ずっと傍らに…激闘編 第七章~翠星石side~
救急車は病院に着くや否や、すぐに後ろのドアが開けられ、ジュンが運ばれていき、翠星石もすぐに降りたです。救急治療室のそばの待合室。人でいっぱいで…何だか暑苦しい空間ですね。ジュンの処置が終わるまで待機ってのは辛いです…隣でギュッと手を握って励ましてやりたいですけど、そのせいで治療が遅れると…マズいですよね…ここは我慢です…。…はぁ。意識が無いって…どんだけ重症なんですかね…一旦外に出て、みんなにメールをさっさと送るです。あわわ…手が震えて上手く打てねぇです…~~~~~メールを送り、待合室に戻ってから20分後。お母様が来たです。翠「遅いです!」母「ごめんごめん…」翠「今あいつは治療中です」母「そう…」翠「あれ?真紅たちはどうしたですか?」母「留守番させておいたわ。ほんともう家を出るのに苦労したんだから…」翠「真紅…ですか?」母「…そうよ。それにいつまでもぐだぐだ言うから説得するの大変だったのよ? …だってみんな連れて行ったら迷惑掛かるでしょ?」翠「…まぁ…そうですね」母「だから、お母さん1人で来たのよ」翠「…」それからずっと座ってて、ふと壁に掛かった時計を見ると、そろそろ水銀燈も来てもおかしくないな時間…ちょっと玄関にでも見に行ってみるですかね。母「翠星石?」立ち上がった後すぐ、お母様が聞いてきたです。母「どこ行くの?」翠「ちょっと…水銀燈を迎えに…だって…待ちきれないですし…」母「そう、分かったわ」翠「ジュンに何かあったら呼んでくださいです」母「早く帰ってくるのよ!」ちょっと我侭だったかもしれないのですが、ささっと病院の玄関の外に出て、そこで立ちっぱなしで待ってると、案の定、水銀燈が到着したです。でも怒り肩で──銀「ねぇ!ジュンくんは?」翠「治療を受けてるです…(怖えぇです…)」銀「……で!みんなもう来てるの?」翠「…あぅ…」銀「もういい。受付で聞く」翠「まっ…待合室に──」銀「返事が遅い!」翠「…」銀「ったく、あんたという子が居ながら…」翠「…(イラッ)」そうやって水銀燈が病院の中へ消えていって、ちょっと待ってたところにのりも到着。の「ジュンくんは?」翠「治療中です」の「…ままままままさか、死にかけとか?」翠「待合室は向こうですから、落ち着いて待っ──」の「ありがと」そしてのりも慌てて病院の中へ──お父様は仕事先が遠いですから時間が掛かるとしても、蒼星石と巴ならもう来てもいい頃ですよね。もうちょっとここで待ちますか…~~~~~──しっかし遅いですねぇ。あの2人。この緊急事態に…部活で携帯に連絡が届いても気づかないんでしょうけど…あぁ。学校の連絡先なんて知りませんし、家に電話しても今の真紅の状態ですと──紅「何で私が病院に行ったらダメなの?ねぇ!私だってジュンとは…」──だなんて、ヒステリック気味に突っ掛かって来そうですから無駄でしょうし、…あっ、そうです。園芸部の人に聞けば…でも学校に連絡したところで、梅岡の耳には届くでしょうから、何か抵抗感がありますね。いや別に、梅岡が先生として嫌いってわけじゃないんですけど…そういう立場の人が来ると物々しい雰囲気になるじゃないですか。それが嫌なんですよ…でも早く来て欲しいですし…う~ん…どうしようどうしようどうしよう……──携帯を開いて時間を見ると、もう午後6時。…あ、もう6時ですから、そろそろ部活も終わりますね。これが5月だったら6時半まで部活してたでしょうけど…だからもう来るはずですね……イライライライラ…それにジュン……いつ治療が終わるのでしょうか……って、ここに居ては当然誰も伝えに来ないですね。あぁ…さっさと待合室に戻らないと──母「翠星石!」翠「ひっ!」唐突に後ろからお母様が翠星石を呼んだです…低い声で…この場で長居しすぎた事を叱られました…はぁ…もっと早くに戻っておけば良かったです…とほほです…。
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