もしもジュンが紳士な召使だったら 水銀燈Ver
もしもジュンが紳士な召使だったら 水銀燈Ver☆もはやジュンじゃない!「承知いたしました。水銀燈様」そういって笑顔を見せて去っていく。-------------------------------とある昼下がり。山中の屋敷には水銀燈というそれは気高く美しいお嬢様がいました。そしてもう一人、ジュンという召使がいました。その日はあたたか~い昼下がりで、水銀燈様はうとうとしていたんだそうな。「水銀燈様。」「ムニャ・・・ハッ!」「失礼いたしました。眠いのですか?」「う~ん、そうなのよぉ」「このような昼下がりですと、ムリもございません。そうです、中庭にパラソルとテーブルを出しております。紅茶を飲まれてはいかがでしょう?」「そうねぇ、そうするわぁ。」水銀燈さまは、中庭に出て、黒いパラソルの下の白いイスに座りました。「ふぁあ~あ・・・」眠いですね。「紅茶を入れましたよ。私はここへおりますので、紅茶を変えるなどご用件があればお申し付けください。」「わかったわぁ」少なくとも水銀燈様はそのジュンという召使を気に入ってたそうな。整った服に、正しい姿勢、誠実さ。だけど一応気高いお嬢様。そんなことは言い出せるはずがありません。「ねえジュン」「なんでしょう?」「なにか菓子がほしいわ。」「承知いたしました。」ジュンはすぐに菓子を持ってきました。「うん、おいしいわぁ」「左様で。」暖かい日差しの中。二人は無言のまま。10分ほどたちました。お嬢様は寝てしまいました。それはもう気持ちよさそうな寝顔で。ジュンはずっとそれを見ていました。愛しそうな目で。そっとジュンは菓子と紅茶を片付け、菓子も片付けました。そして水銀燈を抱き、部屋へ連れて行きました。やさしい手つきで。水銀燈はまだ寝ています。「んぅ・・・」どうやら起きたようです。そこは自分の寝室。目をこすりながらゆっくりと降りていくと、ジュンが夕食の準備をしていました。「水銀燈様、お目覚めになりましたか。じき夕食にしようと思います。」「そうねぇ、いいわよぉ」夕食は難なく終わりました。寝るようです。「おやすみぃ、ジュン」「おやすみなさいませ。」ジュンは水銀燈を見送ってから、自分の部屋へ行きました。本を読んでいると、ノックがします。「ジュン、話があるのぉ」「どうされました?」扉を開けます。そこにはパジャマ姿のお嬢様がいました。銀髪はさらさらと解かれていました。「散らかってて申し訳ございません」「いいのよぉ」水銀燈はベッドに座りました。「イスがございますが。」「イスにすわって。ここでいいのよぉ」「承知しました。」イスにジュンが座りました。こう見るとジュンはいっそう男前に見えます。小さなクリプトン球のランプが光っています。「あのねぇ」「・・・?」水銀燈は黙り込んでしまいました。そのときバン!大きな音が窓からしました。「にゃあ!?」水銀燈は変な声を出してびっくりしています。どうやら外は嵐で、風による音でした。「怖いわ、ジュン」「ではどういたしましょう」「・・・一緒に寝てくれる?」「喜んで。」ジュンは立ち上がって水銀燈の横へ行きました。「ねえジュン、私があなたのことをスキだったらどうする?」「そうですね。 喜んで受け入れましょう。」「そう?」「ええ。」「じゃあね、いうわよ。あなたのことが、好きなの。」「私も愛しています。」「ジュン・・・」二人でベッドの中に入ります。水銀燈はジュンに抱きつきます。ジュンはやさしく抱いてくれます。「あたたかい・・・」夜はふけていきました。fin.
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