4話幼女じゃないもん
今日は、いつもより早く目が覚めたカーテンの隙間から差し込む日差しが、夏の到来を感じさせる鞄に教科書と筆記用具、弁当を詰め込んで、いつもより10分早く家をでるいつもは、遅刻ギリギリ全力疾走で通り過ぎる並木道も、ゆったりと歩いて通ればなかなか良いものだ。高台の上に建つ高校…と言っても、幼稚園から大学までのエレベーター式一貫校だ 学校に辿り着く前の長い長い急な坂道、通称『遅刻坂』ありきたりな名前だが、この坂に何度泣かされたこ…?「はぅ~~っ!!」いきなり、後方から奇声が聞こえた思わず振り向くと、頭に大きなリボンをつけた小さな女の子が、両手いっぱいのパンを抱えて走ってくる…犬に追われて
?「うゅ~ 助けてなの~」え?僕?まぁ、犬を追い払うくらいなら…ね軽く犬を追い払ってやると、?「ありがとなの~ ヒナ助かったの」J「あぁ、うん どういたしました」最近の小学生は敬語も使えないのか…ポト……典型的な物を落とした時の擬音語J「ちょっと、まっ…って、もういねぇ」その足があるなら逃げ切れただろ…落としてったのは、大福だった届けるべきか?でも、初等部なんてわからない困った
とりあえず、教室に向かう教室の扉を開けると翠「あっ!JUN おはようです」真っ先に翠星石さんが話しかけてきたあいさつを返し、今あったことを話してみた翠「……多分、その娘知ってるです 仕方ねぇですから、昼休みに届けるの手伝ってやるです」J「ホント?ありがとう翠星石さん」時は進み昼休み今日は、随分午前中終わるのが早い気がする翠「JUN ついてきやがれです」僕は、言われるがままに翠星石さんについてゆく廊下に出て、階段を登る翠星石さんJ「待ってよ 初等部に行くには下でしょ?」翠「初等部? その娘は高1です」え?僕も人のこと言えないが、あの身長で高1はないだろうと、半信半疑で1ーBの教室へが、
今朝の女の子はいなかったJ「ほら、べつじ『あっ!!翠星石なの~ こんな所で何してるの~?』翠「雛苺!まったくおめぇはそそっかしいですぅ」雛「うゅ?あっ!朝の男の子なの~」J「これ落としたよ」大福を差し出す雛「これヒナのうにゅ~なの~!!」純粋な笑顔だ翠「ほら、JUN用が終わったらとっとと帰るです!」雛「………あなたがJUNなの~?」J「…うん じゃあ、キミは…」雛「ヒナは翠星石の妹なのっ!!」あぁ、やっぱり朝はヒナだけで分からなかったけど、雛苺…フルネームがわかった今、この名前は姉妹の一員であることをさす雛「JUNありがとなの バイバイなの~!」J「あぁ、じゃぁね」5人目の遭遇は雛苺ちゃんびっくり高校生だった
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