『夏休みモンハン合宿』1
『夏休みモンハン合宿』その七日前太陽が照りつけ暑くなってきた七月いつも通りの学校の昼休み。クラスメイトで友人の真紅が何かを手に近づいてきた。真「ジュンお願いがあるのだけど…」ジ「なんだよ?」真「これを一緒にやってほしいの。」出してきたのはPSP画面を見ると少し前に流行ったモンスターハンター2ndがついていた。ジ「モンスターハンター?結構前のやつ買ったな。僕はG級いってるけどいいのか?」真「見せて頂戴。」ジ「いいけど…はい」今でもベジータや笹塚とやることがあるので僕の鞄には常にPSPが入っている。真「何時間してるあなたは…。こんなに差が開いてると癪に触るわね。」ジ「えっ?待て待て真紅何を…」何かを呟き操作を始める真紅止めようとしたが時すでに遅く真紅は僕のPSPを返してきた。真「これでいいわ。早くやるわよ。」ジ「ぼ、僕の…僕の血と汗と涙の765時間34分が…。もう少しで倉庫にレベルの高い武器を埋め尽くせたのに…。」真紅が何をしたかって?僕のデータを消去しやがったんだよ!!真「下僕なら主人に合わせなさい。」ジ「ゲームのデータを消すことがどういうことかお前には分からないのか?」 真「分からないわ。さっさと新しいデータを作りなさい。」ジ「ひどい…。」悪怯れた様子もなく目の前の悪魔は自分の意見を押しつけてくる。真「早く水銀燈と差を付けたいのだから早くしなさい。」ジ「わかったよ。水銀燈も買ったのか?」水銀燈と張り合うために僕のデータを消しやがったのかこいつは…真「えぇ。みんな買ったわよ。」たしかによく教室を見渡すと水銀燈、薔薇水晶、雪華綺晶というメンバーでPSPをしている。他にも翠星石が奇声をあげながらPSPを持っているところを見ると他のメンバーも買っているようだ。こいつらは今頃モンハンブームなのか…。遅いんだよ…真「ジュン?」ジ「もう作ったよ。何がしたいか知らないけどさっさと集会場行ってくれ。」少し止まった僕を見て真紅が怒ったように催促してきた。仕方ないのでさっさと始めることにした。真「あなた装備は?」ジ「初期装備で十分だ。」伊達に無印、G、ドス、P、2nd合わせて2000時間以上やってないよ。真「ならドスギアノスに行くわよ。」ジ「はいはいわかりましたよ。」本当に始めからだな…。 七分後ジ「………」真「………」ジ「真紅?いくら僕が初期装備で時間が掛かかってたからってドスギアノスで三死はないんじゃないか?」真「……始めてやったんだから仕方ないでしょ。」真紅の操作はそれはそれはひどいものだった。まずエリア1ガウシカになぜか蹴で挑みガウシカと言う最弱モンスターに一回死んだ。そのあとガウシカを無視してエリア3に行った真紅はギアノス達にまた蹴で挑見出しまた一回死んだ。理由を聞くと武器の出し方が分からない、アイテムの使い方が分からないなど基本操作がわかっていなかった。(ならなぜ蹴のコマンドがわかったのか理解しがたいが…) しかもそれだけではない。武器の出し方がわかった途端猛スピードでドスギアノスのところに行き……また死んでくれたわけだ。これだけのことを七分でできたほうがすごい気もするが…ジ「もう僕が倒すから基本操作を覚えておいてくれ。」真「わかったわ。」ジ「…………」真「…………」ジ「倒したぞ。」無言でゲームをやることがこんなにも苦痛だとは思わなかった…真「そう…」しかもこれだ。なんかゲームが面白くないな。せめてもう誰かもう一人ぐらい欲しい。 真「そういえばそろそろ金糸雀がくるわよ。」ジ「そうか。」内心かなりホッとした。金糸雀はムードメーカーだからかならず盛り上げてくれるはずだ。金「真紅~~~来たかしら~。」真「噂をすればなんとやらね。」小さな体で飛び跳ねながらPSPを片手に金糸雀が近づいてきた。金「わかったかしら。」ジ「これで少しは楽しめるかな。」金糸雀の準備が終わるまでの少しの間どのモンスターに行くか話していた僕と真紅真「金糸雀早く入りなさい。私たちの準備はとっくに終わってるのだわ。」しかしなかなか集会場に入ってこない金糸雀に真紅が催促する。金「入ってるかしら。」ジ「えっ?おかしいな。自動にしてるか?部屋が幾つかあるからな。貸してみろよ。」僕は金糸雀のPSPを受け取ろうと手を伸ばす。金「わかったかしら。はいかしら。」受け取り見た画面には信じられないものが映っていた。ジ「……金糸雀…これ2ndじゃなくてPのほうじゃないか…」金「えっ。ほ、ほんとかしら!?ま、間違えたかしら~~。」どこをどうやったら間違えるんだよ…自称策士さん… ジ「金糸雀もういけるか?」金糸雀は自分の席に戻り慌ただしく動いた後すぐにこちらに戻ってきた。金「入れ替えたかしら。これでバッチリかしら~。」真「今度はイャンクックね。」ジ「はいはい。」ドスギアノス討伐で3死してくれた人間が仕切るのはおかしいと思うんだが…金「千里眼の薬があるからやつの居場所はまる分かりかしら。」ジ「へ~~。ちょっとはやってるんだな金糸雀」金「村クエの星1は一応全部やったかしら。落し穴も持ってきてるからばっちりかしら。」以外にも?金糸雀はある程度操作ができるらしい。P持っていたから当たり前といえば当たり前かな。ジ「そうなのか。起動したか?」僕がそう聞いたところで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。真「仕方ないわね。また後でしましょう。」ジ「まあ仕方ないな。」金「残念かしら~。」金糸雀は少し残念そうだが時間が無いのだから仕方がない。後に「後で…」という言葉を聞き流した僕はかなり後悔することになってしまう。
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