ロ「アリス……遥か昔に存在していたと言われる、伝説の少女……」
助1「私は只の作り話だと思っていました」
助2「しかし…本当に存在していた…」
助3「現在も、地元住民からの目撃証言が度々報告されています」
助4「まあこれは本当かどうか分かりませんが…」
ローゼンら研究者一行は、かつては聖地と呼ばれていた、深い森の中の教会に来ていた。
辺りには木々が立ち並び、教会は古く、寂れていた。
ローゼンらは教会に静かに立ち入った。そして、そこに飾ってある一枚の壁画を見た。
助3「これが…至高の少女と呼ばれているアリスの肖像画…」
助4「…美しい…」
ロ「…………」
ローゼンは何も言わず、只その壁画を見つめていた…
その壁画には、純白の髪、肌を持ち、やはり純白の衣を纏った、少女が描かれていた。
そして、何よりも特徴的なのは、背中から生えている純白の翼である。その姿は正に
『天使』と呼ぶのに相応しかった…
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ローゼン一行は、教会から離れたテントへとやってきていた。
助1「教授、これが今回発見された、アリスの物と見られる翼の化石です」
助2「これがそうなのか…」
ロ「これで…遂に我々の研究のための道具は全て揃った…」
助3「アリスを我々の手で創り出す…」
助4「教授!!絶対に成功させましょう!!」
そう…彼らの目的は、遥か昔に絶滅したとされるアリスを、自分達の手で復活させること
だ。アリスのDNAを採取し、一から創り出す…それが今、現実に行われようとしている。
そして、ローゼン達の姿を見つめる影が一つ、テントの外に居たが、誰も気付かない…