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~第5話 翠色と蒼色の者達~

時間はまだ、午前4時。
ジュンたちはまだぐっすり眠っていた。
すると、どこからか2つの声が聞こえてきた。
?「まったく、このちび人間はおもしろい夢を見るですぅ~」
?「止めなよ、翠星石。人の夢を覗き見るなんていけないことだよ!」
翠「シっー、蒼星石!うるさいです」
蒼「だって、こんなことで寄り道している時間なんて無いよ!早く脱出しようよ」
翠「もう少し待つですぅ~」
この双子、姉の翠星石と妹の蒼星石は、薔薇屋敷から脱出中だった。
しかし、翠星石が他人の夢を覗き見たいということで寄り道をしているところであった。
蒼「翠星石~、まだなの?」
翠「だー、静かにしろです!」
ジ「うるさいなぁ~、真紅か?」
翠・蒼「!!!」
翠星石が大声を出してしまったために、ジュンは目覚めてしまった。
ジ「あれ、真紅じゃない?てゆーか、誰なんだ君達は?」
ジュンの目の前には翠色のシャツと蒼色のシャツを着ている少女がそれぞれいた。

翠「ちび人間になんか教えてやらねーです!」
ジ「なんだと?勝手に人の部屋に入ってきて!失礼な奴だな!」
蒼「まぁまぁ、翠星石も落ち着いて!ごめんなさい、失礼しました」
翠「ふん!」
ジ「なんだ、こいつは?ところで、君達は誰なんだ?」
蒼「あっ、申し遅れました。僕達はアリスゲームの参加者です。
こっちが姉の翠星石。僕は妹の蒼星石です。君達もアリスゲームの参加者なの?」
ジ「あぁ、そうさ。僕は桜田ジュン!こっちが真紅であっちが水銀燈。
まだ2人とも寝てるけどね。ところで君達も何か特殊能力があるのかい?」
蒼「特殊能力?やっぱり君のところにもあの手紙が届いたんだね。
僕達双子には人の夢を覗いたり、入ったりする能力があるのだよ。
そして僕のもう1つの特殊能力はこの鋏。
この鋏は普通は切れない物を切るのさ。例えば、友情、愛情、命などね」
蒼星石は大きな鋏を取り出し、少しニヤけながら言った。
ジ「(こいつは危険だ…)ところで翠星石だっけ?君も2つ特殊能力があるのかい?」
翠「うるせーです。ちび人間なんかに教えてやらねーです」
ジ「この野郎、いい加減にしr…」
ジュンが言い返そうとした時、壁から2匹のゾンビが現れた。
ジ「うわ!何だこいつらは?」
蒼「あれ?君の手紙には書いてなかったの?
制限時間が減るたびに貴方達に刺客が訪れるようになるでしょう、って」
ジ「そんなの僕の手紙には書いてなかったぞ!と言うよりも早くやっつけるぞ!」
ジュンはそういって素早く銃弾をゾンビの頭に一発ずつ撃った。ゾンビは呆気なく倒れた。
その時、翠星石が如雨露を取り出し、如雨露からなにか液体を垂らし始めた。
すると、ゾンビ達は蒸発してしまい、跡形も無く消え去った。
ジュンは唖然としていた様子だった。

翠「何、ぼーっと見ているデスか?これが翠星石の能力です。
この如雨露から自分の好きな液体を出せることができるです!」
ジ「へ、へー。すごいじゃんか」
翠「当たり前です。ちび人間と一緒にするんじゃねーです」
ジ「まったく、相変わらずの毒舌だな…ん?」
ジュンが見つけたのはまだ、
微かに動いていたさっき倒したはずのゾンビの手だった。
その手は翠星石に突如、襲い掛かってきた。
ジ「危ない!」
ズバッ!
ジ「うっ!」
翠「ちび人間!」
ジュンは翠星石をかばって、かすり傷を負った。
蒼「このォ~!」
蒼星石が鋏を一振りすると、ゾンビの手は完全に消えた。
蒼「ジュン君、大丈夫?」
翠「ちび人間は鈍いから怪我をしてしまうのですぅ」
ジ「うるせ~な!守ってやったのに感謝する気持ちは無いのか?
とりあえず、無事なようだな?翠星石!」
翠「///)し、静かにしろです」
翠星石は顔を少し赤らめながら如雨露の液体をジュンにかけ始めた。
すると、ジュンの傷はすぐに治った。
翠「か、感謝するです。決してちび人間のためじゃ無いです。
怪我人を手当するのは当たり前のことですぅ~」
ジ「あ、ありがとう」
なんとなく翠星石とジュンの周りにいいムードが漂っていたのは気のせいだろう。

蒼「ところで、ジュン君はこれから彼女達とどうするつもりだったの?」
ジ「実は彼女達とこの屋敷を脱出するつもりだったんだ。
だけど、なかなかいい方法が見つからなくって…
そうだ!蒼星石や翠星石も僕達の仲間になって一緒に脱出しないか?」
蒼「仲間?う~ん、それも悪くないね」
翠「だ、誰がちび人間の仲間になんか…」
蒼「よし、僕達も仲間に入れてよ」
翠「なっ、蒼星石?」
蒼「良いじゃんか翠星石。ねぇ、ジュン君いいかい?」
ジ「あぁ、良いとも!それじゃあ、まだ早いからもう寝ようぜ?」
蒼「うん、そうしよう!」
こうして、蒼星石や翠星石が仲間に加わった。
蒼星石と翠星石も一緒の部屋で寝ることにした。
真紅や水銀燈はまだぐっすり寝ている。
無神経な奴らだな、とジュンはつくづく思った。
ちょこっと騒がしかった夜は終わった。
兎「おやおや、思ったよりも強い方々ですね。きっとご主人様もさぞお喜びでしょう」
兎の独り言が廊下に響いていたのは誰も知らなかった…


次号~マヌケな策士とマヌケな苺~に続く

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