『大人の事情』
薔薇学園の三年生、めぐとみっちゃんは、非常に困っていた。二人が抱えている悩みは、後輩のことだった。大好きな後輩に好きな人が出来たと言われ、とても困っていたのだ。もちろん、応援するつもりは、微塵もない。それは昨日のことだった。水「めぐぅ、悩みがあるんだけど、聞いてくれる?」めぐ「どうしたの?なんだか珍しく、真剣そうね」水「実はね、私…好きな人が出来ちゃったの」めぐ「……へぇ。それは誰なの?」水「同じクラスなんだけど、桜田ジュンって子よ。とても良い人なの」めぐ「ふぅ~ん。そいつ殺して良い?」水「え?なんか言ったぁ?」
一方、別の場所では…金「みっちゃん、カナね、恋をしてしまったかしらぁ」み「ダメよぉ!カナに恋はまだ早いわよぉ!」金「あの、最後まで聞いて欲しいかしら…。桜田ジュンって人でね」み「桜田ジュン君?もしかして、のりの弟?」金「そうかしらぁ。それでね、手伝って欲しいかしらぁ」み「嫌よぉ!カナに恋人が出来るなんて、許さないんだから」そう言って、金糸雀に抱きつくみっちゃん。金「うぎゃあああ!みっちゃん、マサチューセッチュー!」み「カナは誰にも渡さないんだからぁ!例え、のりの弟でもやだぁ!」
という訳で、二人はとても悩んでいた。最終的な結論に辿りついた時には、二人の目は鬼のような目になっていた。めぐ「……みっちゃん、やるしかないわね」み「そうね。私のカナをたぶらかす奴は、友達の弟でも容赦しない」
次の日、ジュンは嫌な予感がして、しょうがなかった。すごい殺意に包まれているような感覚。今日は学校に行かない方が良いかも…。ジュン「朝から憂鬱だなぁ…。なんだか、誰かに狙われてる気がする」巴「何それ?桜田君は、神経質なのよ。プラス思考で生きましょうよ」ジュン「はぁ…」巴「ほら、学校に着いたよ?いつまでそんな顔してるの?」その時、巴とは違う声がした。めぐ「桜田ジュン君ね?ちょっと体育館裏に来てくれる?」巴「あっ、めぐ先輩、おはようございます」めぐ「おはよう、巴ちゃん。ジュン君?聞いてるの?」ジュン「き、聞こえてます。体育館裏に行けば良いんですよね?」めぐ「うん。ちょっと用事があってね」ジュン「でも、体育館裏なんかで、一体何をするんですか?」めぐ「……ジュン君、黙ってついて来たら良いのよ?」嫌な予感がした。巴を見ると、手を合わせてご愁傷様と呟いていた。僕はこの人を怒らせるようなことをしたか、必死に思い出そうとしていた。先輩からの呼び出しは、女だろうが、男だろうが、ろくなことがない。しかも、体育館裏で待っていたのは、金糸雀と仲の良いみっちゃん先輩。それと、水銀燈と仲の良いめぐ先輩。嫌な予感が、加速していた。ジュン「あの…僕に何か用があるんですか?」み「うん。あのね、ジュン君が私の金糸雀の純潔を奪おうとしてるから」めぐ「私の水銀燈に手を出そうとしてるから、いじめてあげるね?」ジュン「ふ、二人とも何か誤解してます!僕は二人に何もしてませんよ?」み「五回もカナにキスしたですって!?」ジュン「いや、五回じゃなくて、誤解です!」めぐ「とりあえず、縛ってあげるわね」ジュン「ちょ……先輩やめてくださあああああああい!」
手足の自由を奪われてしまった。どこからロープなんて持ってきたんだ?この二人…特に、めぐ先輩にだけは目をつけられたくなかった。ジュン「あの…先輩、僕は別にあの二人に何もしようと…」めぐ「ぺっ!そんな手には乗らないわよ?」めぐ先輩は、僕の顔に唾を吐いた。その後、顔を踏みつけられた。めぐ「どうしたの?水銀燈と付き合いたいなら、これぐらい耐えなさいよ」ジュン「あの……先輩、パンツがさっきから見えてるんですけど」めぐ「え!?こ、このガキぃ、私まで汚そうとするなんてぇ」ジュン「いやいや、先輩がスカートのまま顔を踏むから!」み「ジュン君ってのりと違って、聞き分けがない子ね」ジュン「まあ、姉ちゃんは僕の奴隷みたいなもんだから…」み「はぁ!?近親相姦までしてるの?ますますカナには近づいて欲しくないわ」ジュン「そ、それも誤解ですって」その時、めぐ先輩が僕のズボンのチャックを開けた。慣れない手つきで僕のあれを取り出した。
ジュン「めぐ先輩!?な、何をしてるんですか?」めぐ「うん?今からね、去勢してあげるわね」ジュン「きょ、去勢!?いくらなんでもそれは勘弁してください」めぐ「だ~め。私の水銀燈に手を出した罰よ」ジュン「だから、何もしてませんよぉ!わかんない人だな」そう言った瞬間、思い切りチャックを上げられた。あれが挟まれて、激痛が走る。めぐ「あははは、痛いでしょ?のた打ち回っちゃって可愛い♪」み「めぐ、あんたって、本当にサドね…」このまま、僕はどうなるのだろうか……?
一方、二年生の教室では、ジュンがいないことを不審に思う二人がいた。水「おかしいわねぇ~。朝見かけたんだけどぉ」金「トイレにでもいるんじゃないかしらぁ?」巴「二人とも、桜田君のこと探してるの?二人なら、体育館裏にいるよ?」水「体育館裏?行って見ようか、金糸雀」金「あいあいさぁー、かしらぁ!」体育館裏では、まだ二人の拷問が続いていた。いや、ある種のプレイか?み「ねぇ、この前ヤフオクで手に入れたんだけど、これ試そうか?」めぐ「みっちゃん、それなんなの?ていうか、何故買ったの?」み「これね、エ○マグ○って言って、(自主規制)するものよ」ジュン「な、なんちゅーもん持ってるんすか!」めぐ「ふ~ん。どうなるか反応が見たくなってきちゃったわ」み「じゃあジュン君、おしり出して」
そこに、水銀燈と、金糸雀がやってきた。水「め、めぐ!?何をしてるのよぉ!?」金「みっちゃん!?ジュンをいじめちゃダメかしらぁ!」めぐ「ああ、良いところだったのに…。みっちゃん、逃げましょうか」み「そ、そうね。逃げましょう」二人は、電光石火の速さで、その場から去っていった。水「まったく、めぐったらイカレテルわぁ……」金「ジュン、大丈夫だったかしらぁ?」ジュン「だ、大丈夫だよ?(来るのが、早いよ、二人とも)」新しい喜びに、目覚めたジュンなのでした。…完。
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