スマイル一番イイ♀ 第三話
銀「私が暖めてあげようかぁ?JUM…」 ギュッおぉ……柔らk……じゃない。隣から黒いオーラを感じるからやめてくれ、水銀燈。薔「………」 ポカッJ「痛っ」銀「ふふ……薔薇水晶のこの顔見るのがおもしろいのよねぇ~」紅「見てられないのだわ」薔「……(////)」J「……(////)」薔薇水晶は顔を赤くして教室に入る。薔薇水晶の顔が赤いせいで僕の顔まで赤くなる。ふふっ、と水銀燈の笑い声が聞こえる。
うわっ、ベジータと梅岡見ちゃった……テンション下がるなぁ……朝からM字ハゲに濃いのはキツイ。真紅は午後ティー飲んでるし、水銀燈はヤクルト飲んでるし……雛苺は苺大福か……あ、翠星石はポッキー食べてる………前に皆に「朝から飲んだり食べたりしたら太るぞ」って言ったらひどいめにあったからな……何も言わない方がいいだろう。真紅には殴られるし、水銀燈と雛苺に苺大福とヤクルト口に入れられたし、翠星石にいたっては如雨露で殴られた。はぁ…と一つ、ため息が寒さに霞み、白くなる。そして退屈な授業が始まる。
銀「なぁにぃ?JUM、これがわからないのぉ?…教えたげるからこっちに来なさぁい……」J「あぁ……わかった。」水銀燈に近づこうとした時だ。ペシッ ペシッJ「だ、誰だ…僕の顔にシャーペンの芯の先っぽを折ってペシペシ当てるのは!?」……犯人発見。今はペン回しをしている薔薇水晶だ。……もうちょっとだけからかうか。そんな僕の悪戯心。J「で、どうやるんだ?」僕は水銀燈にズイッと近づく。水銀燈は笑っている、おそらく気付いているのだろう…
銀「クスッ…いいわ、ここはねぇ……」ぽふっ ぽふっJ「だ、誰だ……僕の頭にちぎった消しゴムを当てるのは!?」当然犯人は薔薇水晶。今は消しゴムをノートにあてて使っている……ごまかすの早いな。J「あぁ、そっか。…じゃあこっちは?」水銀燈「これはねぇ…」ボスッ! ボスッ!……教室内に響くその音の正体は薔薇水晶が持ってきているアッガイクッション(主に昼寝用)を殴っている音・・・さすがに怖いので切り上げる。
J「あぁ~わかった……水銀燈、ありがと。」銀「どういたしましてぇ………ふふっ、JUMも大変ねぇ…」J「はは…」今度は薔薇水晶が僕の所にくる。薔「JUM、ここ……わからない。」・・・なんですか?その怖いくらいの笑みは?
J「あ、あぁ……どこがわからないんだ?」J「………全部じゃん」薔「……数学嫌い」J「……アッガイの落書きだらけだな。」薔「…アッガイは好き。」J「前はこんなに数学嫌いじゃなかっただろ?」薔「……前はJUMの隣、銀ちゃんじゃなかった。」J「え?なに?」薔「…なんでもない、JUMのおバカ。」J「な……」薔「……早く教えて。」J「はいはい」
薔薇水晶に近づく。甘い香りが鼻をちらつかせる。横顔も見入ってしまいそうになる。けど、今は数学を教える。薔薇水晶に留年なんてされたらたまったもんじゃない。周りを見ると水銀燈と真紅は喧嘩してるし……翠星石は蒼星石とまたポッキー食べてるし……雛苺と金糸雀は柏葉と楽しそうに喋ってる……笹塚とベジータは『萌え』がどうこう語ってる……僕は薔薇水晶と二人……。
この何気ない、いつもと変わらない風景。だが決して見飽きない。こんな何気ない時間も楽しい。そして、その何気ない時間も気付けば一瞬でしかない。だから僕はこのありふれた風景を【今】を楽しむ…いや、楽しい。明日もまたこの状況を見れるのが……嬉しい。薔「はぁ……」薔薇水晶は白い吐息を風に乗せる。あどけない顔、そして柔らかい笑みは僕を包みこむ。
今の薔薇水晶に癒されたことだし、頑張ろうかな。まだ一時間目が終わったばかり、体力温存。そして、薔薇水晶を見て癒される。こんな楽しい学校生活をしてる僕は、きっと特別なのだろう。J「ほら、遊んでないで早くここの式解けー!」薔「えぇー…、JUMのけちぃ~……」J「なんでだよ!?」そんな会話をしていると、休み時間の終わりを告げる鐘が鳴る。まだ学校は始まったばかりだ。J「さぁ、頑張ろうか…」薔「うん♪」彼女は笑って答えた。
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