巴メイデン251~260
251巴「あけましておめでとうございます」J「……みんな、柏葉が来たぞ!」雛「トモエーッ!」翠「巴がキターですぅ!」め「あけましておめでとう柏葉さん、ずっと待ってたわ」巴「え?え?な、なに、この歓迎ぶり」J「いやさ、僕の親がいま海外に行ってるのは知ってるよな?」巴「う、うん……」め「私のクソ親父も娘ほっといてどっかに行ってるわけ」巴「はぁ……」雛「ヒナたちのお父様は失踪中なのよ」巴「えーと…つまり……」J「柏葉だけが、お年玉をもらってるというわけだ!」金「お金持ちかしら!」紅「お金持ちね」薔「お金持ち……」巴「……帰るね」
252巴「雛苺、ちょっと」雛「わーい、お金持ちのトモエなのー」巴「何か買ってほしい?」雛「買ってくれるの!?やったなのー!」巴「そのかわり……ね?」雛「うゅ?…う~と…わかったのよ」J「改めて、あけましておめでとう、柏葉、雛苺」巴「あけましておめでとう、桜田くん、雛苺」雛「あけましておめでとうなの、ジュン、実は巫女属性もあるトモエ!」J「…ん?……えーと、うん。今年もよろしくな」巴「よろしくね」雛「こちらこそなのよ、ジュン、実は巫女属性もあるトモエ」J「んー……ああ、ところで、二人ともこれからでかけるのか?」雛「実は巫女属性もあるトモエと一緒にお人形買いに行くのよ、ジュンも一緒にいくの!」J「あ……そ、それくらいならいいけど……」巴「じゃ、行きましょうか」雛「れっつごーなのー。ねぇ、実は巫女属性もあるトモエ、ヒナの着物、似合ってる?」巴「ええ、とても可愛いわ。お人形さんみたい」雛「えへへ、ありがとう、実は巫女属性もあるトモエもよく似合ってるの。ジュンもそう思うよね?」J「ほぇ!?あ、ああ……」雛「でもでも、実は巫女属性もあるトモエには他にも似合う服があると思うなの」J「へ、へぇ……」雛「ジュンは何だと思う?実は巫女属性もあるトモエに似合いそうな服……」J「な、なんだろうなぁ……」翠「…やつはいったい何がしたいんですか」蒼「巫女装束を着てるところが見たい、とか、ジュンくんの方から言ってもらいたいんじゃないかな、多分……」
253巴「はい雛苺、約束のお人形」雛「えへへ、トモエ大好き、みんなには内緒にしとくのよ~!」巴「……桜田くんも、何かほしい?」J「い、いいよ…見損なうなよな、だいたい前のこと(cf:251)は冗談で言ったんだし……」み「でもジュンジュンからはひもの臭いがぷんぷんしてるからねぇ」J「ってうわぁ!?びっくりした、い、いたのか……」み「あけましておめでとう、ジュンジュン、巴ちゃん、ヒナちゃん」雛「おめでとうなのー!」み「ところで巴ちゃん……唯一、お年玉をもらえたんだって?」巴「はい……そうですけど……」み「そう……お年玉……」J・巴・雛「…………」み「だめ、だめよみっちゃん、いくらなんでも、相手は中学生……本来なら私があげなきゃいけないくらいで……」J・巴・雛「…………」み「けど、ああっ……背に腹は…巴ちゃんは優しいから、頼んでみたらお昼ご飯くらいはもしかしたら…… だめ、だめだったら、そこまで恥を捨てちゃいけないわ、しっかりするのよ草笛みつ…!」J「何かと必死に戦っているようだ」
254雛「おせち~、おせち~」巴「ふふ、美味しい?雛苺」雛「おいしーの、特にこのふにゅっとしたのが甘くて美味しいのよ~!」J「くりきんとんか。まぁ、雛苺らしいな」翠「だからって食い過ぎですぅ!翠星石の分がなくなるじゃねぇですか!」蒼「翠星石も栗きんとんすきだもんね」の「巴ちゃん、おせち作るの協力してくれてありがとうね」巴「いえ、こういうの、好きなので」J「へぇ、柏葉が……すごいな」巴「そんなことないよ」紅「……巴も一緒につくっただろうことはわかっていたけどね」蒼「……そうだね」巴「?どういうこと?」銀「げほぉっ!?なにこれ、どうして伊達巻きにいちごが入ってるのぉ!?」め「……このきんとん赤いんだけど、誰かの血?」
255J「ん、なにしてるんだ?」巴「年賀状、出し忘れとかないか、確認……」J「年賀状?ふん、お正月には年賀状なんて制度、誰が決めたんだ?僕はそんなの知らないね」巴「桜田くん……」J「哀れみの目で僕を見るなーっ!出そうと思えば出せるんだけど、出す必要がないから出さないだけだ! 年賀状なんてくだらないからなっ!」銀「そうねぇ、まったくそのとおりよぉ」巴「水銀燈?」銀「年賀状とかこの世から消えてなくなればいいと思うわぁ」巴「新年早々、聞いてるこっちが悲しくなること言わないで」J「……水銀燈、僕、お前に年賀状出したよな?返事が来てないんだけど……」巴「っていうか出してたの」銀「……確かにもらったわぁ……すごく……嬉しかった……私に送ってくれたの、あなただけ……。 めぐは『えー、めんどくさい』とか言ってくれないし……だから、こうして挨拶に来たんじゃない」J「そんなことしなくても、年賀状送ってくれたらよかったのに」銀「そうしようと思ってたんだけどねぇ……」巴「普通に会話してるけど、さっき二人とも思いっきり年賀状否定してなかった?」銀「……一枚だけ年賀状書くのってね、何も書かないのより虚しいのよ……」J「ああ……それはわかる……」巴「ね、ねぇ…そんなことより……お、おせちまだ残ってるんだけど、たべない?ね、ね?」
256J「何故に巫女服着てるのですか」巴「桜田くんは今年結局初詣行かなかったでしょう?」J「まぁ……あんなの、行っても疲れるだけだし……」巴「だから、今年の運勢を占ってあげようと思って」J「お前が占ってくれる運勢に意味はあるのか?いいけど、別に」巴「では早速……はい、今年の桜田くんは恋愛運マックスです」J「今日の星座占いみたいなノリだ」巴「ラッキーヘアカラーは黒」J「ヘアカラー!?」巴「身近な異性を大切にしましょう。いつもあなたのことを見ている人がいます」J「か、柏葉……?」巴「あなた次第ですべてが変わるのです。思い切った行動に出るのが吉」J「……わかったよ、柏葉」の「へぇ!?ジュンくん、なにかお手伝いできることはないかって、急にどうしたのぅ!?」巴「違う違う違う違う違う」
257J「もう、お正月も終わりだな」巴「そうだね」J「そういえばさ、初夢どんなだった?」巴「いまさらきくの?」J「いいだろ?」巴「えっとね……」――――巴「くすくす……いい子ね、ジュン」J「はっ、はっ……ぼ、僕は…犬だ!巴の犬だ!」巴「お手」J「わうっ!」巴「いい子いい子、ほーら、ご褒美よ……」J「わおーん!」――――巴「……犬を飼う夢を見たわ」J「へぇ、可愛いな。飼いたいかったんだ」巴「うーん……あまり自覚してなかったけど、そうなのかなぁ……」J「飼えばいいのに」巴「うちで飼うのはいろいろと難しそうだし……」J「そっか……」巴「夢は夢だからいいのよ」J「そんなもんかな」
258め「柏葉さんて、どんな音楽きくの?」巴「……なんですか、急に」め「なんとなーく。だって、柏葉さんと音楽ってなかなかイメージ結びつかないのよね。 最近のポップミュージックとかきいてたら、それだけでもうないわーって感じ」巴「は、はぁ……」め「そもそもポータブルプレーヤーが似合わないわね」巴「そんなこと言われても……」め「それどころか、CDよりもレコードって気がする。レコードでピアノのクラシックでも聞いてるというか」巴「えーと…つまり、アナログっぽいということですか」め「そういうことね。間違ってもエレクトロニカとかきいててほしくない」巴「まあ……確かにききませんけど……」め「楽器はねー、ピアノとかまあいいかなー、でもなんかなー……あ、そうだ」巴「はい?」め「コンドルは飛んでいくとかリコーダーで吹くとばっちりはまるんじゃない!?」巴「っていうか何か私に恨みでもあるんですか」【夜を】【凍らす】>>298さん「 巴は尺八か三味線が似合いそうだ。 」で、同スレの>>300さんが便乗してくれました。巴短編7の3つ目です。
259め「……」巴「あの……なにか怒ってます?」め「うん」巴「私……何か変なこと言いましたっけ?」め「前回のことを思い出してみて」巴「前回…」~~め「コンドルは飛んでいくとかリコーダーで吹くとばっちりはまるんじゃない!?」巴「っていうか何か私に恨みでもあるんですか」~~め「そう!それよ!あなたのその態度こそがバカにしているというのよ!」巴「ええっ!?ば、バカにしてるのはそっちじゃないですか……」め「ふざけないで!!コンドルは飛んでいくは名曲なのよ!!」巴「え……あ、その……す、すみません」め「わかればいいの。はい、それじゃ、ちゃんと練習してね」巴「ってやっぱりリコーダーですか」
260め「それで、柏葉さんって結局どういう音楽が好きなの?ねぇねぇ」巴「またその話ですか……」め「だって気になるんだもん」雛「ヒナが教えてあげるのー」巴「ひ、雛苺?」め「あらら、こんにちは。で、なに?柏葉さんの好きな音楽って」雛「えっとねえっとね、好きっていうか……トモエは子守歌がとぉ~ってもじょうずなのよ!」め「こもり…うた?」雛「そう!トモエの子守歌を聴いてるとね、ふわふわ~って気持ちになって、すっごくよく眠れるの。朝までぐっすりなのよ~」め「へぇ……」巴「もう、雛苺ったら……」め「あー、そうなんだ、ふーん……」巴「……なんだか、納得いってない風ですね」め「べつにぃ?ただちょっと、綺麗におとされたなーと思って、むかついてるだけ」
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