フラグメント? > ― 手記2
真っ黒に塗り潰されている絵が現すものといえば、ぱっと思いつくものが『闇』。これもまた、何も見たくはないという拒絶の顕れなのだろうか。
彼女はれっきとしたひとつの存在であり、また人間である。だから私も、そのように接する。水銀燈もその辺りはわかってくれているようで、それは随分有難いことだと感じている。
だが、ここ最近。彼女の意識が、少しずつ変わってきているようにも思える。 そうなると、桜田君という存在とその意識が、どうしても関わりを持たざるを得ない。
彼もまた、無意識の拒絶を内包していることは確かなことかもしれないが。 今度また、彼女と二人で話をする必要がありそうだ。
ちょっとまた複雑なのが、ヒナちゃんのこと。まあ、彼女曰く、ヒナちゃんは桜田君に好意を抱いてるみたいだが……私が見るに、それは恋愛感情からくるそれとはいささか異なるような気もしなくはない。
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