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外伝


同日、夜の刻

私はいつもの様に喫茶のバイトを終えると帰り路につく。
あまりいい道とは言えないが近道の墓地を通っていく。
怖くはない、むしろいい。
だってここには最愛の人の生きた印があるのだから。
私は今日は素通りではなく墓地にある墓の一つに
近づいていく。

「あなたは私の中で生きている、だから此処に来ても意味は無いのだろうけど
 つい来ちゃったわぁ」

私は墓に向かって喋りかける。

「真紅もあなたの事を思ってくれてるわぁ。それも“変わらぬ思い“ですってぇ。
 ほんと幸せな人ねぇ。あなたは。」

私はそう言うと一旦家へと帰る。
そして花と一輪、そして墓を綺麗にする掃除道具を持って再び来た。
私は墓に水をかけるとまた喋りだす。

「私もあなたの事はずっと思ってるわぁ。
 “麗“わしく思ってるわぁ、あなたとの思い出。」

ブラシでごしごしと墓を磨く。

「けどあなたへの思いはずっといい“思い出“として残ってるわぁ。
 そしてあなたへの思いは朽ちてないわぁ。」


「あなたへの思いは変わっていってるわぁ。
 死んだ後でも益々あなたの事が好きになるのよぉ。
 だから千日紅は供えないわぁ、ちょっとミスマッチだけど許してねぇ。」

線香に火をつけその後、花を一輪墓に置く。

「一瞬一瞬はあっと言う間に過ぎるわぁ、私はその一瞬一瞬ただひと時を
 幸せに“麗“わしく生きていくわぁ。」

そう言って立ち上がりほこりを払うと墓に背を向ける。
そして背を向けたまま喋る。

「だからもう少し待っててねぇ、地獄でもう暫くしたら会いましょう。」

そして私は帰り路についた。


供えた花は薔薇の花。
あの日誓った永遠の印。
ミスマッチだけど思いは伝わる。
あなたへの思いはどんどん燃えさかる。
勢いは止まらない。
あなたが好きで、その思いは止まらない。


薔薇の花言葉、“熱烈な愛“

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