雪華綺晶的な保守5
「ここどこだっけ」目が覚めるとそこは見知らぬ天井で、私は真っ裸で。「私、昨日何したっけ」だるい身体を起こし、左右に首を振ってあたりを確認するとここはどうらやオリエンタルホテル。通称LOVEなホテルである。視線の端には私が脱ぎ捨てたのかは分からないが、二番目にお気に入りである組み合わせを着てきたのだろうと思われる洋服、そして紫のブラジャーが見える。あんな下着よく着れるな、私……とかなんとか思いながらまた横になる。先程から思っているのはこのベッドがダブルベッドであること。そして横になにやら生暖かい異物があること。「シングルベッドで~お前抱いてた頃~」いや、抱かれたのは私か。と思い直す。ん、あれ、本当にそうだっけ?本当に私はお持ち帰りされたんだっけ?私はそっと、横に盛り上がるシーツを持ち上げてみる。…………まるでハムスターのように丸まり可愛らしい顔で眠る雛苺を私は知らない。ああ、決して知らない。このまま瞳を閉じてしまえばこれは夢だった、なんて思って私は誰に言うのでもなく、おやすみと呟いた。
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