薔薇水晶59
薔「ジュン…どうしよう…」ジ「どうかしたのか」薔「期末の追試で…失敗して…留年しちゃった…」ジ「何と!追試そんなに難しかったのか」薔「ハナから諦めてたから…代わりにお姉ちゃんに受けてもらったんだけど…バレちゃった…」ジ「ちょww雪華綺晶を替え玉にしたのかよ」薔「何でバレちゃったんだろ…」ジ「そりゃ眼帯が逆だからだろw」薔「お姉ちゃんも連帯責任で留年決定になったし…」ジ「洒落にならんw」薔「ジュンも一緒に留年…」ジ「だが断る」
私たちは管理されている。その自覚に芽生えてからの日は浅い。世間には管理されているという自覚すら無い人間がほとんどではないだろうか。それを思えば、私は幸運なのかもしれない。あるいは、不幸なのかも。私が管理されている事に気が付いた最初の要因は、体に残っていた傷跡だった。決して消えない傷跡。私が私であるという自我に目覚めた頃には存在していた傷跡。あの日、私は……その傷跡に法則性がある事に気が付いた。まるで何かの刻印のように規則正しく並んでいる。それを知った瞬間、警鐘を鳴らすように心臓が激しく脈打った。私は、私の親友である雪華綺晶や、他の友人の体も、それとなく観察してみた。そして……程なくして私は、全ての人間にこの刻印が刻まれている事を知った。私たちは管理されている。誰に。何故。それは、まだ分からない。それでも、とてつもなく大きな『何者か』が存在している事は確かだろう。………………雪華綺晶「ばらしーちゃん?BCG注射の跡なんか見つめて、どうかなさいましたか?」 【消えない】【傷痕】
薔「…っ痛」カタン雪「どうしましたの?ばらしーちゃん」薔「ふぇぇ…包丁で指切っちゃったよぅ…」雪「あらいけませんわ」薔「…お姉ちゃん、悪いけど絆創膏を…」雪「それには及びませんわ。じっとして…」ペロ…チュパ薔「…!!」カアア雪「これでよし、ですわ。こんなに綺麗な指先なんですもの、大事になさい…ね?」薔「…ありがとうお姉ちゃん…」ギュウ雪「あら…」私のことをいつも気にかけてくれる優しいお姉ちゃん。私の指先が綺麗…って誉めてくれたけど、お姉ちゃんには敵わないよ…?口に含んで癒してくれたこの傷痕…こればっかりは消えなくてもイイかもね、と思っちゃった。【消えない】【傷痕】
コピペネタ NGWord:horror『父からの手紙』大介、イタリアの生活はどうですか。お父さんはフツウ。守護神ジス様のおかげで、元気です。お医者をだまして何でも食べちゃう。隣人達めケッコウ気さくでいい人ばかり。安心しれ。明日は仕事で、皆船が来るて、喜んどる。毎日楽しいです。給料でるし飯も固くない。ね、ね!!病棟生活だからって悪いことないよ、わりと私にはいい老後です。じゃね。「…」「ばらしー、何を見ているんだい?」「お父様から手紙が来たの」「槐から?」夫のジュンは目つきが鋭くなる。「ちょっと見せて」ジュンが険しい顔をするのも無理ないと思う。今、お父様は精神病院に入院していた。「なんだこれ…」ジュンが怪訝な顔をするのも無理ないと思う。「あい…かわらず…みたい」「ああ、そういうことか」決して気持ちのいい手紙ではないからか、ジュンは少し冷や汗をかいてた。「宛名はちゃんと私宛なのに…」手紙の中では大介って名前になっていた。私は一人娘なのに…。それにここはイタリアじゃない。途切れた言葉でも、私の気持ちはジュンに伝わっていたらしい。ジュンはそっと私の肩に手を置いてくれた。「でも、さ、なんだか明るい文章だし、槐さんも元気でやってるみたいで安心した」「うん…」「これでよかったんだよ、あのままじゃ、ばらしーが壊されていたからね」ほんの少し、ジュンが私の左目を触る。正しくは、左目の上にある眼帯を。「そうだね…」 錯乱と被害妄想が激しくなって来たお父様はある日私の左目を潰した。その時の私を助けてくれたのが、その時は恋人だったジュン。どうしていいかわからなかった私に変わって、お父様の入院手続きを済ましてくれたのもジュンだった。「ちょっとこの手紙は預かるよ。主治医の先生に見せておきたいし」「うん、かまわない…」一ヶ月後、お父様は亡くなりました。私が再会した時にはすでにもの言わぬ姿になっていました。入院前よりも酷く痩せていたのが、とても悲しくて涙が止まりませんでした。あの手紙がお父様の最後の言葉になってしまったので、手紙を手元においておきたかったのですが、ジュンはあの手紙をなくしてしまったそうです。今でははっきりと文面を思い出す事もできず、残念です。
薔「ジュン、見て見て水たまりが凍ってる」ジ「おー、昨日の夜は寒かったからなぁ」薔「これぞ『冬の魔法』ってね」ジ「うまいこと言うじゃないか」薔「そしてジュンのココも私の魔法で…」ジ「お断りします」【冬の】【魔法】
「……はぅ」 彼女の名前は薔薇水晶。恋に夢見る無口な美少女である。ちなみに彼女が先ほど溜め息をついたのは別に恋の悩みではない。空腹なのだ。「メロンパン……食べたい」「お昼にはまだ早いわよ、薔薇水晶」彼女は真紅。品乳(品のある乳)の持ち主であり、また貧乳でもある薔薇水晶の数少ない親友の一人である。「一つ言うならば、この状況で私の胸の話題を出す必要はないわね、ベジータ」「おいおい、真紅。ナレーションってのは以外に難しいんだ勘弁してくれ。……具体的に言おう。グーはダメだ、良くない」「梅岡せんせー、ベジータが個人授業を希望してるのだわー」「このっ、梅岡召喚とは卑怯なッ!!!」騒がしいこともあるけれど、私は毎日が楽しくて嬉しいです。「ばらしー。イチゴ果汁入りメロンパン買いすぎたんだけど食べるぅ?」「イチゴなのかメロンなのかはっきりして欲しいかしら」「……ん、食べる」ぽさりと渡されたメロンパンの袋の重みが、幸せの重さ。そんな気がする青春時代……なんてねはっぴー☆薔薇りん(薔ω・)「……おしまい」(・Д薔)「セリフトラレタ」
水銀燈「それにしても、この前のお花見は楽しかったわねぇ」水晶「……うん……(酔ってて全然覚えてないや……)」水銀燈「ふふふ……まさか、貴方があんな事をするだなんてねぇ」水晶「……え……うん……(あれ?私、何かしたっけ?)」水銀燈「あんなに沢山のスリッパをだなんて……思い出しただけでも可笑しくって……ふふふ」水晶「……うん……(スリッパ?私、何したんだろ……)」水銀燈「しかも、あんな姿で踊りながら……ぷっ!あはははは!」水晶「……え……いや……うん……(何!?私、何してるの!?)」水銀燈「本当、まさか貴方にあそこまで笑わされるだなんて思いもしなかったわぁ」水晶「……うん……」水晶「……私……何したんだろ……」【思い出を】【思い出そう】
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