『真紅探偵事務所』:第一話
「ワトソン君。紅茶」「はいはい。ダージリンでよろしいですか?」「お願いするわ」こんにちわ。私は、この探偵事務所で助手を勤めさせて頂いている者です名前は……いや、名乗るほどの者ではありませんね。私は助手です。それ以上でもそれ以下でもありません「遅い」おっと危ない所長のツインテール・ビンタをバックステップでかわす私。あ、この人がうちの所長、真紅です紅茶大好きの、困った所長ですよ「すみません。少々、考え事をしていたもので……」「珍しいわね。貴方が考え事なんて」そりゃあ、いつも実際に動くのは何を隠そう私ですからね所長はただ依頼を聞くだけで、実際に動くのは殆どありません。それでも依頼を頼む人が集まるのは、彼女の魅力なんでしょうね……まぁ、大体頼みに来るのは決まっているんですけどとはいえ、基本的にこの事務所は開店休業状態。漫画やらゲームではありませんし、そんな行く先で事件が起こるなんてそんな事はありえませんそれに、所長である真紅も某団長みたいに、退屈が嫌いという性格でもないので、まぁ一月の半分は何もせずに過ごしております「ワトソン君、どうしてもくんくんが開発出来ないのだわ」「えっとですね……くんくんは開発でなく、設計ですね。バウンド・ドッグとNT専用ユニットで設計可能ですよ」「それは盲点だったわね」で、今所長は仕事が無いのでGジェネレーション Rをやっている訳ですしかし……バン○イはくんくんを出して一体何がしたいんだかわかりませんねさて、そろそろクッキーの用意でもしておきますか。NTって訳ではありませんが、あと数分でどうでもいい依頼を持ってくる知り合いが現れると思いますから仮に外れても、真紅に出せばいいだけですしね「……という訳で、宜しくねぇ」さて、それでは依頼の確認をしましょうかとはいっても簡単な素行調査。柿崎めぐという女性が、最近妙によそよそしいから調べろって……こりゃあ真紅に動いてもらった方がやりやすいかもしれませんが……同じ女性ですし、個人的に入りづらい所も……で、当の真紅は……「く……くんくん! あ、Tech Lv.が足りない」駄目だこの所長……とはいっても、水銀燈もめぐさんも、別に知らない仲ではありませんからね、動かなくとも予想は付くんですが……まぁ、一応動くとしましょうか「解りました、結果は二、三日でお知らせしますよ」「よろしく頼むわぁ」さて……「真紅、遊びはこれまでです! 仕事をしますよ」「仕事の間は所長と呼びなさい。ワトソン君」やはり彼女も探偵としての自覚があるんですね。すぐに用意を始めますそれでは、真紅探偵事務所の仕事を始めましょうか
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