『遊園地』
み「カナ~ご飯できたわよ~!」金「は~い!今行くかしら!」
み「…それで最近JUM君とはどうなの?」金「どうって…別に何もないかしら。学校じゃ誰かがいつもJUMの周りにいるし…」み「そんなとこだと思ったわ。カナったら色々考えてると他の子に先越されちゃうよ。」金「でも…」み「そんなカナのために今日会社でいいものもらったんだけどな~♪」金「なになに?みっちゃん!」み「じゃ~ん!遊園地の無料チケットよ!JUM君を誘って行ってらっしゃい。」金「みっちゃんありがとうかしら!」み「(フフッ…まだまだ私がいないとだめね)」
(学校にて・・・)
金(どうやってJUMを誘おうかしら…誰かに見られたら邪魔されるだろうし…)
J 「よお金糸雀。おはよう。翠星石と蒼星石見てないか?」金「え!?あ‥おはようかしら!二人なら今日はまだ見てないかしら。」銀「あらぁ知らないのぉ?あの二人はおばあさんが入院したとかで今日は休みよぉ。」紅「幸いおばあさんの命に別状はないみたいだけど、二人は今日は付き添いに行ってるそうよ。」J 「そうなのか。でもなんで知ってるんだ?」銀「薔薇水晶が電波を受信したんだってぇ・・」薔「・・・」J 「・・・・・」
雛「それでね、それでね、今日みんなでお見舞いに行こうって話してたなの!」巴「桜田君と金糸雀さんも来るわよね?」J 「ああ僕も行くよ。金糸雀も行くよな?」金「も、もちろんかしら。」銀「決まりねぇ。じゃあ放課後に行きましょお。」
金「結局JUMを誘えなかったかしら…でも蒼星石たちも大変だし仕方ないわよね・・・」(そして放課後、病院にて・・・)
J 「すみません。昨日入院した柴崎マツさんのお見舞いに来たんですけど、病室どこですか?」受付「柴崎マツさんですね?301号室になります。」J 「ありがとうございます。」
(コンコン・・)
翠「どうぞです。」
金「おばあさんが倒れたって聞いてみんなでお見舞いに来たかしら…翠星石だけ?蒼星石は?」翠「蒼星石は爺さんと一緒に先に帰らせたです。付き添いは一人で十分ですし、爺さんを一人にするわけにもいかねーですから。」銀「そうなのぉ。それで、おばあさんはどうなの?」翠「今は眠ってるです。軽い脳梗塞で、2,3日で退院出来るそうです。」紅「そう。大事に至らなくてよかったわね。」雛「お見舞いも持ってきたのよ!はい!お花!」巴「苺大福も買ってきたの。よかったら食べて。」薔「あと・・・シウマイも・・・」翠「みんなわざわざありがとですぅ。」
J 「じゃあ長居しても悪いし、僕たちはそろそろ帰るよ。」翠「みんな今日はほんとにありがとうです。また学校で会いましょうです!」
銀「私たちの家はこっちだからここら辺でお別れねぇ。」紅「それじゃ、また明日学校でね。」薔「バイバイ・・・」
巴「それじゃ私と雛苺はこっちだから。」雛「JUM、金糸雀また明日なの~!」
J 「ああ、また明日な!」金「また明日かしら~。」
金(JUMと二人きりになれたかしら(////)誘うなら今かしら!)J 「じゃあ、僕こっちだから。またな。」金「あ、待ってJUM!今度の休日あいてるかしら?」J 「今度か…別に空いてるぞ?」金「あの、みっちゃんから遊園地の無料チケットもらったんだけど、一緒に行かない?」J 「遊園地か…もうそんな年じゃないし‥」金「だめかしら?(ウルウル)」J 「(ドキッ)いや…いいよ。(そんな目で見られたら断れねーよw)」金「じゃあ、今度の日曜9時に駅で待ち合わせでいいかしら?」J 「ああ、わかったよ。じゃあまた明日。」金「バイバイかしら~♪」
(そして日曜日・・・)
金「待たせちゃったかしら?」J 「いや、僕も今来たとこだよ。じゃあ行こうか。」金「うんかしら♪」
それから電車で30分ほど・・・二人は遊園地へと到着した。
金「到着かしら~!」J 「遊園地なんて小学生の時に家族で来て以来だな…」金「早速乗り物に乗りましょうかしら!」
金「まずはコーヒーカップに乗りましょうかしら。」J 「いいぜ。行こう。」
金「そぉれ!」J 「ちょ、おま、回し過ぎだって!それ。」
金「目が回ったかしら~」J 「お前が調子に乗ってあんなに回すからだぞ!あークラクラする。」
J 「次はあれ乗ろうぜ!」金「ジェ、ジェットコースターかしら…怖いかしら…」J 「せっかく来たんだし乗らないともったいないよ。行くぞ!」金「あっ!待ってかしら~」
(では安全バーをおろしてください。まもなく発進します)
金「結局乗っちゃったかしら…」
(ガタン・・・ゴトン・・・)
金「動き出したかしら!あっ…もうすぐ一番上…」
(ガタ・・・カタカタカタ…ゴーッ!!)
金「キャーーーーーーーー!!!」J 「うわあぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!!」
(それでは安全バーが上がりましたら手荷物を忘れずにお持ち帰りください)
金「意外と面白かったかしら!JUMもう一回乗りましょ♪」J 「いや‥僕は…もういいよ…」
金「次はお化け屋敷かしら…」J 「子どもじゃあるまいし、お化け屋敷ぐらいで…ってうわ!(ギュッ)」金「キャ!」J 「ご、ごめん。ちょっとビックリして・・・」金「(普通逆じゃないかしら…)」
金「(でもこんなJUMもかわいいかしら♪)」
(楽しい時間はあっという間に過ぎて行き・・・)
J 「そろそろ夕方だし、帰ろうか?」金「待って!最後にあれに乗りましょう!」J 「観覧車か・・・いいよ!乗ろう!」
係員「それじゃ閉めますよ」
金「この遊園地の観覧車って結構有名なのよ。」J 「知ってるさ。一周に20分もかかるんだよな。」金「うん・・・(20分間JUMと二人っきり・・・)」
金「ねえ・・JUM。隣に座ってもいいかしら?」J 「ああ、構わないよ。」金「それじゃ・・」
J 「・・・・」金「・・・・」J 「ほら見ろよ!あんな遠くまで見えるぞ!」金「ほんと!カナたちの町まで見えてるかしら!」J 「・・・・」金「・・・・」J 「(間が持たないな・・・)」
(・・・ギュッ・・)
J 「お、おい(////)」金「お願い・・・少しだけこうさせて・・・」J 「あ、ああ・・」
J 「もう頂上か・・・あと半分だな・・」金「(JUMとこうしてられるのもあと10分・・・)」
(このまま時が止まってしまえばいいのに・・・でも・・このままじゃ・・・)
金「ねぇ・・JUM?」J 「なんだ?」金「カナね・・・JUMに言いたいことがあるの・・・聞いてくれる・・?」J 「なんだ?言えよ。」金「あのね・・・カナね・・・・JUMのことが・・・」
スキ
J 「(////)え?」金「お願い・・・何も言わないで・・・このままいさせて・・・」J 「え・・でも・・・僕は・・(////)」金「お願い・・・」J 「・・・・・」
係員「着きましたよ。どうかしましたか?」
J 「な、何でもありません。降ります!」
このまま二人は一言も交わすことなく帰路へつく・・・
金「じゃあね、JUM。今日は楽しかったかしら。」J 「あ、ああ。僕も楽しかったよ。」金「じゃあまた明日ね!」J 「ああ・・・」
J (このままでいいのか・・?いや!いいわけない!)
J 「おい!金糸雀!待てよ!」金「?」J 「さっきのことだけど、僕はお前のことが・・・」金「いや・・やめて・・・・・・言わないで!!!!!!!!!!」J 「どうして!」金「だって・・・だって!JUMの答え聞いちゃったら・・・もう元には戻れないもの!いつものJUMの笑顔が見れなくなっちゃうもの!だから・・だから・・・!!!」 J 「だったら・・・だったら何で僕に好きだって言った!!!」金「でも・・・でも!!JUMのことが・・エグッ・・好きで・・大好きで・・ヒック・・どうしようもなかったんだもん!!!!!」J 「・・泣くなよ・・・」金「だって・・・だってぇ・・・・」
(・・・ギュッ・・・・)
金「!!!」J 「頼むから・・僕の気持ちも聞いてくれよ・・・!」金「・・・・・」
『 好 き だ 』
金「・・・え・・?今・・なんて・・・」J 「僕も金糸雀のことが好きだ!好きなんだ!」金「・・・ほんと・・に・・・?」J 「嘘なんかつくもんか!」
J 「お前は口では策士だなんて言ってるけど・・いつだって向こう見ずで失敗ばっか。いつも僕がついててやらなきゃって思ってた。」金「・・・・」J 「なんだろう・・手のかかる妹みたいに思ってた。・・いや、思おうとしてた・・・」J 「でも・・今日お前が好きだって言ってくれてわかったんだ。僕もお前のことが好きだ!」金「JUM・・・ふえ~~!!!」J 「お、おい!何でまた泣くんだよ!」金「わかんない・・わかんないけど・・・涙が止まらないかしらぁ・・・・」J 「よしよし。もう泣くな。」J (やっぱり、僕がついててやらないとな・・・)
(次の朝・・・)
J 「おい、金糸雀!何やってんだ!遅刻するぞ!」金「ちょ、ちょっと待ってかしら!まだ時間割終わってないかしら~!」J 「お前なあ。急げよ!」
み「あら?今日からJUM君と一緒に学校行くことになったの?おあついわね♪」金「(////)からかわないで欲しいかしら!それじゃ、いってきますかしら~!」み「ふふ、いってらっしゃい。カナの今の笑顔、今までのどの笑顔より輝いてるよ・・」
J 「遅い!」金「ごめんなさいかしら~」J 「このままじゃ遅刻だ!走るぞ!(ギュッ)」金「あっJUM!引っ張らないで欲しいかしら!」
学校へと走る少年。その少年に手を引かれながら屈託のない笑顔を浮かべる少女。その二人の指には、お揃いの薔薇の指輪が朝日に照らされ輝いていた・・・
薔「計画通り(ニヤッ」~Fin~
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