第二章~取り敢えず自己紹介から~
護衛ただそれだけの関係?さて、騒ぎも止めたし!進士の事も説明したし!ついでにそろそろ電車も来るし!ってもう来たな。「電車乗るぞ~」あの男、普通じゃないよなぁ……。ただの護衛……にしては若すぎるし……ていうかあの口調は癖なのか?全く、よくわから「そういえば」……いきなり思考に入り込まれたら結構ムカつくな……。「どうした?進士」「いえ、一応全員の名前を把握しておきたいと思いまして。」それもそうだ。呼び方に困るからな。「水銀燈・ローゼンよぉ、よろしく」 さっきまで騒いで……もとい、騒ぎを止めていた銀髪の少女……というには発達した体躯をもつ女性に近い女の子。「ローゼン……と言いますとあの人形士のローゼン氏の?」「よく知ってるわねぇ。そうよぉ。」「そうでしたか、ではそこの蔦色の髪の方は……?」「あぁ、この子はね…………あれ?何て名前だったかしらねぇ?」進士が「えっ?」というような顔で水銀燈の顔を見る。まあ、理由も分からんわけではないが、「金糸雀かしらー!」「あぁ、そういえばそんな名前だったわねぇ。忘れてたわぁ」「…………ハハ」 「おい水銀燈、進士が苦笑いしながら困ってるぞ。」「だってほんとに忘れちゃってたんですものぉ」「で、次の方はたしか翠星石さん……でしたっけ?」あ、翠星石って人見知りだったはず……「うひゃあ?!い、いきなり話しかけるなです!さっきのよりも痛い一撃喰らいたいですかぁ!?」「おやおや、恐いですねぇ。で、此方が蒼星石さんですね?」もはや一人で進行してるな……「う、うん。よろしくね、進士くん」ちょっと頬を赤らめて微笑む蒼星石。 「ええ、こちらこそよろしく。」それを三乗したような微笑みを返す進士。蒼星石がオーバーヒートしたように赤くなり、「あらあら」と進士が呟く。正直コイツはそこらでイケメンと呼ばれている人間を超越したイケメンである。「で、貴女は………」「真紅なのだわ。よろしく」「よろしく。」コイツは無駄に騒がずに済んだようだ。「雛苺なの~!」聞かれる前に言うとは流石元気娘雛苺「これはこれは、元気な方ですね~。」「ヒナはいつでも元気なのよー!!」う~ん微笑ましい。 「で、こっちが雪華綺晶だよ」やっと僕の台詞だ「よろしくお願いしますわ、進士くん」「よろしくお願いします、雪華綺晶さん」微笑みあっている二人。何か絵になるな。「最後に薔薇水晶」「……よろしく、アンダーソンくん。」「アンダーソン……?ま、まあどうであれよろしく。」ばらしー節炸裂だな。「で、僕が桜田ジュンだ、よろしく。」「よろしく。桜田……といえばたしか貿易会社社長にもいたはずですが親戚か何かでしょうか?」本当によく知ってるな。「いや、あれは僕の親だ。」「これはこれは、とんだ失礼を」いや、失礼でも無いんだが。「次は明電高校前ー明電高校前ー」たしかここで降りるんだったな。「荷物のお忘れは無いでしょうか?……では参りましょうか………」第二話~取り敢えず自己紹介から~ 完
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。