巴メイデン281~290
281巴「桜田くん、ひどいよ…」ジ「や、だってお前……」雛「うぃ、どうしたのー?」巴「桜田くんが……私の大切なものを壊したの…」雛「ええ!?ジュンひどいのー!」ジ「だ、だって……」巴「毎日がんばってたのに……」雛「ジュン、ごめんなさいしなきゃだめなのよ!」ジ「で、でもさぁ…」巴「シクシク…」雛「ジューンー!」ジ「こいつのいう大切なものって、僕の部屋に仕掛けてた隠しカメラのテープだぞ!?」
282巴「隠しカメラをしかけることは、そんなに悪いことなの?」ジ「悪いよ、ものすごく悪いよ、普通に逮捕だよ」巴「私と桜田くんの仲なのに…」ジ「隠しカメラしかけるってどんな仲だよ!むしろ仲よくないだろそれ!」巴「じゃあどうしたら…」ジ「普通にしてたらいいんだよ!」巴「つまらない…」ジ「あのなぁ……そうだな、どうしてもしかけるっていうなら… 柏葉の部屋にも隠しカメラを仕掛けて、それをお互い交換するっていうのは…」巴「……え?」ジ「それならお互い公平かな、なんて」巴「……桜田くん、趣味悪いよ…ついてけない……」ジ「え…ええー…?」
283巴「桜田くん、ごめんなさい……」ジ「え?」巴「その……前回、前々回のこと」ジ「ああ、隠しカメラのことか……」巴「うん…本当にごめんなさい。桜田くんのこと、少しでも多く知りたくて…私、バカだった…」ジ「いいよ…これからはもう、隠しカメラしかけたりなんてしないだろ?」巴「もちろんよ。すごく反省しているの。本当よ」ジ「それならいいんだよ」巴「機械に頼るなんて私は本当にバカだわ。やっぱり、自分の目で確かめないとだめだよね。 難しいけど、私頑張るから……!」ジ「待てどう頑張る気だ」
284巴「ええ、そうですね。はい……いえいえ、そんなことは……」ジ「柏葉がまた、うちの電話で普通に話してる…(cf:265)」の「手が離せなかったから、巴ちゃんにでてもらったのよぅ」ジ「いや、だからおかしいだろ!それなら僕よべよ!」巴「クス、そんなことありませんよ、はい…」の「えー、巴ちゃんが出てなにか問題あるのぅ?」ジ「問題っていうか……うー……なんだかこう、こうやっていつのまにか既成事実化が進んでいくような…」の「?」巴「いえいえ、それでは……」ジ「…もういいよ、まぁ、電話に出たってだけで、なにも起こりはしないか…」の「そうよぅ、ジュンくん。それじゃ、これテーブルまで運んでね!」ジ「へいへい」巴「はい…わかりました、任せてください、それでは…」ジ「……なぁ、随分長いことしゃべってるけど、柏葉が話してる相手は誰なんだ?」の「お母さんだけど、それがどうかした?」
285携帯殺し?
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ジ「なにかこみあげてくるものを感じないか?」巴「これを投下した勇気は認めるけど……」
286巴「明日はバレンタイン……か」雛「バレンタインなのよー、トモエはもちろんチョコつくるのよね?」巴「そのつもり…だったんだけど、どうしようかなって…」雛「うゅ…つくらないの?」巴「だって……『お返し狙いだろ、30倍返しかよ、うぜぇ』とか思われたら… お返しなんていらないのに……」雛「言われてみると…ジュンはそういうの神経質だから、 勝手にお返ししなきゃーってプレッシャーを自分でかけそうなのねー…」巴「でしょう?そうなったら、なんだか申し訳ないし…」雛「けど、トモエから貰えなかったら、きっと口には出さなくてもちょっとショック受けると思うの」巴「そ、そうかな…?」雛「そうよ、トモエが業突張りじゃないことはジュンもよーく知ってるんだから、だいじょうぶよ!」巴「じゃあ…やっぱりつくろうかな…桜田くんに…」雛「それがいいのー」巴「でも…私なんかのチョコで、桜田くん喜んでくれるかな……」雛「あったりまえなのよ!きっと小躍り…はしないと思うけど、すっごく喜ぶにきまってるの!」巴「けど…私のチョコなんて…桜田くんがお返しに、もしも本気出してドレスでも作ろうものなら… 『くっくっく、こりゃ30倍どころか、1000倍返しだな。 とてもじゃないけどあんなチョコじゃ足りないぜ。足りない分は体で払ってもらおうか!』 『あ、やめて、いやぁー!』みたいなことになったらどうしよう…」雛「いいからさっさとチョコつくれなの」
287巴「桜田くん、はい、チョコレート」ジ「うわぁああアアチョコレートだって!?いったいなんだ、お約束の全身チョコか!? 私を食べてか!?いっとくけど、その手にはのらないからな!」巴「や…ふ、普通のチョコなんだけど…」ジ「普通だァ~~ッ!見た目はなっ!だが騙されないぞ、この中には何が入ってるっていうんだ!? 愛という名の媚薬か?毒か?お前の唾液かーッ!?」巴「え…あの、しいていうなら、カカオと砂糖……」ジ「ああこのチョコチョコしいチョコを食べることになるなんて! さよなら父さん母さんお茶漬けのり!ナイーブだった僕にグッバイ!パクッ」巴「……ど、どうかな?」ジ「ゥンまああ~いっ!こっ、これはああ~~っ、この味わあぁ~~っ…………チョコだな。うま」巴「チョコだもの…でも喜んでくれてよかった……て、手作りだったから……」ジ「……グ!?ぐ、グォォ…フ…おぉお…ヌァア…ッ!」巴「…え?な、なに!?変なところあった!?」ジ「……変だな、柏葉のチョコ食べたのに何も起こらない」巴「普通のチョコだもの…」
288♪トモエトモエトモエー♪トモエーをーたべーるとー♪トモエトモエトモエー♪あたまーがーよくーなるー♪トモエトモエトモエー♪トモエーをーたべーるとー♪トモエトモエトモエー♪あたまーがーよくーなるー♪トモエトモエトモエー♪トモエーをーたべーるとー♪トモエトモエトモエー♪あたまーがーよくーなるー♪トモエトモエトモ(ryジ「頼むからその曲エンドレスリピートで流すのやめてくれないか!?頭がおかしくなりそうだ」巴「いい曲なのに……」
289ジ「雛苺!聞いてくれ、たいへんなんだ!」雛「今日もいいお天気なの。お茶がとてもおいしいのよズズー」ジ「聞けって!」雛「さっさと話したらいいの」ジ「今日もいつものようにさ、柏葉を見たんだけど…たいへんなんだ!」雛「ズズーッ」ジ「僕はもう、どうしたらいいのか…!」雛「はやく結論を言うの」ジ「いつもと違うんだよ、柏葉が……僕は…僕は…」雛「だからなんなのよ」ジ「柏葉がひもパンなんだぁーっ!」雛「お茶がおいしいのズズー」
290ジ「なぁ雛苺、最近、柏葉がやりすぎじゃないかって気が…」雛「うゅ…そうかもしれないの」ジ「そろそろ歯止めをきかせたほうがいいんじゃないかと思うんだ。 でさ、しばらく柏葉がなにをしても我関せずの態度でいこうかと…」雛「うー…つまり…無視するってこと?」ジ「そ、そんな本格的なもんじゃないけど…」雛「……そうね。持ち主に構ってもらえないなんて、一番辛いことだと思うけれど、 トモエにはいい薬かもしれないの」ジ「うん……」巴「ねぇ桜田くん、パソコンばっかりしてないでたまには…」ジ「……」巴「桜田くん?」ジ「……」巴「……ひざのうえにのるよ?」ジ「……」巴「うんしょ…。……抱きつくよ?」ジ「……」巴「巻きつくよ?」ジ「……」巴「絡みつくよ?」ジ「……」巴「クスッ、顔赤いよ」ジ「……!」翠「あいつプレイの一環くらいにしか思ってないですよ」
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