翠星石短編35
きゅうじつ。翠「やいちび人間! デート行くですよ!」ジ「はぁ? これからか?」翠「当然です! どうせおめーは暇なんでしょう?」ジ「・・・まぁ、暇だけど・・・」翠「蒼星石も来るですからとっとと準備しやがれです!」ジ「それはデートと呼べるのか?」翠「!? なんてこと言うですか! 蒼星石がいたらデートにならないと? 蒼星石が男の子みたいだと?」ジ「二つ目は言ってない!」翠「蒼星石ィー、ジュンが蒼星石のことを男の子みたいって言ってましたぁ。 それで、男の子なんかとデートできるか! ってェー・・・。 あぁ・・・可愛そうな蒼星石・・・。泣いてる声が聞こえるですよ・・・」ジ「誰も男の子みたいだなんて言ってない! 言ってないぞ! 聞こえるか蒼星石! 今から行くから泣くのをやめてくれ! 頼むから!」
翠星石☆
ジュンと翠星石はお隣同士のようです朝「ジュン~?遅刻するですよ~?」「ふぁぁぁ…わざわざありがと」「お隣同士の誼だから気にすんなです」学校「はい、ジュン。今日のお弁当です」「ああ、ありがと」「お隣同士の誼だから気にすんなです」休日「ジュン~?洗濯するからついでにジュンのも洗ってやるです」「ああ、ありがと」「お隣同士の誼だから気にすんなです」数年後「ジュン~?まだ独身ですか?しょうがねぇから一緒になってやるです」「ああ、ありがと」「お隣同士の誼だから気にすんなです」「…あれ?」
翠星石はヴァルキュリアを手に入れたようです翠「という訳でランドグリーズですぅ!」J「あの二人がゲシュペンストだったからてっきりカイ・キタムラモデルを持ってくると思ったよ」翠「あーんなオッサン臭い機体乗ってらんねーです!」J「…改型は強いのに」翠「大体近づかなくてもリニアカノンでドッカンドッカンやればいいんですよ!」J「まあ、人それぞれだけど…ただ」翠「?」J「選んだ機体が無難過ぎてオチが思いつかないよ」翠「……」J「……」マジでオチが思い付かない保守
翠「お~いジュン居るですか…っと、勉強してましたか」ジ「ん、まぁ…な。試験明日だし」翠「懐かしいですねぇ。翠星石も去年は大変でしたよ~。ま、オメーの事ですから緊張するなって言ってもムダでしょうから、せいぜい頑張って散ってこいですぅ!」ジ「いや、散っちゃダメだろ」翠「細かい事は気にすんなです。じゃあ翠星石はジュンが緊張のあまり腹壊さんように、お腹に優しいモンでも作ってくるですよ」ジ「ん…ありがとな」皆頑張れ。俺も頑張る。
GREEEENのBE FREE聞いてたら書きたくなった。反省はしている。翠「おめぇみてぇな人間と同じクラスなんて最悪ですぅ!」JUM「なんだと!この性悪人形!!」春夏過ぎて翠「JUM!!しょ、しょーがねーからこの翆星石が一緒に文化祭まわってやってもいいですよ///」JUM「しょうがないなら別に「う、うるさいです!早く来るですぅ///」・・・分かったよ。翆星石」秋冬が来てJUM「なぁ・・・翆星石・・・」翠「なんですかぁ?」JUM「ずっと一緒にいてくれるか?」翠「な、なにいうですか!///・・・当たりめーですよ・・・///」僕は戻らない刹那の中もしも世界が嘘だらけでも僕ら2人なら言える「好きだよ(ですよ)」
はじめて彼と手を繋いだ時に私の中の乙女は目を覚ましたのだろう。それは小学一年生の春の日のこと。お花見遠足というなんだか保育園の延長のような行事で、少し距離のある桜公園までの道のりを共に歩いた幼いあの日。私は初めての感覚に戸惑い続けていた。それまでも男の子の手を握ることくらいは何度かあった。保育園のお遊戯だったり、同じような遠足の道中のお決まりとして。だけどその時は違った。お母さんとも、お父さんとも、おじいちゃんやおばあちゃん、あるいは先生や友達の時とも違う。特別な感情に私は支配されていた。『この手を放したくない』と。 思えばあの日の私はてんでダメダメだった。公園についてもまったく手を放そうとしない私に、『放して』と言った彼をポコリと殴って泣かせてしまい。お弁当の時間になっても繋いだままでいるのをついには先生が叱りはじめても私はかたくなに手を放さなかった。「ぼくもこのままでいい」まったく言うことを聞かない私にさすがの先生もいよいよ手をあげるかというころ。彼はそう言ってくれた。おそらく私を守ってくれたんだと思う。今まで話をしたこともない女の子がずっと手を握っているなんて…本当は嫌だったに違いないのに。私はぽろぽろと涙を流して彼の手をさらに強く握った。「大丈夫か翠星石?ほら」差し出された手の平を見つめる。あの頃と比べると、とっても大きくなった彼の手を。 「豪快にコケたな」「うっせーです!地面がこんなに凍ってるのが悪いんです!」笑う彼に頬を膨らせて悪態をつく私。少し躊躇してから、ゆっくりと彼の手に指を重ねる。瞬間、私は乙女に変わる。10年近く経った今でも何も変わってはいないのだろう。私はふと頭の中で幼い頃の私の声が聞こえた気がしていた。『この手を放したくない』その結果、引き上げられるように立ち上がった私が彼の手を放すそぶりはなかった。「もう転びたくないですから…だから、しばらく繋いどくです…」手を繋いだ時だけは、いつもより素直になれる気がする。「ジュンは嫌ですか?」そしてそんな気がするのはジュンも同じなのかもしれない。「ぼくもこのままでいい」ジュンは顔を真っ赤にしながらそう言って、私の手を強く握ってくれた。
薔薇乙女が研究をしているようです~翠星石の場合~ジ「あんだけ勉強苦手だったお前が・・・」翠「大学院なんて今日び誰でも入れるですよ。大学入試のほうがよっぽど大変ですぅ」ジ「今お前は大半の大学院生を敵に回したぞ」翠「そんなの知ったこっちゃねーです」ジ「で、この先どうするんだ?文系院生は就職大変だろ。しかも文学って」翠「まーなんとかなるですよ」ジ「そーかなぁ・・・」翠「・・・い、いざとなったらJUMのところに永久就職してやるです。ありがたく思いやがれです(///)」懲りずに保守
翠「決心したです…今年こそはJUMに心をこめてチョコをプレゼントすると!」蒼「おぉ!翠星石がやる気になってる」翠「翠星石はJUMに会うといつも素直におしゃべりできねーです…だから今年こそ…声によってではない、JUMの『心』に直接思いを伝えるです!」蒼「おぉ!頑張れ翠星石!」翠「名付けて『シアーハートアタック』ッ!」蒼「…」翠「直接渡すのは恥ずかしいから…キャタピラで自動的に運んでもらうです」蒼「…で、でも…キャタピラが運んできたものなんて、不審に思って食べないんじゃ…」翠「心配ねーです!JUMを見つけたら直接口の中に飛び込むようにしてあるですよ」蒼「…それだとキャタピラごと口の中に入っちゃうんじゃ…」翠「…あ!うっかりしてたです…」蒼「ね?だから直接渡した方が…」翠「しょうがない…口の中で自動的に消滅するように火薬を入れておくです。」蒼「いや、だから…」翠「火薬だけじゃ不安ですか?じゃあニトログリセリンも加えとくです」蒼「…」翠「完成です!行け!『シアーハートアタック』ッ!!JUMのハートを射抜いてこいですぅ!」シアー『コッチヲミロォ…デスゥ』
蒼「ところで…思ったんだけど…」翠「なんですぅ?」蒼「あれって…JUM君と他の人をどうやって見分けるの?」翠「……あ」梅岡「今日はベジータは欠席だよ!なんでも不審なミニ戦車に頭を吹き飛ばされたらしいよ。あ、見舞いは僕が行っておくからみんなはいいからね!」蒼「何で生きてるんだ…」翠「おのれベジータァ…よくも…JUMのために心を込めて作ったチョコを…!許さねーです!!」蒼「…鋏貸してあげるよ」
「元気にしてるですよ。ちび人間」
いつもどおりの強がり。暴言。
だけれど、彼女の目は、少しだけ赤く腫れていて。声が少しだけ上ずっていて。
そして僕は、彼女の目じりから、一粒だけ透き通った雫が零れたのを見逃さなかった。
「絶対また、来るですから」
そうして、彼女は電車のドアの向こうへと消えてゆく。
小さな彼女の、小さな一歩。
それは彼女のものであるにもかかわらず、彼女の何千歩、何万歩よりも、さらに遠くへ彼女を運ぶ。
透明の、はめ殺し窓。
僕にも彼女が見ることが出来るし、逆もまた然り。
だけれど、僕と彼女を隔てるものは、あまりにも強く、固く、冷たく。
不必要なほどに。
彼女は、電車の内側から、外側を、そして僕を眺める。
そして(きっと僕にばれないようにしたつもりだろうが)涙を拭い、気丈にも、笑う。
『さよならです。おばか』
彼女の唇はそう告げ、そして彼女は後ろを向く。
―――・・・
響くベルが、さよならの時を告げる。
そして間もなく、彼女は僕の視界から消えてゆく。
最後まで僕に手を振っていてくれた、可愛い女の子。
まだだ。まだ最後じゃない。
自分に言い聞かせるように、呟く。
猛ダッシュ。
改札機にホームへの入場券をねじりこみ、僕と彼女を、この駅まで連れてきた自転車に飛び乗る。
―――まだ間に合う。
僕の愛車が、僕の脚がそう教えてくれる。
自転車のペダルを勢いよく蹴る。蹴る。蹴る。
―――あの時、君は、君は。
最後に、もう一回。
彼女の顔が見たい。
だから自転車を走らせる。
幸い、ここは下り坂。
ほんの数秒だけれど。ほんの数瞬だけれど。
この古びた愛車は、電車と並べる。勝てる。
線路沿いの下り坂を、風よりも早く飛ばしてゆく。
―――翠星石に、追いつけ。
と。
さび付いた車輪がキィーッと悲鳴を上げる。
それとほぼ同時に、彼女の乗る車両と並ぶ。
ほんの一瞬だったけれど。
次の瞬間には、もうだいぶ距離を離されていたけれど。
十分だ。
―――泣いてたんだろう? あの時。ドアの向こう側で。
僕は、電車にむけて、大きく手を振ってやる。
最後に、ほんのちょっとだけでもいいから、彼女の笑顔が見たかった。
わがままだろうか?
―――約束だよ? 必ず、いつの日か、また会おう。
大きく叫んでやる。
「当然ですよ・・・おばか」
離れていく彼女に見えるように、 僕は、大きく手を振ってやった。
ちょっとだけ街の方へ寄ってみる。
彼女とぶらぶら練り歩いた商店街。
おつかいの帰りによった小さなゲームセンター。
僕と彼女と、あと姉ちゃんとで行った、海岸。
それらは眠りから覚めて、普段の毎日を始めようとしていた。
つい数分前まで、背中に寄りかかっていた彼女のぬくもり。
町並みを眺めながら、僕はそれを感じていた。終
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