~僕のSCHOOL LIFE~ その一
~僕のSCHOOL LIFE~僕の名前は桜田JUN。晴れてこの4月から僕の住む町の少しはずれにある「薔薇学園」に入学した。何事も無く入学式も終えて、これから僕の素晴しく健全で・・「そして情熱にあふれた!」・・・全くうるさい教師だな・・「おーい、桜田!ボーっとしてないで僕の話を聞いてくれ!先生思うんだ高校生活ってのは友情、そして情熱にあふれた生活が・・・」はいはいはいはい。分かったからその暑苦しい話し方とオーラを何とかしてくれ。ちなみにこの新米教師の名は梅岡・・・下の名前はえっと、まぁ、何でもいいか。少し中学の教師みたいな理想論を抱いているっぽいが、多分いい教師なんだと思う。「よーし、今日のHRはここまで!この後は帰ってもいいけど先輩が部活の勧誘会を開くから、興味のある人達は参加してね!先生思うんだ、やっぱり部活は青春の・・」さってと、帰るかな。別に入りたい部活も無いし、中学も何もやってなかったし・・と、鞄を手に引っ掛けて教室の扉から出ようとしたとき、「おい、何一人で帰ろうとしてんだ?JUN」「んぁっ?何だよべジータ、一緒に帰りたいのか?」この若くしてM字ハゲの筋肉質な男はべジータ。中学からの悪友だ。そしてその後ろにいる少し情けない感じの奴は笹塚。こっちも同様だ。「んな訳ゃねぇだろ、なにが悲しくてわざわざ男三人、肩並べて帰んなきゃなんねぇんだよ?」「あのさ、僕達これから部活の勧誘会を見に行こうと思うんだけど、JUNもどうかな?」「はぁ?部活だぁ?どこに入ろうってんだよ?」正直、僕は運動が得意では無い。むしろ苦手だ。だから部活に入るなんてとてもじゃないが無謀だ、と思う。「別に運動部ってわけじゃねぇよ。少し気になる部があってな、まぁ、ちょっと付き合えって」「まぁ、どうせ暇だからいいけど・・・・」「じゃあ、決まりだね。早速行こうか」という事で僕達三人は勧誘会へと向かった。
「へぇー、いろいろあるもんだなぁ」「な?けっこう見てるのもいいもんだろ?」「ところでべジータの言ってた部活って何処なの?」「あぁ、そういえばそうだ。まぁ、お前の事だから格闘技かなんかだろ。」「ふっふっふ。そいつぁ違うぜ同志たち。俺が気になる部活それは・・・」「「それは?」」「ここだっっっ!!!」・・・・・・・・・・・それから数分後、何故か僕と笹塚まで無理やりこのM字ハゲに仮入部申請させられて、とある部室のパイプ椅子に座っていた。「なぁ、どういう事だよ?体育会系のお前が「文学部」だなんて」「おい、JUM。「文学部」だって?そいつは違うぜここは「文学芸術研究部」通称「文芸部」だ」・・別に「文芸部」っていう呼び方も珍しいわけじゃないだろうに・・・。とまぁこいつが今言った通り、僕達は「文芸部」にいる。何故だろう?意外に僕にあってるかも、なんて錯覚までしてしまったり・・。「ふっふっふ。聞いて驚け!実はな、この部は全員が女子なんだ!」「「わーーーお(棒読み)」」・・呆れた。笹塚と目を合わせてやれやれと肩をすくめる。大体「文芸部」なんてどこも女子ばかりだろうに。「そいつぁ違うぜ二人とも!この部は皆女子!そして全員学園トップクラスの美人ぞろいなのだ!」なんかその台詞の冒頭はさっきも聞いた気がする。なるほどね、そういう事か。「でもさぁ、べジー・・「こんにちはーなの!」・・た」笹塚の台詞をかき消して元気よく扉を開けたのは・・「一年生の雛苺なのっ!よろしくお願いしまーすなのっ!」おぉっ、まぶしいくらいに元気いっぱいだ。とまぁ、そういう事で雛苺さんとやらが入ってきたのだった。うーーん・・高校生とは思えないほど背が低い。僕も背が低いほうだが、その僕よりさらに見下ろせるほどだ。
「うよっ?文芸部の人じゃ無いの?」「あの、仮入部の人はここで待っててと「はぁーい、新入生のみなさぁん!ようこそ「文芸部」へ!」・・・いう」笹塚って会話を中断されやすいキャラだったけ?とまぁ、笹塚の台詞にわって入ってきたのは長い銀髪のとても綺麗な先輩だった。「うひぁあ!巨乳だぁっ!」・・うん。まぁべジータの言う通り、そのなんて言うか、む、胸が・・・はっ、いかんいかん。「ふふっ、サイズは秘密よぉ。私は三年の水銀燈よぉ、一応部長をやってるわぁ。さぁ、こっちに来なさぁい。準備ができたからぁ」何故かとても艶っぽく手招きをして、僕達を隣の部室へ招く水銀燈さん。「うぉおおぉお!すぐいきます銀嬢ぉ!」と、鼻息フンフンしてるべジータを先頭に笹塚、僕、雛苺さんの順で入っていく。っていうかここも部室なのだろうか?広いなぁ。「さぁ、皆ぁ、新入部員よぉ!」おぉ!確かにべジータの言った通り美人がいっぱいだ。「さぁ、一人ずつ自己紹介してってぇ」水銀燈さんの声でハッとしたのが僕を含めて三名。「えと、さ、笹塚「べジータといいます!お嬢様方!」です・・・」哀れ笹塚、自己紹介すらも遮られる。っていうかべジータ、いきなりそのテンションは・・あぁ、やっぱ引いてるよ。特にあの長い巻き髪の先輩なんかわかりやすい。「ヒナは雛苺っていうのー!お願いしますなのー!」おいおい、こっちは先輩にたいする喋り方が・・・「で、あなたはぁ?」水銀燈さんに言われてハッとする。
「えっ、あっ、ぼ、僕は桜田JUNっていいます。よろしくおねがいします」「よろしくぅ、じゃ次は先輩の番ねぇ、じゃあ金糸雀からぁ」「かしらぁー!」と、水銀燈さんに呼ばれた人が立ち上がった。うーん、この人も背が低いな・・「三年の金糸雀っていうかしらぁー!カナは小説書いたり、たまにバイオリン弾いたりするかしらぁー!」この人も雛苺さんみたいに元気いっぱいだ。緑のセミロングの髪からでている広めのおでこが可愛らしい。「えっと、二年の、す、翠星石っていうですぅ・・えっと、詩を書いたり絵を書いてるですぅ・・」次に隣のさっきべジータにドンドンドン引きしてた、巻き髪のオッドアイの人が恥ずかしそうに言った。にしてもオッドアイってのははじめて見たなぁ、なんて見つめてると、「ジ、ジロジロ見るなですぅ!こ、このチビ人間め!ですぅ・・」うっ!何気にひどいこと言うなこの人・・。綺麗な薔薇には棘があるってか?「まぁまぁ、翠星石、落ち着きなよ。僕は同じく二年の蒼星石っていいます。よろしくね。僕は俳句とかそっちのほうを書いてます」僕に優しく微笑んでくれた蒼星石さんは少しボーイッシュで、どっちかっていうと同姓に好かれそうなタイプだった。「えっとぉ、次はぁ・・・」
「・・・・・・遅れました。・・・一年の薔薇水晶です・・・・・先輩方よろしくおねがいします・・・・」「ひゃあっ!あぁ、ビックリしたわぁ!私の後ろに立ってるから驚いたじゃなぁい」い、何時の間に水銀燈さんの後ろに!ドア開く音したか!?ま、まぁともかく、その薔薇水晶さんは僕の隣にたって無表情のままだった。んーどことなくミステリアスな雰囲気だ。右目の眼帯とかさ、「蒼嬢、僕っ子!テラモエス!!!」・・べジータ・・・こいつって奴は・・・「えっとぉ、あとは真紅だけどぉ、あの子はぁ?」「まだ来てないみたいですぅ」 ガラッ!「遅くなったのだわ!」と、思いっきりドアを開けて現れたのは煌めく金髪をツインテールにした人だった。「遅いよ、真紅。もう皆自己紹介しちゃったよ」「そう、わかったのだわ」真紅さん?はそう言うとカツカツと優雅に僕達の目の前を横切って振り返り・・えっ?「私の名は真紅。誇り高い薔薇学園の文芸部二年。小説を書いてるのだわ。」綺麗な碧眼、そして少し高圧的なオーラと、上品な仕草、も、もしかしてこの真紅って先輩は・・「あら?私の下僕にふさわしそうなのが一人いるわね、ちょうどいいわ、そこのメガネのあなた、紅茶をいれなさい」・・・・・多分、いや絶対あの時の憧れの人だった・・・・ つづく?
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