「友」
十三章「友」 翠「集めるなら金糸雀の方が簡単ですのに…」水「仕方ないわよぉ。金糸雀は後で重要な役割があるんだからぁ。」そういいながら水銀燈は翼から羽根を跳ばしすべてのサンドマンをバラバラにする。その後両翼を龍へと変化させ砂の居場所を狭める。翠「つまりはあまりものですか…まあいいですぅ。スィドリーム」そこからすぐに龍を戻しスィドリームの植物により隔離する。水「さぁこっちは準備完了よぉ。後は任せたわぁ。」蒼「わかったよ。レンピカ」隔離された場所にレンピカにより大量の水がかけられる。金「やっとカナの出番かしら~。ピチカートやっちゃうかしら」そのまま次の攻撃へとうつる。ピチカートによる竜巻で植物もろともサンドマンを包み込む。真「うまくいけばいいけど…ホーリエ」そこに炎の花びらを追加する。以前使った炎の竜巻が植物を焼きながら火力を増す。ジ「あれ?僕の出番ナシか?」真「ジュンは最後の仕上げをやらせて上げるのだわ。」炎の竜巻が止むと六体のサンドマンは固まって動けない状態になっていた。ジ「やらなくてもいい気がするけどな。」不満タラタラでジュンは固まったサンドマンを破壊する。 すべてのサンドマンを破壊。すると砂嵐は止み次の道があらわれる。ジ「でも何で倒せたんだ?」真「そんなこともわからないの?まったくバカな下僕ね。」あらわれた道を見ながらどうして倒せたのか笹塚が説明する。笹「まあ原理は泥団子と同じだ。水で濡らした土を乾かすことで固めてしまったわけだ。さぁとりあえずベジータのところまでいこうよ。」簡単に説明した後ジュン達はあらわれた道を上っていく。真「あなたの能力はなんなの?」上っていく途中真紅は笹塚の近くまでいく。笹「まあ簡単に言えば攻撃の類では僕に干渉できないんだ。」ジ「どういうことだよ?」いつのまにか笹塚のまわりに全員集まって話を聞く。笹「つまりジュンが僕を斬ろうとする。でも僕は斬れないんだ。」翠「なにやら卑怯臭い能力ですね。属性は無ですか?」笹塚は複雑な顔をしながら続きを話しだす。笹「ただ代償として僕は誰にも攻撃できない。つまり僕は見ることしかできないんだ。」真「だからさっきなにもしなかったのね。いえできなかったの方が正しいわね。」そこで細道から広い場所に出る。笹「まあそういうことだよ。そしてあれがベジータだ。」 ベジータはジュン達を見つけるとハンマーを肩に背負い近づいてくる。ジ「ようベジータ。お前も来てたんだな。」べ「まったく今すぐお前の顔面殴りたいぜ。何でこんなところにいるんだ。し・か・も」ベジータは真紅達を見回した後話を続ける。べ「こんな可愛い子達引きつれてよ。」ジュンは複雑な顔をしながらベジータと笹塚に理由を説明する。笹「ふ~んまあ大変だったな。」ベ「運がいんだか悪いんだか…昔っからそうだよなお前ってやつは…それで誰がお前の本命だ?」いきなりとんでもないことを小声で聞いてくるベジータにジュンは驚く。ジ「な、なにを言ってんだベジータ!?」顔を真っ赤にしながらジュンは否定する。ベ「なに言ってんだこんだけいるんだから好きな子の一人くらいいるだろ?(反応わかりやすすぎだぜ。)」尚も食い付いてくるベジータにジュンは四苦八苦していた。ジ「もういいその話は!!それよりベジータの能力はなんだ!?」まだまだ同様を隠しきれていないジュンだが話を強引に変える。ベ「話を変えるなよ。…まあいいか…(反応みればわかるしな。)」 ベジータはジュン達によく見えるようハンマーを手に持つ。ベ「カカロット」ハンマーは形を崩し最後には土色の精霊となる。水「属性は土ねぇ。それにしても何でわざわざハンマーにして持ち歩いてるのぉ?」ベジータの能力に最初に気付いた水銀燈だ。ベ「その通りだ。ただ重いからな。いつも持ってないと慣れないんだ。まあ後は戦闘の時にでも見せてやるぜ。」ベジータは精霊をハンマーに戻して再度背中に背負う。笹「まあ見たらわかるけどベジータは強いよ。」それぞれ無駄話を交えつつ先に進む。蒼「二人ともいい友達みたいだねジュン君」ジ「まあね…。ベジータはあの性格さえなおせばかなりいい奴なんだけどな…」ベジータは自己紹介しながら全員に対して告白するというバカなことをして殴られた。(主に真紅と翠星石)ベ「笹塚なぜ俺は殴られた?」笹「バカだからだな。(あれなかったらかなりいい奴なんだけどなぁ)」やっぱりやったかという顔をして笹塚はベジータを見る。笹「それにお前じゃ無理だよ。あきらかにな。」ベ「それくらいわかってる。ただな…ジュンに思い出してほしかったんだよ。俺という存在をな。」 ベジータの言葉に笹塚は少し驚く。笹「じゃあさっきのは計算のうちか?」ベ「まあな。でも半分くらい本気だったぜ。」笹塚は転けそうになりながらも持ちこたえる。笹「結局どっちなんだよ。(はぁ少しでも期待した僕がバカだったか…)」ベジータは笹塚を見て笑いながら蒼星石と話しているジュンを見て真剣な顔になる。ベ「(フッまったく世話のかかる奴らだよ。)」そんなことをしている間にジュン達は頂上らしき場所に着く。翠「さてここになにがあるというのですか?」そこには一体の巨人の石像。そしてその奥に神殿のようなものがある。水「神殿に入れってことじゃなぁい?」笹「その前にめんどくさいのがいるな。それ…動くよ。」笹塚が指は一体だけある石像に向けられる。ジ「動くのか?あれが?」真「ゴーレムね。」全員自分の武器を手に取る。笹塚の言った通り石像は神殿に近づくとそれを阻止するように動きだす。ベ「笹塚あれの弱点は?」笹「見るかぎり堅いな。しかし体は石の固まりだ。なんとか動きを止めてその間にベジータのハンマーで破壊するか神殿に向かえばいい。」 笹塚は頭の中で作戦を組み立てていく。ベ「動きを止めなくても別に行けるぜ?」笹「それだと時間が掛かるだろ?こんなにいるんだから連携しないとな。」話している間にも石像はゆっくりとジュン達に近づいてくる。真「それでどうしたらいいの?」真紅は急かすように笹塚に尋ねる。笹「まずジュンと真紅待機してくれ。戦うのは翠星石と蒼星石と金糸雀と水銀燈とベジータ」ジ「何で待機なんだよ笹塚?」言われた通りジュン達は後ろに翠星石達は前に出る。笹「あれに剣や炎効くと思う?」ジ「…たしかに…」ジュンは納得して下がる。翠「止めるだけならこんなに人数いらんですぅ。もうちょっと少なくできないですか?(活躍できるのはいいですが変態のための足止めっていうのが納得いかんですぅ。)」まだ納得していない翠星石が笹塚に作戦改善を申し立てる。笹「じゃあ金糸雀と水銀燈は下がって。翠星石と蒼星石とベジータでいってくれよ。」翠「何でそうなるんですか!?」翠星石の叫びをよそに水銀燈と金糸雀は下がる。真「一番止められそうなのが翠星石だからよ。」それを言われてがっくりとしながら翠星石は構える。 笹「簡単に作戦を説明する。まず蒼星石が素早く動いてゴーレムを撹乱してくれ。その後翠星石が植物で拘束、後はベジータが破壊で完了」翠星石達は笹塚の作戦を理解して持ち場につく。蒼「まずは僕からだね。」笹「あ~あと言い忘れてたけど…」蒼星石は鈍いゴーレムに鋏で攻撃しようとする。しかしゴーレムは蒼星石が近づくと両腕を素早く動かし蒼星石に殴り掛かる。蒼「速い!?」蒼星石は予想外のことに困惑して避けきれない。翠「蒼星石!?」笹「ゴーレムは以外と速いんだ…って遅いか。」ジ「おいそんなこと大丈夫なのかよ!?あれ」ジュンはあわてて笹塚に問い掛ける。笹「大丈夫。」笹塚は別にあわてる様子もなく蒼星石を見る。蒼星石は多少なりともダメージを軽くするため鋏を盾に使い衝撃に備える。そして衝撃音が蒼星石の耳に響く。蒼「(あれ?僕に当たってない?)」しかし蒼星石にその衝撃は伝わってこない。蒼星石は思わず閉じてしまった目を開ける。べ「まったくいきなりこれはやめてくれよ。」蒼「えっ?ベジータ君?」蒼星石の目にはハンマーを盾にゴーレムの両腕を完全に止めているベジータの姿が映る。蒼「あ、あのありがとうベジータ君」べ「いいってことよ。おい笹塚もうめんどくさいから普通にやっていいか?」ベジータはゴーレムの腕をハンマーで弾き返す。笹「まったく…もうちょっと僕の作戦を聞いてほしいな。じゃあ蒼星石達も下がってくれよ。」べ「すまん。どうも作戦とか嫌いでな。俺はシンプルに力でいきたいんだよ。」ベジータの申し出で翠星石達は下がる。笹「じゃあ早めに頼むぞベジータ」べ「了解。カカロット」ベジータはハンマーから精霊を出し胸に吸収する。それによりベジータの体は湯気を出すほどに強化される。蒼「笹塚君、ベジータ君は一人で大丈夫なの?」笹「ベジータに限ってやられるようなことはないよ。それに今ベジータいつもより本気ぽいからまったく心配ないよ。」笹塚はベジータを完全に信頼して戦いを任せる。真「ジュン、ベジータは信頼できる人間なの?」ジ「んっ?まあ普段はおチャラけてるけどこういう時は本当に頼りになるやつだよ。見てればわかる。」ジュンも笹塚と同じくベジータを信頼して見守る。べ「さてやるとするか?デカ物」ベジータは自分の数倍はあるゴーレムに一人で向かっていく。
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