~空~
~空~電線という網で捕らえられた空はとても狭く、とても低く………
田舎から引っ越してきた僕にはこの町の空はそんな風に見えた。---------------------------------------------------------------------------------------------------------薔「あの・・・・好きです!付き合って下さい」
そんな彼女の告白を受けたのは三ヶ月前
田舎なのであまり人が多いとは言えない学校で。
そんな中でも男女共に人気のある薔薇水晶
僕も彼女にしたいとよく友達と話したものだ
薔「桜田君?ちょっといいかな」
そんな彼女に突然声をかけられた。
あまり接点が無く、戸惑いを隠せない僕を尻目に半ば強制的に連れてこられた屋上。
放課後なので人はいなかった。
J「ところで……話って何?」
(屋上+二人だけ+放課後)×赤面した薔薇水晶=フラグ確定!!!!!
そんな数式を頭の中に立てた。自分が思ったとおりにいかない事は分かっているのに
恐らく当たり確定の宝くじ、その当選が妙にじれったく感じて自分から問いかけた。
ふとこちらを向き、じっと目を見られる。
薔「あの・・・・好きです!付き合って下さい」
J「へ?」
内心、ホッとしていた。
薔「だから…付き合って下さい!(///)」
頭の中で描いていた学園生活がついに始まると喜びを噛み締めていた
朝はモーニングコールで始まり
昼飯には俺の膝に乗り、カップル定番のあ~ん。
帰りには彼女の家まで手を繋いでいた。時には腕を
僕たちは周りの目を気にせず・・・まぁ彼女がそうさせてくれなかったからもあるが
男子からは嫉妬の目、女子からは怨めしそうに見られながら彼氏・彼女を味わっていた
そして告白を受けてから二週間ぐらい経った頃、一番彼女の印象を変えた出来事が起きた
「ジュン。帰ろう?」
「うん」
帰り道。僕らはクラスであった事、進路の事、将来の事を話していた
「ハハハ!!!バカだよな○○も」
ふと何かを思い出したかのような表情をして、僕の方をじっと見る薔薇水晶。
「・・・」
「・・・もしもし?」
「・・・どうしたの?」
「思い出した・・・・」
「何を?」
「ジュンのベッドの下にHな本が敷き詰められていて」
そんな事を突然、しかもかなり大きなボリュームで叫び始めた
「わ、わかった!もうやめてくれ!」
「ごめんなさいは?」
よく分からないが謝っといた方がいいだろう
「・・・ごめんなさい」
「じゃあ罰としてちょっと付き合ってよ」
「うん…どこ行くんだ?」
「私の………秘密の場所」
手を引かれ、知らない道を走っていく。
「ここだよ!」
ついた場所はお互いの家よりもずいぶんと遠く、ほとんど山…の公園
「こっちこっち」
そう言って僕に手招きをする。
そこは崖…に近い展望台。下を見るとかなり高い場所にある事が分かる
「かげおくりやろ?(///)」
「影送り・・・ってちぃちゃんのアレか?」
昔、小学校の教科書に載っていた話で、戦時中ちぃちゃんがお父さんのおじぎりを(ry
「うん・・・(///)」
「やらないって言ってもやらせるんだろ?やるよ」
「うん、じゃあ・・・ここに立って・・・」
初めてやる事に、少し戸惑いを感じながら薔薇水晶の指導の元チャレンジしてみる
・・・・・・・・・・・・
「・・・目が痛い」
「よく分からないけど…やりすぎなんじゃない?」
「いつもはもっと少ないよ?」
「じゃあなんで今日は多いの?」
「ここはね…私の秘密の場所なんだ~」
遠い目で思い出を語る薔薇水晶は、どこか寂しげでどこか懐かしげに語る様子に僕は飲まれていった
「だからここは私の思い出の場所で一番好きな場所なんだ~」
「…いつも一人で影送りしてたのか?」
「………そうだけど?」
「寂しい奴だなwwww( ̄ー ̄)」
「うるさいなぁ(///)」
一気に顔を赤くする彼女。まるで火を灯したかのように………
「今度から誘えよな」
「……………えっ?」
「だから今度からは一人じゃなくて僕も一緒にやるって言ってsだふぁrjんh」
「格好良く言ってたのに噛んじゃったね………プ」
「笑うなってば!あれ言うのかなりはずかしかったんだからな!!!(///)」
「ありがとう・・・ジュン」
小さくそれを言うと、僕の頬にキスをした………
今思うとこのときが一番幸せだったのかも知れない
まだ起こる悲劇には知らないが故に・・・~続く~
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