恋の芽生え
いつもと変わらない日々。翠「ちび人間、お昼食いに行くですよー。」ジ「あぁ、今行くよ。」いつもと変わらない彼。翠「今日は翠星石のスペシャル弁当ですぅ♪」ジ「相変わらず上手そうだなぁ。」翠「上手そうじゃなくて、上手いんですッ!!」友達以上、恋人未満。ジ「じゃ、その上手い弁当を頂きますか。」翠「味わって食いやがれです♪」そんな今の関係が、幸せだった。 ジ「パクッ……うむ、やっぱり姉ちゃんの料理にも匹敵するなぁ……」翠「のりの料理にですかぁ!?……あ、当たり前です…ッ!」でも…、この前見てしまった。ジ「特にこのハンバーグ。僕の好みの焼き加減だな。」翠「ふん、感謝するですよ?」ジ「はいはい。」彼が、他の女の子に笑顔を向けているところを……。ジ「翠星石は食べないのか?僕が全部食べちゃうぞ?」翠「なッ!?た、食べるですよッ!」その女の子は、彼の幼馴染みで翠「あー…ん♪やっぱり翠星石の作った弁当は最高ですぅ♪天下一品ですぅ。」ジ「自分でそこまで言うか…?あ、こら返せ!!」笑顔を向けるなんて、当たり前なのに……。翠「そんな事言う奴は、食べる資格なんて無いですぅ。」ジ「なッ!?返せ僕の卵焼き!!」どうしてかな?翠「3回回ってワンと鳴けです。そうしたら返してやらん事も無いですよぉ?」ジ「な、なにー!?誰がそんな事するか!!」すごく、辛い。翠「ほれほれ♪どうするですぅ?」ジ「くッ……こ、この性悪めぇ……」涙が溢れ落ちそうになってしまう。 ジ「こうなったら力付くで……!!」翠「な、何するですかぁ!?」ジ「僕の卵焼き返せ!!」あ、……ひょっとして……翠「うぅ~…ち、ちび人間の分際でぇ~!!……パクッ」ジ「あーー!?僕の卵焼きーー!!…って…!?お、お前……」この気持ちが………翠「いっひっひ…♪お前の卵焼きはもう翠星石の中です。ざまぁ見ろです♪」ジ「そ、その卵焼き……」ジ「ほ、僕の食べかけ………」翠「…………へっ?」この気持ちが恋なんですか?
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