真紅短編1
真「ジュンこれをあげるのだわ」ジ「これって確か自由研究の……」真「私が造った花なのだわ」ジ「いきなり真紅が裁縫を教えてくれって言った時は驚いたがな」真「うっうるさいのだわ」ジ「ローゼンメイデンだっけ? この名前」真「そうなのだわ、私の創造作なのだわ」ジ「花言葉もあったよな何だっけ?」真「そっそんなのは忘れたのだわ」名はローゼンメイデン花言葉は乙女の真心そして、貴方の為だけに創った花ジ「まぁいいや、ありがとう」真「……うん(///)」
JUM「はぁー、勉強疲れた。ラジオでも聴くか。」ピッ実況「本日の野球中継は広島対ヤクルトをお伝えしております。3対3の同点で迎えた最終回裏、解説の雛苺さん、どうでしょうこの展開は。」ヒナ「うぃー。ヤクルトのよばん水銀燈が、ぶんしてかんしてどすんなのよー!」実況「そうですねー、今日はすでに二本のHRを打ってる水銀燈ですからね。あぁっと、そうこう話しているうちにツーアウト満塁で広島のピンチです!!そしてバッターは水銀燈。」 ヒナ「あぁっ!広島ピンチなの!あいとー!!あいとー!!」実況「ここでたまらず広島のベンチが動くようですね。」カナリア嬢「ピッチャー実装石に代わりまして、背番号18番ピッチャー真紅かしらー」紅「待たせたわね水銀燈。」銀「あらぁ、おばかさぁんの真紅じゃなぁい。広島は勝負を諦めたのかしらぁ。」紅「勝負の橋は最後まで渡ってみなければわからないのよ!それにね、水銀燈。私の球はあなたには絶対に打てないわ」銀「あらたいした自信ねぇ。あなたと私じゃ力の差は歴然よぉ。あなた一人じゃぁ、絶対に私は押さえられないわ」紅「そうね、あなたの言うとおりだわ。私一人じゃ無理なこと。でもね、水銀燈。私はあなたと違って一人じゃないわ、チームメイトがいる。彼らと私は見えない力で繋がっているのだわ…。」 実況「ピッチャー振りかぶって、」紅「誰かはそれを…」実況/真紅『投げました!/絆とも呼ぶのよッ』ーーーッ、ドーーーンッ!!!!審判「…デッドボールっ!!試合終了ッ!!」JUM「……」
「JUN、彼方、何か始めたりしないの?」何時もの帰り道隣を歩く真紅が聞いて来た「あー何かって?」「そうね。何か部活なんてどう?」「部活ねえ。」「ええ、折角の学生生活なのに何もせずに無為にすごすのは勿体無いのだわ。」「パス。」わざわざ放課後に何かしたいとは思わない「なら、アルバイトとか。」「それもパス。」バイトも楽しそうではあるが面倒だそれに小遣いは両親の仕送りで十分過ぎるほど貰っている「全く彼方はもう少し日々の生活にやる気を出すべきね。JUN。」やる気ね~「何か日々の目標を持つべきだわ。」目標ね~「ちゃんと聞いてるの?JUN。」「おー聞いてるよ。」「まったく、もっとシャッキリしなさい。」「まったく、うるさいなーいちいち。」「それに僕はこうやって真紅と二人で帰る生活が気に入ってるだよ。」この穏やかな生活リズムをあえて崩したいとは思わないそんな僕に真紅は呆れたのか溜め息を一つ吐くと言った「なら、毎日私を家まで送り届けないさい。命令よ。」「はいはい。分かったよ。」「"はい"は一回。」まあ、それはこっちも願ったり叶ったりと言いますか精々真紅に置いて行かれないようにするとしよう彼女と歩く帰り道 この穏やかな日々が続く事をただ願う
ザーーーーーーーーーーーーー雨の中、道路に少女が一人・・・J「あれ?真紅じゃないか・・・おーい真紅!!!どうしたんだよ、びしょ濡れじゃないか!傘もささないで・・・!!?」振り向いた真紅の表情は苦痛に歪んでいた。真「JUM・・・?」一言だけ呟くと真紅は気を失ってしまった。J「凄い熱だ・・・」JUMは真紅を抱きかかえると家の中に入っていく。の「JUM君お帰りなさい・・・どうしたの!?」J「凄い熱なんだ・・・ずっと雨に打たれてたみたいで・・・」の「それじゃあお姉ちゃんが体拭いて着替えさせてあげるから、JUM君は濡れタオルとお水・・・真紅ちゃんには紅茶のほうがいいかもね。用意してちょうだい!」J「わかった・・・!」JUMは紅茶を入れながら昔のことを思い出していた。
真「JUM・・・私・・・一人になっちゃった・・・」
真紅の辛い過去。あのときも同じ雨の日だった。真紅の両親は幼い頃に夜逃げし、真紅は独りぼっちになった。しかし、近くに住んでいた叔父、叔母が快く引きとってくれた。真紅は叔父、叔母のことを「お父さん、お母さん」と呼ぶようになり、真紅は心の傷跡を感じさせないほどに明るい生活を過ごしていた。
J「でも・・・やっぱり傷跡は残ってたんだな」そう、隠していただけだった。J「あのとき誓ったじゃないか・・・二度とあんな顔はさせないって。あいつは・・・俺にとって・・・!」大切な存在だから。胸が・・・痛い・・・。
J「真紅、泣かないで!僕がずっとそばにいるから!」真「ずっと・・・?約束だよ・・・」J「うん!だから、もう泣かないで・・・」
ザーーーーーーーーーー真「私は・・・」の「よかった・・・すぐに気がついて・・・」コンコンの「いいわよー」ギイッJ「真紅・・・大丈夫か?」の「それじゃお姉ちゃんはおいしいもの作ってくるから・・・」気を利かせたのだろう。のりは部屋から出ていった。真「夢を見たわ・・・」J「夢?」真「えぇ・・・幼い頃の・・・」J「・・・!!!僕は・・・」真「聞いて頂戴」真紅の声には嫌と言わせない威圧感があった。真「私はあの日、一人ぼっちになったわ。とても寂しくて・・・」真紅の目から涙が溢れてくる真「どうしていいかわからなかった。あの日も雨だったわね。今日は、お父さん、お母さんも旅行に行ってしまったの。私は鍵を無くしてしまって・・・立ち尽くしていたらあの日のことを思い出して・・・」 真紅の瞳からは止めど無く涙が溢れる。JUMはその姿に貫かれるよりも鋭い痛みを感じる。真「でも、あなたがいてくれた。あなたがずっと傍に・・・ありがとう・・・」J「当たり前だろ、約束したじゃないか。僕はずっと傍にいるよ。だからもう泣かないで。君は僕にとって大切な存在だから・・・」強く、強く抱きしめる。真紅は安心したのか寝息を立て始めた。JUMは真紅と触れ合っていることに強い幸福感を感じた。
チュンチュンJ「んー・・・うわっ!」真「ようやく起きたわね・・・下僕は主人より先に起きるものよ」ベッドに突っ伏していたJUMのすぐ前に真紅の笑顔があった。真「まぁいいわ。紅茶を入れて頂戴。これは冷め切ってしまっているわ」JUMが昨日入れた紅茶は結局手を付けられずに放置されていた。J「わかったよ。それより真紅、熱は下がったのか?」真「えぇ、すっかりよくなったわ。これなら学校も行けそうだわ」J「そうか、よかった。ちょっと待ってろよ」
の「それじゃあ二人とも、行ってらっしゃい。なんか新婚さんみたいよw」二人は同じに顔を赤らめる。J「ば、馬鹿なこと言ってるなよ・・・行くからな!」
真「ねぇ、JUM・・・」J「ん?なんだ?」真「やっぱりなんでもないのだわ(///)さ、行きましょ」JUMの手に指を絡ませる。J「あぁ、行くか!」真「(JUM・・・ずっと一緒にいてね・・・)」
~もしも、真紅が人妻だったら~ジ「ただいま」真「おかえりなさいのだわ、ジュン紅茶を煎れて頂戴」ジ「いやっ帰ってきたばっかだし……」真「早くするのだわ」ジ「……飯は?」真「まだなのだわ」ジ「……風呂は?」真「後でやるのだわ」ジ「……゙ワ・タ・ジは?」真「何を言ってるのだわ……」ジ「分かったよ、煎れてきますよ」真「夜はこれからなのだわ」ジ「えっ!?」真「紅茶……早くするのだわ(///)」ジ「はいはい」真「まったく、゙はい゙は一回なのだわ」
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