薔薇乙女家族~保守編~
薔薇乙女家族 ~保守編~水銀燈「今日はあなた達にぃ~、一つ、テストをするわあ」金雛翠「てすと!?」娘達が騒然としている。「いきなりなんですかぁ!」「反対なのよ~」とブーイングする者も…。水銀燈「母はそれを却下するわあ。問題は一つだけだから安心なさあい。ただし、不正解者は八苦留斗注入棒(という名のハリセン)の刑よぉ~」金雛翠「ガクガクブルブル…」水銀燈「問題!日本の第一代目の総理大臣の名前は!?」金糸雀「東條英機かしら!」雛苺「イタガキタイスケなのよ~」翠星石「あのメガネを掛けた薄ら禿ですぅ!」水銀燈「全員不正解!翠星石に至っては論外!母は悲しいわぁ…て事でデコを出しなさいデコをぉ!!」「ヒェーーー!!!」ジュン「どんなノリだよ…」保守
薔薇乙女家族 ~保守編之二~雪「……」薔「……」ジュン「どうした二人共、いきなり抱きついてきて…。全く、甘えん坊さんだな♪」水「………(同じく黙ってジュンに抱きつく」ジュン「…水銀燈?」水「ジュンは私のものよぉ…二人共…」ジュン「…大人気ないぞ水銀燈」そんな保守。
薔薇乙女家族 ~保守編之三~翠「健やかに~伸びやかに~♪」翠星石がお花畑に水をやっているのが見える。声を掛けてみるか。ジュン「いつもエラいな、毎日忘れずに…」翠「…お花は生きているんですぅ。子供にご飯をあげるのと同じ様に、お花にも毎日あげてやらないと可哀想ですぅ」ジュン「…うん。そうだな」君が愛を捧げ、慈しむ事を忘れない限り、この花はきっと何時までも綺麗に咲き続ける。翠星石。その誰かを愛し、慈しむ心を何時までも忘れるんじゃないぞ…。
薔薇乙女家族 ~保守編之四~ジュン「似合っているよ、蒼星石」蒼「父さん…僕には少し派手じゃないかな…?」蒼星石は今、僕がつくったばかりのドレスを着ている。彼女に合わせて、青を基調とした、あまりヒラヒラしたようなイメージを避け、スラリとしたデザイン。ジュン「そんな事ないよ。すごい綺麗だ」蒼星石、お前は何かと腰が低く、周りから頼まれれば嫌とは言えない優しい子だ。だが、お人好しも程ほどにな。こんな心配はいらないと思うが、いざという時は自分の意志を鋭く、貫き通す事を…忘れるなよ。あと、もう少し自分に自信を持つ事も…忘れずにな、蒼星石…。
薔薇乙女家族 ~保守編之五~雛「赤ちゃんはどこから来るの~?」彼女の姉達である金、翠、蒼、紅と同じ様に、とうとうこの子までこの質問をするようになった。僕は妻である水銀燈と顔を合わせて、言った。「コウノトリさんが運んできてくれる(のさ・のよぉ)♪」雛「でも隣のクラスの○○くんは、キャベツ畑から生まれるって言ってたの~」水「雛苺~?赤ちゃんはね、コウノトリさんが持ってきてくれるのよぉ♪」雛「でも○○くんが………………………ぁいなの、いぇっさ~なの」ジュン「…水銀燈……」
薔薇乙女家族 ~保守編之六~水「………♪」ジュン「水銀燈…あまり引っ付かれるとやり辛いんだけど…」わんぱくな娘達はよく服を痛める。その修繕は水銀燈にできるはずもないから必然的に僕の仕事となる。その仕事中に、我が妻である水銀燈は僕の背中にべったりと体をくっつけている。おかげで腕の間接が充分に回しきれない。要するに…その、嫌というわけではないのだが…邪魔。 水「…ジュンが冷たいわぁ…」したら今度はこれだ。嘘泣きだ。こうなるともう厄介だ。やれやれ、仕方ない…。…………ちゅっ。僕は水銀燈に口付けをした。恥ずかしいと言えば恥ずかしいが、これが一番手っ取り早い方法だ。水「…うふふふ…♪」ジュン「…全く…///」金糸雀「またまたまたまたアツアツなのかしら…」翠星石「何を見ているですか?姉さん…」
薔薇乙女家族 ~保守編之七~水「だいじょうぶぅ?」ジュン「…う゛う゛…ん…」ジュンが風邪にやられて寝込んでしまった。彼女が彼の分の布団まで取ってしまったからだ。この寒い季節に布団を掛けず、おまけに裸に等しい格好でいたらそりゃ風邪を引かいでかという話だ。 水「ごめんねぇ…ジュン…」彼は苦しげながらも笑みを浮かべてこちらを見てる。「気にするな」そう言ってくれた様な気がした。
薔薇乙女家族 ~保守編之八~扉、それはこの世界に幾万と存在する世界の仕切。そして扉の向こうにはまた別の世界が広がっている。一つの世界の中にある独立された世界を結ぶ繋ぎ目でもあり、壁でもある物。それが扉。私は今、その扉の目の前に立っている。この扉の向こうには、こことは違う世界が広がっている。私は踏み出せないでいた。怖い?いや違う。この扉は開けてはならない。開けるべきではないのだ。今、向こうの世界をこちらの世界と繋げるわけにはいかない。何故か?答えは簡単だ。私はそっと耳を扉に当てる。ギシギシ…アンアン…「…か~し~ら~………」扉の前でがっくりうなだれる私。どうしてまあ私はこう、間が悪いのだろうか…(本編その一参照)。「何をしているの?姉さん」後ろから真紅が声を掛けてきた。いけないいけない、まだ真紅にこの現実を…もう知っているだろうが…見せるのは早すぎる。「何でもないかしら…さあ、もう寝るかしら」「でも姉さん、廊下の電気が切れて…」「明日言えばいいかしら…」私は真紅を連れてそこから去る前に、もう一度その扉を見た。「ジュンと水銀燈の部屋」と、可愛らしいフォントで書かれているそれは、私を脱力させるには充分だった。お父さん、お母さん、もう少し自重してほしいかしら~…。溜め息が一つ、思わず漏れてしまった。
薔薇乙女家族 ~保守編之九~真紅はいつも本を読んでいるけど…何を読んでいるんだろう。チラッと真紅を覗いてみた。「錬金術の全て」…どんな内容なんだろう。またある時は…「嗚呼、正負の法則」ああ…オー○の泉に出ているあの人が書いたやつだっけか…。またまたある時は…「大東亜戦争の真実~東條英機 宣誓供述書~」(: Д )゜ ゜
▽その日のジュンの日記。五女の真紅は非常に知的好奇心に溢れている。良い事だ。(消しゴムで消した跡や書き損じだらけでよく読めない)
薔薇乙女家族 ~保守編の一○(イチマル)~
薔薇「お父さん…」薔薇水晶が涙目で声を掛けてきた。ジュン「どうした!?薔薇水晶」薔薇「スーパーマリオブラザーズがクリアできない…」ジュン「……………………………どれどれ?」画面を見るとステージは一面之一。マリオの前後に土管がある。ジュン「…………(Aボタンを押してジャンプ。土管を飛び越えてゲーム続行)」薔薇水晶をちらりと見ると、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしてた。そのままステージクリア。薔薇「今の…お父さん、どうやったの…」ジュン「どうやった…て…ジャンプしてスターを取って…」薔薇「私、あの緑の奴(土管の事)を飛び越えれなかったのに…」ジュン「…やってみ」薔薇「…(マリオが土管の手前でジャンプし続けている)」ジュン「Aボタンを押す力が弱すぎるんだな…」幼稚園の頃の実話保守。
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