1話デカメロン伝説
荷物を鞄に詰め込み、つけっぱなしの教室の電気を消すえらいなぁ、僕完璧な自己満足だろと思いながら、屋上へ向かう。階段をゆっくりと登る一番上まで到着 少し錆びた扉が音をたてて開く…と同時に風が吹き込んできた。気持ちいいな扉を開けるとすぐ横にある梯子を登るそこが、僕のこの学校で唯一大好きな場所すぐさま仰向けになって、空を眺める ……夢のことを思い出すなんで今更?もう、忘れたハズだ。忘れた…忘れた……自分に言い聞かす………!?錆びた扉の開く音がする。めったに屋上に人はこない。それに、こんな時間だ。普段の僕なら、気にせず雲を眺めているだろう。他人なんて関係ないとでも、今日は雲を眺めているだけじゃ、夢のことを考えてしまうからと誰が来たんだろうとのぞいてみる男女の二人組だ何か話しているが、ここからじゃうまく聞き取れない女「………好き」かろうじでこれだけ聞こえた男は首を横に振り、申し訳なさそう顔をして、すぐさま屋上からでていった女もしばらくして、でていこうと扉に近づいてきた時だ…………マズい素早く隠れる。目が合った……
なんでこんなことしたんだろう激しく後悔する僕絶対何か言われる………ん?何も言ってこない目が合ったと思ったのは勘違いか?安心して、ホッと息を吐いた瞬間女「コラー!でてこい!!」やっぱり、ダメかハァ…今日の僕は変だ なんでこんなことに…仕方ないから飛び降りる女「………で、どこから見てたの?」キッと睨みつけてくる僕「最初から最後まで」淡々と答える僕悪かったという態度が一切見えなかったのが気にくわないのかイラっとしたようだ。
ハァと溜め息をついたかと思うと、女はいきなり喋りだす女「まったく有り得ないと思わなぁい?こんな可愛い娘をふるなんてぇ バカよバカ………」自分のことを可愛いと言ったり、さっきの男の悪口をベラベラと喋っている。さっきまで、いや、今もまだ好きなんじゃないのか?そんな男の悪口をよくもまぁ、言えたものだ。というか、見ず知らずの他人にそんなことを話すものなのか?話す相手がいれば誰でもいいのか?誰もいなくても独りでしゃべるのか?女「そう思うでしょ~?」女「ねぇ?」相槌を求めてくるので、適当に相槌をうつこれも、覗き見してた罰だと
女「……ホントバカよぉ 女を見る…目がッ……ないのよぉ…ウッ」僕「!?」さっきまで、怒ってたかと思うと急に泣きだした。意味がわからないとうとうしゃがみ込んでしまったハァ やれやれだよ女「ヒック…好き………好きなのよぉ!」いきなり、大声をあげる一体どれくらいたったんだろう?ずっとこの女の傍らに立ち尽くしている女「…………」僕「泣きやんだ? ハイ、コレ」せめてもの償いにハンカチを渡す高2にもなってハンカチをちゃんともってて良かったと思った女「…ありがとう」僕「じゃあ、僕行くから」
やっと、帰れる泣きやんだし、大丈夫だよな第一、こんな他人と関わりあいになるのは、もうごめんだ荷物をとって、扉に手をかけた瞬間だった女「あなた……名前はぁ?」僕「…桜田JUN」J「キミは?」何故だろう今考えても不思議だ。何故か自然に聞き返していた銀「……水銀燈」J「そう じゃぁ」そう言って、屋上からでていった
J「ただいま…」誰もいないことはわかっているが、小さく呟く。まず、風呂に湯をはり、テレビをつける。「7時か…」ふと、時計に目をやるとちょうど7時になるところだった。あの女につきあってたら、こんな時間になってしまった。そういえば、まともに他人と会話したのは久しぶりだ。会話といっても、話を聞いていただけだけど今、考えると可愛い…いや、綺麗だったなって、僕は何を考えてるんだ他人と関わるなんて、ごめんだよハア…なんか変だ。僕
また始まった今日いつもと変わらない今日昨日は、あの女……えと……忘れたうん、あの女のせいで調子が狂ったが、今日はいつもと変わらない今日のハズ
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