ツンデレラ蒼星石
ベ「おい!2組にめちゃくちゃかわいい女の子がいるらしいぞ!見に行こうぜ!」笹「またかい・・・?君の情報はあてにならないよ・・・・」ベ「いや、今回のは当たりだ!さっさと行くぞ!」J「別にどうでもいいんだけどな~・・・」
ベ「あ、あれだあれだ!」笹「どこ?あっ、あれか!」ベ「かっわいいなぁ~。確か、名前は水銀燈って言うらしいぞ」笹「ベジータ声かけてこいよ・・・!」ベ「ばっ・・・!無理だよ!あいつ近寄りがたくねぇ?」笹「高嶺の花って感じするよなぁ~」J「・・・」ベ「JUM、ドコ見てるんだ?」J「あ、いや。別に・・・」笹「ん?何だあれ。女装?」ベ「どれだ?・・・べ、ベリーショートというやつだな・・・悪くない・・」笹「JUM君はああいう子がいいんだね~。僕は無理だよ」J「お、俺だって別にあんなのタイプじゃねぇよ!」蒼「チラッ」ベ「あ、コッチ見たこっち見た。いいかもしれないな・・・」銀「あなたたちぃ?他のクラスの人でしょお?」笹「うわぁ。あ・・・あ、笹塚っていいます。どうも・・・」ベ「ベ、ベジータだ!おおお俺は実をいうとある国の王子d」銀「そこのメガネ君はなんていうのかしらぁ?」J「桜田・・・JUM・・・だけど・・・」
銀「さっきからあなた、あの子見てるでしょお?」J「べ、別に見てなんか・・」銀「やめといた方がいいわよぉ・・・あの子見た目通り中身も男の子みたいだからぁ♪」J「最初から何とも思ってねぇっての!」銀「どうかしらぁ~♪」蒼「男みたいで悪かったね。水銀燈」銀「あらぁ。噂をすれば何とやらってやつねぇ。どうしたのぉ?」蒼「君が男好きなのは知ってるし、誰に話し掛けようとも何も言わないけど、ボクに聞こえるように悪口を言うのはやめてくれないかな?」笹「(ボ、ボクって言ったよ?)」ベ「(それよりあの二人は知り合いなのか?)」銀「あらぁ、別に悪口なんて言った覚えないわよぉ?この人があなたに興味あるって言うから紹介してただけよぉ」J「だから、興味があるなんて言ってないだろ!」蒼「・・・大体君達も何なんだい?ここのクラスの人じゃないだろう。自分のクラスに帰ってくれないかな?」笹「(僕らがどこにいようと勝手だと思うけど・・・)」ベ「(ほっとけほっとけ。)」銀「あらぁこわ~い。乳酸菌足りてないんじゃなぁい?ウフフ♪」蒼「高校に入っても人を馬鹿にするくせは治ってないんだね」銀「治す必要がないものぉ~」ベ「(おい、JUM。帰ろうぜ)」笹「(この二人怖いよ・・・)」J「(そうするか)」
笹「怖かったね~」ベ「でも、どっちもかわいかったなw」J「くだらねぇ。」
ベ「強がりやがって・・」梅「お、お前ら7組の生徒だろ?」J「はい・・・」梅「配布物があるから誰か一人職員室まで来てくれ」笹「あ、じゃあ僕が・・・」梅「笹塚は廊下に立ってろ」ベ「JUM、今度何かおごるから頼むわ」J「ちょ、ベジータ?」ドンベ「こいつが行くそうだ」梅「そうか、すまんな。結構たくさんあるんだ。」J「ったく・・ふざけんなよベジータのやつ・・・」
J「んしょ・・・っと。おも・・・」
J「はぁー、早く帰りたいなぁ・・・」蒼「あ、あの・・・大変そうだけど、大丈夫かい?手伝おうか?」J「え?いや、大丈夫でs・・・あ、2組の・・・」蒼「っ!・・・なんだ・・君か・・・」J「(ムッ)なんだとはご丁寧だな。親しくもない相手に向かって」蒼「そっちこそ話したことも無い人の悪口言ってたんじゃないのかな?」J「俺は悪口なんて言ってません。」蒼「どうだか・・・」J「なんだよ」蒼「言ってなかったとしても心の中じゃ思ってるんだろ?男っぽいやつだって」J「んな事ねぇよ」蒼「はいはい。期待通りのご返事ありがとう。」J「・・・さっきからなんなんだよ失礼なことばかりいいやがって」
蒼「生憎だけど、僕の事を良く思ってない人に礼儀なんて持ち合わせてないんだ」J「そんなだから男っぽいって思われるんだろ。」蒼「ほら、やっぱり男っぽいって思ってるんじゃないか。」J「俺は思ってませんー。」蒼「嘘ばっかり」翠「蒼星石~。ここにいたですかぁ。その人は誰です?」蒼「知らない。」翠「まさか蒼星石を狙う不貞の輩ですか!」蒼「さぁ?どうなんだい?」J「あ?んなわけねぇだろ」蒼「・・・・。」翠「・・・お前、名前は何ていうです?」J「桜田ジュン」翠「ふ~ん・・・。翠星石です。」J「よろしく。」翠「誰もよろしくするとはいってねぇです。要注意人物リストに連ねるために聞いただけです。」蒼「翠星石、その人は?」翠「あ、同じクラスの」紅「真紅よ。よろしくお願いするわ」蒼「蒼星石です。よろしく。」紅「そっちのJUMとか言う人もよろしく」J「あぁ、よろしく。」翠「言っておきますけどですね、蒼星石に手をだしたら翠星石がゆるさねぇですよ!」J「誰が手だすかよ。こんな性格悪いやつ」蒼「人の事言えないんじゃないかな?」紅「女性に暴言を吐くのは男性のする事ではなくてよ?」J「自分で自分の事女と信じてないんだからいんじゃねえのー?」蒼「・・・っ!」翠「てめぇ~・・・!」蒼「・・・翠星石、行こう。真紅ちゃんも。」
翠「あ、蒼星石!待つですぅ!」紅「・・・最低ね」J「・・・なんだよ・・・」
銀「JUM~♪」J「うわ。な、何だよ?」銀「蒼星石ちゃんの事なんだけどぉ。ちゃんと謝っといたほうがいいわよぉ」J「なんで俺が・・」銀「私は中学からの仲だから大丈夫だけどぉ、あなた初対面だったじゃなぁい」銀「あの子自分が男っぽいのにコンプレックス持ってるから、男と思われるの嫌がるのよぉ」J「俺はそんな事思ってねぇっての・・・」銀「でもさっきヒドイ事言ってたでしょぉ?謝っとかなきゃ後々面倒よぉ?」J「だから、何で俺が・・・」銀「男ならしっかりしなさいよぉ」J「・・・ったく・・・」
次の日 昼休みベ「昨日の水銀燈と蒼星石ってやつ、かわいかったな~」笹「惚れたのかいベジータ?諦めなよ」ベ「いや、今度こそ成功させるぜ!」笹「いっつも聞くよその台詞・・・JUM君も何か言ってよ。」J「あ?え、ごめん何?」ベ「・・・今日JUMおかしいぞ」笹「ボーっとしてるね」J「寝不足なだけだよ・・・」巴「ねぇ、桜田君・・・」J「何?」巴「良かったらお昼一緒に食べない?もちろんベジータとかも・・・」J「お前一人男の中に入るのか?」雛「雛もいーるーのー!」J「・・・・誰だよ」雛「もう!同じクラスなのー!忘れちゃダメなのー!」J「忘れるっていうか存在しらなかったし・・・」巴「この子は雛苺。席の隣だから仲良くなったのよ」雛「でねーでねー。雛の友達が他のクラスにいるからその友達の友達も呼んで一緒にごはん食べようと思ったのー!」J「はぁ?」巴「つまり、他のクラスの女子もいるって事よ」ベ「でかしたトゥモエー!」雛「雛のおかげなのー!」ベ「あ、あぁ、お前も良くやったよ」
雛「えっへん!」笹「行こうよJUM君」J「・・・まぁいいけど・・・」巴「じゃあ行こう?」
雛「あ、いたのー!」紅「雛苺、遅いわよ。待ちくたびれたわ。」雛「友達だくさん連れてきたのー!」巴「私巴って言うの、よろしく」J「(マジかよ・・・)」銀「水銀燈よぉ。よろしくぅ♪」ベ「ぎ、銀嬢!」銀「んん?あなた誰ぇ?」ベ「・・・くっ・・・・・ベ、ベジータだ・・・」翠「どうも翠星石です。この蒼星石とは双子なのです!」蒼「・・・」翠「ん?あぁ!昨日のクソ野郎!どっから沸いてでてきやがったですかぁ!」巴「あれ?桜田君の知り合い?」雛「???ややこしいのー」省略J「とまぁ、こんな事が昨日あったんだ」巴「へぇ・・・」翠「翠星石はこんなやつと食べたくないです!てめぇはさっさと消えるですぅ!」J「わかってるよ・・・ジャマしたな」巴「あっ、ちょっと待って!」翠「巴ぇ!止めちゃダメですぅ!」巴「喧嘩してるならちゃんと仲直りしないと・・・」
J「向こうが突っかかってるだけだ」蒼「よく言うよ」銀「JUM~?ちょっときてぇ~」
銀「昨日私なんて言ったかしらぁ?」J「・・・水銀燈には関係無いだろ」銀「おおありよぉ。昨日のせいで今日あんまり蒼星石ちゃんと話できなかったんだからぁ」J「それは自分のせいだろ」銀「違うわよぉ。怒ってるんじゃなくて、落ち込んでるのよぉ」銀「私たちの中学校は私服でぇ、あのこいっつもズボンはいてたのぉ」銀「それで高校に入って制服になってぇ、これで男に間違われないって喜んでたのにぃ・・」J「だから、それは昨日水銀燈がからかったからだろ!」銀「私が言うのと初対面のあなたが言うのじゃ違うでしょぉ。蒼星石にとっては凄いショックなのよぉ」J「・・・だからって何で俺が・・・」翠「てめぇじゃないとダメだから水銀燈も頼んでやがるんです!」J「お前、いつの間に・・・」翠「仲間内の翠星石達が言ったって蒼星石は聞かないですぅ。あんたしかできねぇんです!」J「・・・くそっ」
J「おい」蒼「・・・なんだい?」J「昨日は・・・俺が悪かった」蒼「上辺だけの詫びなんていらないよ」J「・・・。 だから俺は最初から男だなんて思ってねぇっての!!」ベ「ビ、ビックリしたぁ~・・・・」蒼「それじゃあ何であの時ボクの方をちらちら見てたんだい?」
J「そ、それは・・・」蒼「ほら、やっぱり。」J「・・・違う!・・・ちょ、ちょっと・・・かわいいなって思ったからだ・・・」蒼「・・っ!?」J「・・・」蒼「・・・嘘ばっか・・・」J「だから嘘じゃn」蒼「嘘じゃないって言うのなら今日、買い物に手伝ってくれるよね?」J「はぁ?何でそうn」翠「(蒼星石は荷物持ちしてくれるならゆるしてやると言ってるです!それくらいわかりやがれです!)」J「・・・わかったよ・・・」蒼「もちろん皆くるよね?荷物はJUM君が持ってくれるってさ」銀「もっちろん行くわ~♪」翠「一人で帰っても暇だから翠星石もいくです!」紅「あら、じゃあ私も行こうかしら」雛「雛も行くの~!」巴「あの~私もいいかな?」J「ふざけんなよ!持てるかっての!」銀「大丈夫よぉ。人手ならまだあそこに二人いるからぁ♪」ベ「俺は最初から行く気まんまんだぜwwww(うはwwww女の子とお買い物wwww)」笹「ベジが行くなら行くよ・・」蒼「フフ。決まりだねじゃあとりあえずお昼食べようか。お腹減ってたんだよ」
ベ「あの、蒼嬢?」蒼「・・・なんだい?」ベ「俺はお前の事はちょっと男っぽいと思うけど・・・俺そういうの嫌いじゃないぜ?」蒼「うん。ありがとう・・・所で君、誰?」
ベ「俺は・・・!王子だぞぉ・・・・!」
蒼「皆とはぐれちゃったね…」J「あぁ…まぁこんな大人数で移動してたら仕方ない…か」蒼「……まぁ歩き回っても仕方ないから、どこかこの近くの喫茶店でも入って、 お茶でも飲もうか…」J「うん…」
J「はぁ…」蒼「どうしたの…何ため息ついてるの…?」J「いや…別に……他の皆がどうしてるのかって…思って…」蒼「……僕が…水銀燈や翠星石なら…良かった……?こんな男っぽい奴と二人で喫茶店なんか入るの… ごめんだねって顔…してるよ……」J「はぁ?!何でいきなりそういう話に…!」蒼「…さっきからため息ばかりついてるし、ろくに話もしてくれないから… でもいいよ…僕だって君なんかより…」J「……っ!!本当に可愛くない奴だな!!」蒼「…本音が出たね…いいよ。僕はもう帰る。貴重な時間を無駄にしたくない。 お勘定は払っておくから君は気にしないで。」
J「な…何なんだよ…!!クソっ!!」
笹「今日は2組の女子と合同で体育だってさ、ついてるな。」J「はぁ…何でだよ…」笹「水銀燈や翠星石…それにお前のお気に入りっぽい…蒼星石もいるぞ♪」J「誰が…あんな女……」
翠「キャーっ蒼星石ー!!格好良いですぅー!!」女生徒A「うわ…本当格好良い…」女生徒B「そんなに身長高くないけど…あっ、三人抜いた…凄い早いね…」
J「何か女子の方から歓声が上がってるな。」笹「あぁ、蒼星石だろ?運動神経良いんだってさ。」J「…にしても歓声挙げるほどか?」笹「あのルックスに加えて男っぽい性格だろ… 中学時代、並の男子より女にモテてた上に、ファンクラブまであったって話だぜ…」J「まぁ……女になら…モテるんじゃね…?」笹「そう…男子にも人気あったんじゃない?ほら…隣とか…」ベ「体操着姿の蒼嬢テラモエスwwwwwww」J「それはちょっと違う気が…」
蒼「三人とも、何女子のコートばっかり見てるのさ。」J「別に見てなんか…!!」笹「あ、蒼星石ちゃんこんにちは。」蒼「笹塚君、こんにちは。君たち…凄く目立ってたよ…全く…何見てたの?いやらしいね…」J「なっ……!!」笹「蒼星石ちゃんを見てたんだよ。」蒼「……え?」J「…バスケ上手いんだな…やってたのか?」(俺には挨拶無しかよ…)蒼「いや…でも運動は大体何でも得意だから代打とかで試合には出てたかな…」J「ふーん…」(嫌味な奴…)蒼「君は上手いの?」J「……笹塚っ!ベジータ…!僕らも試合だぞ!!」
J「あぁ…もうこっち見るなよ…試合に集中できないじゃないか…」ピピーッ審判「桜田トラベリングー!!」J「あっ、くそ……」
蒼「………」
笹「あー…中間の上位順位貼られてる…」ベ「俺のは…」笹「載ってるわけ無いって。」ベ「orz……」J「まぁお互い様だろ……」(あいつ三位か…勉強も出来るのか…やっぱやな奴…)
ベ「あ、蒼嬢www」蒼「あ、ベジータ君、笹塚君…とJUM君…」J「……勉強も…出きるのか…優等生だな…お前は…」蒼「……別に特に頭がいいわけじゃないよ。努力の結果。」J「……ふーん」蒼「……僕理系だから数学、教えてあげてもよいよ。」J「なっ!!何だと!!そんなのいらねーよ!」(そりゃ点数悪かったけど何でこいつに…)蒼「ふ~ん…ならいいけど。」
J「くっそー!!」笹「JUM…これ見ろ…」
以下の者は数学の追試水銀燈 真紅ベジータ 桜田ジュン
ベ「orz……」J「…」(あいつ……わざわざこれ見て言ってくれたのかな…でもやっぱり可愛げが無い…)
J「………」(この間の追試は何とかあいつのお陰でクリアできたけど…)ベ「ふー、何とか再追試には合格したぜ!」J「おめでとう…」(ベジータ以外…)
ベ「あ、蒼嬢~俺何とか再追試クリア出来たぜ!」蒼「あ、良かったね。でも…今度はきちんと一回で頑張ってね。」ベ「おう、もちろんだぜ!!」スタスタスタ…(蒼去る)
J「嫌な奴……」笹「え?お前気に入ってたんじゃないのか?だから俺は違う子にしようと思ってたんだけど…」蒼「そんなに人気あるのか…そりゃ運動神経も良いし、頭も良いし、顔も……それなりだけど… 何かツンツンして、人を小ばかにしたような…」笹「そう?この間翠星石ちゃんに髪の毛いじられてリボンとか付けられてた時、 ノリで可愛いね…とか言ったら真っ赤になって照れてたよ。」J「ふん………しらねーよ…」(俺が言ったときは…凄くふてくされてたのに…この差は何だ…?!」蒼「料理も上手らしいよ。この間調理実習で怖いぐらい綺麗な包丁さばきしてたって…」ベ「俺も蒼嬢になます切りにされてーwwwww」
J「………」(あー…むかつく…!!)
「ちょっとJUM,屋上にいる蒼星石を起こしてくるですぅ。」Jはぁ?何で僕が……」「蒼星石はいつもこの時間屋上で日向ぼっこして読書してるですぅ。 もう戻ってきて良い時間なのに来ねぇですう。って事はきっと寝ちまったんですぅ。」「だから何で僕が…」「翠星石は今大富豪で忙しいのですぅ…っあー都落ちですぅ……」「ったく……」
柔らかな夏の日差しで包まれた屋上は、まだ暑いいうわけでもなく、過ごしやすい場所だった。「あれ…?どこにいるんだって……」ふと周りを見渡してみると、蒼星石がごろんと横たわっていた。「寝てやがる……」足を投げ出して、年頃の女の子にしてはあまりにお無防備な寝姿。だけど僕はこいつに一切興味も無いから何も…感じない。「眉毛下がってら…」起こすのが可哀想なくらい、とても気持ち良さそうな顔をしている…まぁ僕が見る蒼星石はいつも怒ってるんだけど…
「おい、起きろ、起きろ…」両肩を揺すってみる。俺は触ってみて肩の小ささに驚いてしまう。「う…ん…おはよぉ…」そう声を上げた蒼星石は、何を思ったか僕の首に抱きついてきた。「え…ぇええっ?!ちょっと待て…お前何やってんだ……」実は胸が少し当たっている…だから別にどうという事ではないが。「あっ……あれ…誰これ…間違えた…?!JUM…君……何で君が…離れてよ!!」そう言って僕を思いっきり突き放した蒼星石はあっという間に校舎の中に入っていった。その足にかなうはずもなく、僕は立ち尽くす。「…俺は…お前を起こしに………」一体蒼星石は、誰を僕と間違えたのだろうか……?僕は蒼星石に邪険にされた事とよりも、その事ばかりが気になった。
銀「……で、なぁに?話って…」J「……蒼星石の事…何だけど……」銀「あらぁ…ジュン、あの子の事、好きなのぉ?」J「ち、違う!!あんな男女好きなわけ無いだろ!!な、何言ってんだ…」銀(だめだめねぇ…)「…で、何があったの…?」
J「こ、この間屋上で抱きつかれて…それで間違えた…って言われて… 誰に間違えられたのかって気になって…」銀(ほんとだめだめねぇ…)「その相手を知ってるんじゃないかって事?」J「うん…何か気になって…水銀燈なら中学から知り合いだから知ってると思って…」銀「私は知らないわ。」J「え……?!じゃあ誰が…」銀「さぁ…あの子浮いた噂一切無い物ねぇ…私には及ばないけど、結構モテるのに…」J「高飛車なだけだろ…」銀「ちがうわぁ。あの子、自分のおじいさんとおばあさんを治す為に将来医者になろうと頑張ってるのよぉ。 だから誰とも付き合わずにいるのよぉ…」J「へぇ……」銀「安心した?」J「だ…誰が……」銀「まぁでも気をつけたほうがいいわよぉ…あの子今年に入ってからもう5回は呼び出されてるしね。 男女含めて。」J「女もかよ!!」銀「今の所は断ってるみたいだけどぉ…あの子しっかりしてるようで結構抜けてるからちょっと心配ねぇ…」J「…そんなの俺には関係ない!!ありがとな、水銀燈!!」銀「…」(間違えた相手って多分翠星石よねぇ…でも面白いからこのまま放置しとこっと。)
文化祭・喫茶店笹「二組は喫茶店らしいぞ。行ってみようぜ~。」ベ「そうだな、もしかしたら蒼嬢のメイド姿が見れるかもしれねぇwwウハwwメイドテラモエスwwwwww」J「別にメイド喫茶じゃないだろ…」
銀「いらっしゃ~い。何にするのぉ?」笹「あ、銀様。ウェイトレス姿可愛いよ。」銀「もぉ~う。お世辞言ってもサービスしないわよぉ。」J「……」(あいつはいないのか…まぁあいつがこんな格好しても似合うはず無いし…な。当然か…)笹「じゃあ…適当にミックスサンド三つとコーヒーお願い。」銀「分かったわぁ。」ベ「ところで蒼嬢は…?」銀「厨房で調理してるわ。そっちの方が良いんですって…良い客引きになると思うんだけど…」ベ「って事は蒼嬢の手料理wwwwwwwウハwww」
銀「はい、ミックスサンド3つとコーヒー3つおまちどお。これ蒼星石が作ったのよぉ。味わって食べてね。」J「…」(どうやら料理上手の噂は本当らしいな…じいさんとばあさんに作ったりしてんのかな…)ベ「ウハwwww蒼嬢の手料理テラウマスwwwww」J「………」
男子生徒「ほら、いいから蒼ちゃん。ウェイトレスやってよ。男のウェイターが増えても仕方ないだろ。」蒼「そ…そんな…僕厨房だけって聞いてたから当番この時間に引き受けたのに…」男子生徒「ほらほら着替えた着替えた。蒼ちゃんは男も女も客引きできるから出来るだけ表出て欲しいんだよ…任せた!!」金「ほら、早く着替えるのかしら!!カナの売り上げ倍増大作戦がこれで成功するのかしら!!」蒼「やっ…そんな…約束が違うじゃないか…やめて…あぁ…」
笹「何か奥からすごい声が聞こえてくるんだけど…」銀「作戦通りだわぁ…」(JUMの反応が楽しみねぇ…)
蒼「いらっしゃいませ…何だ…来てたの」J「何だとは何なんだ…俺は客だぞ。」蒼「………この間は寝込みを襲ってくれてありがとう。いい目覚ましになったよ。」J「んだと…!!」銀「……」(この二人…)笹・ベ「サンドイッチ美味しいよ。」蒼「え……っ…ありがとう…あんまりそういうの作った事無かったから嬉しいな…」J「ちょっと塩気が足りないんじゃないか…?もうちょっと濃くても…」銀「!!」(ってそこの脳みそJUM!何を言い出すのよ!)
蒼「……そう。気に入らないのなら別に食べなくても構わないよ。……塩分過剰摂取で死ねば?! 笹塚君とベジータ君はゆっくりしていってね。」(にっこり)笹「…うん…」ベ「分かったぜ、蒼嬢!!」J「………」(ちょっとやばかったかな…)
「あー…なんか馬鹿な事やっちゃったなぁ…」本当に何であんな事したんだろ…普通に美味かったじゃないか………ただ…あいつらには笑いかけて…僕にはそれをしてくれなかったのが腹立ったからって…考えてみれば…僕入学してから…一度もあいつに笑いかけてもらってない気がする…って別にそんな事どうでも良いんだ…!!大体厨房がいいって言ってたくせに何であんなに簡単に出て来るんだよ…それからあの喫茶店…それまで男客主体だったのが女客もくるようになって大盛況だったって話も聞いたけど…似合わないウェイトレス服なんか着るんじゃねぇよ…
J「くそ……」蒼「JUM君。」J「何だ…ってお前か?」蒼「僕じゃ不満みたいだね。代わろうか?」J「……いいよ…別に。」蒼「…これ……良かったら…」J「何だよ…ってサンドイッチ…どうして…?」蒼「材料の余り。笹塚君とベジータ君とずっと一緒にいてたなら他に食べる時間無かったんじゃないかと思って。今度はさっきより味が濃い目のはず……何?」J「どういう風の吹き回しだ?」蒼「別に…不味いって言われたのが…ただ悔しかっただけじゃないの?いらないのなら僕が食べるけど…」J「……腹減ったから…僕が食べるよ…」蒼「…そう……」」J「ウェイトレス服…着替えたんだな…」蒼「…だって僕には似合わないからね……だから厨房に居たかったのに…」J「………っってたぞ…」蒼「…え?何…?聞こえない。もっと大きな声で言って。」J「何でもないよ…」
とある教室のでの会話。男子A「なぁ聞いてくれよ。俺ついに蒼星石に告白しようと思ってるんだ。」男子B「へぇー…振られるに決まってるだろ。馬鹿だな…お前…」そこを通り過ぎるJUMJ「……」(物好きな奴も居るもんだな…あんな男女…)男子A「でもよぉ……もう俺我慢できないんだよなぁ…胸は…ちょっと小さめだろうけど…」男子C「腰とかすっげぇ細いしな……」J「……」(って僕は何立ち聞きしてるんだ…あんな奴…関係ないのに…)男子B「そうそう!脚とかも良いよなぁ…」男子A「だろ?だから明日の夕方5時に、第3音楽室へ呼び出したんだ。あそこなら防音機能付いてるし…」男子C「…それは流石に不味くないか…?」男子A「大丈夫だって!ああいう堅いタイプは一度崩せば何とでもなるもんなんだよ。」男子B「…まぁそう上手くいくとは思わないけど…健闘を祈っておくぞ。」
J「………………あんな奴どうなろうと…僕の知ったところじゃないよ…」
「今日の夕方5時、大切なお話がありますので第3音楽室に来てくれませんか?待ってます。」
蒼「……」銀「どうしたのぉ?」紅「また呼び出しなのだわ。字がワードで打ってあるわ。男か女か分からないじゃないの。」金「今回カナは女の子にかけるかしらー!」雛「じゃあひなは男の子なのー!!」翠「…で、いくですか?」蒼「そりゃあ…大切なお話があるというのなら…聞いてあげなきゃ…
J「……何なんだ…それ…?」蒼「君には関係ないよ。」J「…へぇ…」(後ろから覗き込む)(ってマジで来たし…行くつもりかよ…)蒼「人のプライバシー覗かないで…」
J「…むっ…」(そうだ…別にコイツなんかどうだって…)
蒼「夕日が綺麗だな…今日の晩御飯何にしよう…てもう五時だよね…」
ガラガラガラピシャン男「蒼星石つ!!遅れてごめん…」蒼「いや・・・別に構わないよ…で話ってなに?」(誰だろうこの人…知らない人だ…)男「その……俺…お前の事…好きなんだ……その…良かったら付き合ってくれないかな…?」蒼「…ありがとう…でも僕は君が誰かよく分からないんだ…それに君が僕の何処を好きになったのかも分からないよ…」男「いっつもそう言って断ってるらしいね…ひょっとして…好きな奴いるの?どんな奴か教えてよ。」
蒼「………好きかどうか分からないけど…気になる人はいるね…何処がいいとか全然分からないけど…」男「そんな変な奴なの…蒼星石って案外物好きなんだ…」蒼「…………ほっといて」男「じゃあ俺の事も好きになるかもしれないよ…試してみる?」蒼「何を試すの…?」男「君って優等生で…しっかりしてる様に見えるけど…案外抜けてるよね…普通…名前も分からないような奴の呼び出しなんか…来ないよ。」蒼「………」男「しかも男の呼び出しだって分かっても逃げないなんて…可愛いね…」
ガタッ
蒼「…っ!!…」
J「………気になる…いや…あいつがどうなろうとあいつの勝手だ…勝手だ……!!」
J「やっぱり気になるっ!!空回りかもしれないけど…もし本当だったら…!!」
蒼「やっ…やぁ…離して…はなし…んぁっ…!!」男「もっと声出して大丈夫だよ…ここは防音設備もバッチリだから。君の可愛い声は俺にしか聞こえないよ。」蒼「なっ…ぅん…」男「抵抗しても無駄。君の細い腕で、俺に叶うわけ無いだろ?大人しくしといた方が身のためだよ…乱暴な事せずに済むし… どうしても嫌なら…そのちょっと気になる男の顔でも思い浮かべて我慢してて…その顔がその内俺になってくるから…
蒼「い…や…止めてってば…!!ひゃあっ!!」男「やっぱ薄いからかな…胸の感度良い…?それに…肌スベスベで…気持ちいいね…それに見た目より柔らかいし…」蒼「そんな事しらな…ひゃん…」男「そんなにびくびくしちゃって…本当に可愛いな…蒼星石…俺さ、 普段クールな子が乱れた所見るの…大好きなんだよね…君…最高だよ…」蒼「う…うるさ…やぁ……めて…」男「いつもよりずっと声…高いよ……そんなに感じちゃってる…?俺もう我慢できない…
下…触って良い…それに…キスもしたい…」蒼「や…らめぇ…ぁん…んはぁっ…んんーっ…」
J「間に合ってくれよ…!!」
J「はぁっはぁっ…着いたぞ…ん?ちょっと声が聞こえる…」ガラッ
J「何やってるんだっ?!…蒼星石っ!!お前…その手を離せっ!!」男「うわっ…不味い……何でここの場所が…逃げるぞっ!!」(反対の扉から走り去っていく)
J「くそっ…それより蒼星石…っ!!」蒼「…JUM君……」J「大丈夫か…何された…?もしかして…」蒼「………どうして来たの…?」J「え…実はあの手紙見て…心配だったから……」蒼「僕はっ……僕は…一人であんな奴…何とか出来たよっ!!君に…君だけにはこんな姿…見られたくなかった… …………っ!!大っ嫌い…早くどっか行って!!」J「はぁ?!俺はお前を助けに…」蒼「やだやだやだ…どっか行ってよぉ…うぇっ…ひっく…ひっく…」
J「くそっ!!勝手にろよ……」(折角助けに行ってやったのに…何だよ!!)そういえば…泣き顔…はじめて見たかもしれない…
蒼「うぅ…ひっく…ひっく…」
次の日の昼休み
蒼「JUM君、話があるんだ。ちょっと屋上にいいかな?」J「いいぞ…」
蒼「昨日の事…皆には言ってないの?」J「当たり前だ…言える訳無いだろ…」蒼「そうか…ありがとう。昨日はごめんね…せっかく来てくれたのに…僕…ちょっと混乱してて…」J「…いや…いいよ。仕方ない。で…昨日のアレは誰だったんだ?」(あれ…?今日はちょっと素直だぞ…)蒼「知らない人…今度廊下ですれ違うかも…とか思ったら…凄く怖い…」J「蒼星石…」蒼「君にね、お礼を言いたかったんだ…昨日は…本当にごめんね…」J「それだけか…?本当はもっと言いたい事あるんじゃないのか…?」
蒼「ん…別に君に言うべき事じゃないし…」J「言えよっ!!どうしていつもいつも無理してるんだよ…」蒼「別に無理なんて……うぅっ・・・僕…」J「そんな痛々しい姿…見たくないよ…いつもみたいに俺に偉そうにしてくれよ…そうじゃなきゃお前らしくないよ…」蒼「…僕別に偉そうにしてたわけじゃないよ…JUM君が僕を怒らせるから…」J「そうか…悪い…」蒼「………僕昔から…普通の男の子より…ずっと男の子してるつもりだったけど…いざとなったら…全然駄目で…悔しいよ… でも…今更……普通の女の子にもなれない…どうしたら…いいのかな…?」J「そんな…お前はお前らしくしたら…それが一番…」蒼「でも…もう女の子から好きだとか格好良いとか言われるの散々だし、男の子から…JUM君から… 男女とか…言われるのも…やだよ…僕は…僕らしくしているだけなのに…
J「…そうか……今まで…凄く傷つけてたんだな…。ごめん…俺…蒼星石が危ないかもって思ったら… 最初はまさか…とか思ってたけど…いてもたってもいられなくて…そしたら…泣いてる蒼星石がいて…出来ればもう泣いて欲しくないんだ…」蒼「JUM君…」J「僕……今までお前の事怒らせてばっかりで…笑ってる顔なんて見たこと無かったけど…多分…凄く可愛いんだろうな…って思うよ。」これからは…僕お前の事怒らせないようにするから…出来れば笑わせるようにするから…笑ってくれない…?蒼「そ…そんな事…ななな何言ってるのさ!!僕は可愛くなんてないし…JUM君の前で笑った事だって…J「無いよ。一度も…」蒼「……」(ひきつった笑い。)J「…よし…今はそれで勘弁してやるよ…けど…もっと良い笑顔見せてくれよ!」蒼「……………うん…頑張って…みるね…」
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