【恋愛百景】Little Player 第三話
【恋愛百景】Little Player第三話
草木も眠る丑三つ時とも言いますが…そんな時間に俺は窮地に立たされています「世界がぐぅるぐぅる回るの~」なんと、雛苺が酔っ払っているではないか!炭酸で酔っ払う人が居るとは聞くが、これは酷い、酷すぎる「うゅ~、くんくんが見えるの~」酔っ払って幻覚まで見えるのか! 踊っているぞそれにしてもこの雛苺、ノリノリである「雛苺…ちょっと…」「どうしたの~?」-ストン俺は雛苺に手刀をおとした雛苺は気絶した
「はぁ…さて、運ぼ」もう二度と雛苺に炭酸を飲ませないと心に誓いつつ、彼女を母の寝室に運ぶ「よいしょっと…軽いな」
「さて、雛苺も寝かせたし、俺も自分の部屋に戻って寝よ」そう言いながら部屋を出ようとしたその時!「部長…行かないで…なの…」「雛苺…起きてたの?」「スー…スー…」なんだ…寝言かま、たまには昔に戻るのも良いかもしれんね「おやすみ、雛ちゃん」そう言いながら眠りについた勿論、俺は床だけどね
「…なの」う…眠い…「起…なの」誰?「部長、起きるなの」「うわぁ、雛苺」「休みだからってぐーたらし過ぎなの」なんだ、雛苺かとりあえず一週間預かる事になったけど…「アッ、金糸雀、逃げないの!」「毒味は嫌かしら~!」…「雪華綺晶~これ食べてなの」「え…遠慮しておきますわ」…大丈夫かな?「おい、雛苺…その二人を放しなさい」「うゆ、折角の毒味役なのに…」「迷 惑 で し ょ」「…うぃ」「よろしい。じゃ、ご飯食べよ」「了解なの~」さて、二人きりの朝食が始まる今日のメニューは…トーストとハムエッグか、なかなか無難だね「なぁ、そう言えば作品どう?」「まだまだなの。部長は?」「俺? 俺は資料がね…」「珍しいの~いつもなら何も準備しないで描くのに」「今回はそれほど懸けてるんだよ」他愛も無い会話いつもは真面目にやらない部活だけど、彼女が居るとついつい真面目にやってしまうそれは多分、俺は彼女の涙を見たくないからだろう俺達の奇妙な一週間の同居生活が、はじまる
第三話・完
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