『酔っぱらったらすごいんです』
『酔っぱらったらすごいんです』…なんなんだ…この状況…。雪「ジュン様~」僕の家に雪華綺晶が居るのはまだ理解出来るかもしれない。だが……雪「お酒、お酒とつまみを持ってこいですわぁ~」…なぜ酔っぱらっているっ!?正直、頭が痛くて思い出せないんだ…。なぜ雪華綺晶がここに居るのか、なぜ雪華綺晶は酔っぱらっているのかをね…。雪「速く持ってこ~い!」今もこんなだし…僕はどうすれば?とりあえず…注意しておこう。ジ「あのさ…お酒もつまみもこの家には無いし未成年だからへぶっ!?」雪「口答えするな~ですわ~」僕は必死に注意してたつもりだが、虚しくもデコピンで撃沈。そうだ、助けを呼ぼう!僕一人じゃこんな雪華綺晶を扱えないからね。
雪華綺晶の妹、薔薇水晶に電話を掛けた。薔「もしもし・・・」ジ「薔薇水晶?僕、ジュンだけど」薔「あ・・・うん、どうしたの・・?愛の告白・・・?」ジ「違うわ!」薔「ちぇっ・・・用件は?」ジ「お前の姉…雪華綺晶がここに居るんだが、引き取りに来てくれないか?」薔「まだ・・・の・・・」ジ「ん?ごめん、聴こえなかった」薔「・・わかった・・・もうちょっとしたらそちらへ向かうよスネーク・・」ジ「スネークって…まあいいや。 ありがとう、じゃあな」薔「あ、待って・・・」ジ「なんだ?」薔「そっちに着いたら・・・ギュッてしながら頭ナデナデしてね・・」ジ「へいへいわかったわかった。じゃあ切るぞ」よし、これで大丈夫だ。と思ってられなくなった。なぜかって?それはね……いつの間にか雪華綺晶が下着姿になってるからだよ!!雪「んみゅぅ~ジュン様~・・・」ふらふらとしながらも、確実にこちらへ向かってくる雪華綺晶。それはまるで…そう、ゾンビの様な足取りでだ。もしかしたら…僕は食べられてしまうのか?いや、性的な意味もあるけど、そのままの意味で。
ジ「ちょ……ま、待て雪華綺晶、服を着ろ…じゃなくて…僕は美味しくない…じゃなくって!!」もう自分で何を言ってるのか…って言うか何を言えば良いのかわからない。僕が何を言おうか考えてる内に、雪華綺晶が近づいてくる…!雪「ジュン様~!」ジ「うわあああああああああ!!」そして、僕は押し倒された。今僕の視界に映っているのは、汚れを知らない純白の肌、本当に吸い込まれそうな綺麗な瞳、そして…その奥にはどんな感情が込められているのか、誰にもわからない眼帯を付けている女性。 そう、雪華綺晶だ。雪「うふふ・・・捕まえました・・」ジ「き………雪華綺晶……」雪華綺晶に乗られてるから体が動かない、とは違う、『動かしちゃいけない様な気がするから動かない』…の方が合ってるかもしれない。雪「ジュン・・・様・・・」雪華綺晶は顔を近づかせてくる。このままでは…いや、今の僕にはどうしようも出来ない、だから…僕は目を瞑った。
ちゅっお酒の匂いはするものの…なんか、どことなく甘い味がした。雪「ん・・・・・・zzz・・・・・・」そして雪華綺晶は僕の胸の内で眠ってしまった。起き上がれない…けど、雪華綺晶の寝顔を見てたらどうでもよくなってしまった。あ、今思い出した。さっきここに薔薇水晶と雪華綺晶がお酒を持って遊びに来たんだ、それで色々あって薔薇水晶にお酒を飲まされて…たしか寝ちゃったんだよな………あれ?でも、なんで薔薇水晶は自分の家に…。…そうか、わかったぞ。僕の推測だが…薔薇水晶は恐らく雪華綺晶にもお酒を飲ませたんだろう、そして僕が寝ている間に雪華綺晶は暴走してしまって手に負えなくなったから、後は僕に任せて帰ったんだ。さっきの電話もどこか不自然だったし…。 うん、たぶん僕の推理で合ってる。あいつが来たら、1時間くらい説教だな。ガチャ薔「お姉ちゃ~ん!迎えに・・・」と考えていたが、やっぱりナシ。今の状況を忘れてた、雪華綺晶は下着姿で僕の上に乗っている、つまり……そういうことだ。絶対に怒られると思うけど、今日は言い訳しないで素直に怒られてもいい…かな。雪華綺晶のこんな一面を見れたから。
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