手作りだしな。」
紅「ジュン……!!し、仕方ないわね、食べさせてあげるのだわ……♪」
ジ「おう、んじゃいただきます!!」


その夜

ジ「大丈夫だ…………僕は大丈夫だ………きぼぢわるいのは………気のせい………」


ぐぎゅるるるぅぅぅ~~~


ジ「ほうわっ!!!!」








「涙を流すことに、……理由なんて、要らないのではないかしら」

 いつもの日常、いつもの部屋で。僕は君とティーカップを傾けている。
 ささやかな茶会の最中、話題になる内容は様々。どんなきっかけでそれが発展していくかはわからなかったし、それはそれで退屈はしない。
 今日は、゙哀しみ゙についての話。彼女がふと、『大切なひとを喪うと、やっぱり哀しいかしら』なんてことを言ったから。


 ゙哀しみ゙とは、自身を対象とする感情なのだと思う。畢竟、或る喪失について『自分が可哀想』だから……泣くのではないかと。そんなことを考えたりして。 だから僕は言ったのだ。
「さあ……涙は、ひとの為には流せないものなのかもしれないな」

 彼女はまた紅茶を口に付け、僕の言葉を黙って聞いていた。少し経って、口を開く。

「そうね。ただ、それは正直だけど……少しだけ我儘な話なのだわ」


 ゙其処゙に理由など要らないのではないか、と。そう付け加えてから、彼女はそれ以上は何も言わず、沈黙の時が流れる。
 彼女と出会って、僕の性格は大分変わったと思う。だけど、それでも。自分の何処かにまだ―――『感情は、自分の為だけに使うもの』という。心の底に沈んでいる澱のようなものがあるのかもしれない。
 ゆっくり、ゆっくりと。僕の『回復』に付き合ってくれた彼女。僕は彼女のことが大切で、その存在を喪ってしまったら、きっと―――


「飲まないの?」

 話しかけられて、僕の思考は断ち切られた。カップに口をつけると、もうすっかり中身がぬるくなってしまっている。

「いいんだ、猫舌だから」
 とっさに思い付いた、苦しい言い訳。もう香りを楽しめなくなった紅茶を、しかめ面で飲む僕を見て、君は穏やかに微笑んでいる。
 僕は、君と居られるだけで……良いのかもしれない。
 ただ、たまには君に紅茶を注いで欲しいんだけど、だなんて。そんなことも考えた……

 静かで、少しだけ我儘な。とある日の、午後の風景。








真紅「じ、ジュン! この本は何なの!?」
ジュン「げっ、真紅!?」
真紅「わ、私という者がありながら……不潔なのだわ!」
ジュン「待て真紅! 時に落ち着け! 確かに、僕にはお前という恋人がいる。
    けど、知ってるか? 昔の偉い人はこう言ったんだ……」

そ れ は そ れ

こ れ は こ れ

ジュン「……いや、『目には目を、歯に歯を』だったかも……まあいいや。
    とにかく、僕もたまには巨乳を堪能しても……」
真紅「地獄へ堕ちやがるのだわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


数時間後、真紅のリンチはジュンが物言わぬ肉塊になる寸前にまで至り、
エロ本を全て処分する事を約束して仲直りしたそうです。







ジ「真紅、明日暇か?」
紅「え?………ええ、特に予定はないのだわ。」
ジ「じゃあさ………明日、でかけないか?一緒に、さ。」
紅「―――!!か、か、かかっ、構わないのだわ。まままままったくしょうがない家来なのだわ!」
ジ「んじゃ明日、駅前で……」



紅「まさか……ジュンから私をデ、デートに誘うなんて……ハッ!何をドキドキしてるのだわ私はっ!!
  まったく…………まったく………別に付き合ってるのではないのよ?まったく………」

~~~~~~~~
ジ「真紅………僕はお前が………」
紅「あ、ジュン……」
ジ「この夕焼けが見える所で言いたかった……僕はお前が好きだ………真紅。」
紅「ジュン………ああ……私もよ………私も貴方が……」
ジ「真紅……誓いの証を………」
紅「ジュン……捧げるわ………ジュン………」

~~~~~~~~

紅「~~~~~~!!!!なななななななな何を考えているのだわ私は!!!はははは破廉恥よっ!!!まままままったく……………」


翌日

ジ「お、早かったんだな真紅。」
紅「ええ、おはよう……………」
ジ「うん、おはよう。あれ、寝不足か?目の下にクマできてるぞ。」
紅「少しだけね……………だから大丈夫なのだわ。」
ジ「そか。」
紅「そ、それより………今日はいったい何の用かしら?」
ジ「ああそうだったそうだった!!!あのな、今日はさ、ファッションデザイン展やってるんだ。
  んでさ、なんと二人なら!!一人につき5%も安くなんだよ。だから今日は来てもらったんだ。
  いや~~安いって正義だろ?この機会を逃す手は…………って真紅?」
紅「よくも………たしの…………乙女心を…………」
ジ「ん?どうしたんだよ真紅?――――なっ!!!」


ドグシャァァ!!!

ジ「げぶほふぇあ!!!??」
紅「最低なのだわ!!豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまうが良いのだわ!!ふんっ!!!!」
ジ「ちょ………………僕が………な、何を…………ガクッ。」







放課後

ジ「おい真紅、翠星石達が呼んで………ん?」
「…………くぅ……くぅ………」
ジ「おい真紅、寝てるのか?」
紅「すぅ………すぅ……」
ジ「ったく……生徒会の仕事が忙しいからって無茶し過ぎなんだよ……」

パサッ

ジ「冷房効きすぎだからな……風邪引いたら後味悪いし……それだけだからな。」
紅「………すぅ……」
ジ「でも、寝顔かわいいなお前…………って何恥ずかしい事言ってんだ僕はぁ!?うぁぁぁぁ……」


紅「(バ、バカ………恥ずかしくて起きれないじゃないの………もう。)」


ジ「…………………」
紅「………………」
ジ「…………………………」
紅「………………………あの。」
ジ「――!!な、なんだ?どうかしたか?」
紅「あ………な、何でもないのだわ。ちょっと話しかけただけよ………」
ジ「そ、そか………………ふぅ。」
紅「……………はぁ。」
ジ「…………………」
紅「………………………」
ジ「(気まずい、真紅も黙ったままだし、気まずすぎだぁ………)」
紅「(気まずいのだわ……まともにジュンの顔が見れない………やだ、顔が熱いのだわ……)」

「「……………あの。」」

ジ「あ、なんだ?」
紅「ジュ、ジュンこそ…………何?」
ジ「いや、別に…………真紅は?」
紅「わ、私もよ…………」
ジ「そか………」
紅「ええ………」


「「………………はあ。」」








僕は素直になれない。

―――ったく、紅茶ぐらい自分で買えよな。
―――うるさいのだわ、貴方は私の下僕なのよ?
―――知ったこっちゃないわい!

グチグチと愚痴を言う僕。だけどお前といれる時はなぜか安心できるんだ。

―――なんだよ、この紅茶?
―――買い物に付き合ってくれた礼よ。ありがたく召し上がりなさい?

口うるさくてワガママだけど、優しいトコがあるお前。
冷たくも暖かいそのまなざしをするお前、


ああそうか


真紅、僕はお前が好きなんだ








「闇よりも怖いのは・・・」

カラオケで
ジュンが禁じられた遊びを
歌ったとき、ちょっとジュンは
遊んでみました・・・・・


ジ「闇よりも♪怖いのは♪真紅♪ふたr・・・」

紅「二人の証♪絆ックルでアザをつけましょう!!!!!!!!!」

バコッ!!!!!

ジ「すいません(T_T)」

紅「いっぺん、死んでみる?」

ジ「ギャア!!!!!!!」

ジュンは全身打撲で
1ヶ月入院しましたとさ
めでた・・・くネーヨ!!!!!!!
終われ


「罪でもいい○○いって・・・」

カラオケで
真紅が禁じられた遊びを
歌ったときのこと
真紅は最後のところを
ちょっとかえてみました・・・

紅「罪でもいい♪巨乳っていって♪禁断の・・・」

ジ「それは無理だな」

紅「禁断の♪絆ックルを!!!!!!!」

バコ!!!!!!!!!!!!!

ジ「すいません(T_T)」

紅「いっぺん、死んでみる?」

ジ「ギャア!!!!!!!!!!!!」

ジュンは全身打撲で
今回は2ヶ月入院しましたとさ
めでた・・・くネーヨ!
終われ

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最終更新:2006年07月26日 20:43