誰が殺したクックロビン
サイレントヒル3ネタ※ちょいグロ注意
僕達は人里離れた森へキャンプへきていた。その日、コテージを借りて一夜をそこで過ごす事になる。僕以外のメンツにはもちろん翠星石、真紅、水銀燈、雛苺、金糸雀、薔薇水晶、雪華綺晶 、そしてJUM君だその日の夜、僕はJUM君の部屋へと向かった。僕はとある目的も含めてこのキャンプに参加していたから。「JUM君、入るよ?」「ん?ああ、蒼星石か…どうしたんだよ」「……僕が君の部屋へ来た理由はわかってるよね?決心はついたのかい?」「なあ……もう少し待ってくれよ、頼む…よ?」僕は深いため息をつく。何度も耳にした聞きたくない台詞を真っ先に言われたからだ。僕はJUM君と付き合い始めて1年経つが、彼が翠星石とも付き合っているのを知ったのはつい最近の事。「僕は男の子の性についてよく理解してるつもりだからちゃんと待った。今日こそは決めてもらう」「あぁ、だけど…」「JUM君、もしかして翠星石の方が好きなのかい?」「いや、それはない!」「だったら!」
結局、僕は彼の意見を明日まで待つ事になった。どこまでも甘い自分に嫌気がさす。
あの後、眠りに就いたが深夜を回った所でふと目が覚める。トイレへ向うがその途中、JUM君の部屋から明かりが漏れているのに気が付く。まだ起きているのかな?ドアを開けた事を後悔する。見てしまったから。ベッドで絡みあう男女を。
後ろ姿だったが上に乗っている女性が誰だかすぐわかった。水銀燈だ。2人は僕に気付かない。「ねえJUM、私の事好きぃ?」「当たり前だろ?水銀燈」「私知ってるのよぉ、あなたが蒼星石と翠星石、そして真紅を手玉に取ってるって事ぉ」
「だから遊びだって言ってるじゃないか、僕っ子やツンデレなんて正直、気持ち悪いし…お前が本命だって…」「その言葉が聞きたかったのぉ。愛してるわぁJUM」
僕の中で何かがキレた。僕は部屋に入って行く。誰の言葉も耳に入らなかった。
「そ、蒼星石!?」「あ、あなたいたのぉ!?」僕の手にあるのは少し大きめの鋏。次に男性の断末魔。そして女性の悲鳴。僕は口ずさむ。
誰が殺したコマドリをそれは僕だと皆に言う僕の刃とこの腕で彼は死んだと僕は言う
「あ、あなた、自分が何をしたのかわかっているの…ちょ、こ、来ないでぇ!イヤアァァァ!」
暗き望みのそのままに人の心を踏みにじり彼へささやく愛の歌今は散り逝く水銀燈
「ちょっと何があったの……じ、JUM!?どうしてこんな…?蒼星」
ザシュ!ぶしゅううぅぅぅぅ
「か、はぁ…じ…JUM…じゅ…ん…じゅ…」
恋に囚わる甘美さにその身、悶えて狂う愛死にて恋人、求めつつ紅き名前をそのままに
「一体何があったのかしらー?………ヒィィ!!」「金糸雀ー、どうしたなの?」「雛苺、逃げるかしら!……ホラ、早く!」
ドタドタドタドタ!
「……ひ、ひ、なんで…!?……誰かぁ!」
スタスタ
「神様、どうか私をお守りください…迷える小羊をどうか…!神様どうかお守りください……!」
ガチャ
祈り祈るは薔薇水晶天へ囁く狂い人止まぬ囁き、神を乞い脆く儚いその命
「スースー…」
今も眠れる雪華綺晶甘い幸せ抱きつつ溺れ溺れたその眠り夢で腐りて死の淵に
「雛苺、もっと速く走って!」「金糸雀ー!一体何があったなのー?ねえー」「理由は後で話すかしら!今は走って…ヒィィ!じ、JUMの車で追いかけて来るかしらぁ!」
誰が殺したコマドリをそれは僕だと皆が言う人の苦しみ、僕の趣味すする命は蜜の味
バスン!………ドサッ
「雛苺ー!……目を覚ますかしら!雛苺!雛苺!」
心育たぬ雛苺足りぬ言葉を笑われてされど動じぬ幼さよ知らぬ汚れは幸いか
「こ、この人殺し!雛苺を、真紅たちをよくも…!絶対許さないかしら!絶対に許さな」ザシュッ……ザシュッ……ザシュッ…ザシュッザシュッザシュッ「ゲッ…が……グェ……」グチャッ
我を忘れた金糸雀は座り陣取る友の前助け乞う事忘れては動くクチバシ、肉と化す
「翠星石、どこだい?後は君だけなんだ。早く出ておいで。翠星…」
ドスッ!ぶしゅううぅぅぅぅ
「蒼星石、よくもJUMを…!よくもJUMをぉぉ……!」
絶える望みに導かれやめる羽ばたき白きハト罪に染まるは白き羽罪を染めるは赤き羽
薄れゆく意識の中で僕はそう口ずさんでいた
「わ、私は何を…そ、蒼星石!蒼星石ぃ!」
後日
「彼女が犯人?」「あぁ、詳しい事はわからんが…とにかく口を割らないらしい」
言葉忘れた翠の子一人望みて檻の中閉じた心に閉じた口誰も望まず檻の中
完
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