第43話「覚醒」
その頃、蒼星石と翠星石が離れていると。ラフレシア型の、ホムンクルスは。ゆっくり追いかけてきた。そのまま、暫く追いかけっこをしている。花が二人を捕らえようと、触手を延ばして翠星石の足に触れた瞬間。万物の流動が止まった。既に、雪華綺晶のところは、半怪鳥を倒していたようだ。ふと辺りを見回すと、其処に2人はいた。2人とも、白いひらひらの服を着て。外見だけ2人とも、蒼星石と翠星石に似ていた。
レ「レンピカだよ、宜しく。」ス「スイドリームです・・・宜しくです。」蒼「・・・スタンドと同じ名前?」翠「面白いやつ等です、何者ですか?」レ「私達は貴女の精霊です。」ス「其処で・・・この手の甲にキスをすれば、契約をすることが出来ると・・・」翠「何ですか?契約って・・・」レ「ようは、私達の能力を使う事が。」ス「出来るようになるんです・・・」レ「では。」ス「どうぞ・・・」
そう言うと、手の甲を差し出す。2人は最初は怪しんだものの、何とか納得すると、手の甲にキスをした。すると、体の中から力が溢れ。蒼星石は、大振りの日本刀。翠星石は、水を纏った中振りの剣を装備していた。
気が付くと、2人は居なくなっており。頭の中から声が響く。
レ「好きな時に呼んでください。」ス「・・・では。」
まだ、ラフレシアは止まっていたが。2人は両方から、まだ動きの鈍いラフレシアを、一刀の元に両断した。ラフレシアは、翠星石の剣の水に触れると、萎れて消えていった。
蒼「倒したよ!」翠「やったです!」
レ「終わったら武器は仕舞われるので、ではー。」蒼「さようならそして、有難う!」翠「有難うです!」
すると、握られていた武器は、消失していた。その頃、あの悪魔と戦ってる、ジュンはと言うと・・・
J「・・・フン!!」
両手から、何処から出したのか分からない、細剣を悪魔に投げ。悪魔の身を、数個の剣が悪魔を刺していた。悪魔も手の、大槍でジュンを突こうとするが。かするだけで、槍は一向に当たらない。
悪「ッッッー!!!」J「俺たちは、お前等の殲滅機関で。」J「お前等はまだ、毛の生えた雛。」J「鷹が雛に、何を恐れる?」悪「貴ッ様!」
そう言うと、悪魔は電光石火の如く間合いを詰め、瞬間に計8回の斬撃を繰り出す。しかしジュンは、其れをラグナロクを両手剣に変えて。いとも容易く有ろう事か片手で、全てを弾き返した。ジュンはそれ以上の、生き物の対応速度を超えたスピードで、悪魔を切り刻まんと。計14回の斬撃を、悪魔の全身に浴びせた。
J(やっぱり・・・斬撃が成長している・・・)
悪魔は全身から、どす黒い血を噴出すと。凄まじいスピードで、全身の回復をし始める。しかし、回復させる時間すら与えないように。ジュンが両手剣を構えて、再び悪魔を切り刻もうと近づく。しかし、悪魔は不可視のエネルギーを、手のひらに集結し。其れをジュンに投げつける、ジュンは其れを見切る訳でもなく。突っ込んで行き、爆発と暴風に身を焼かれた。しかし、煙が巻き上がり、煙が収まると。其処にはジュンの姿は無く。後ろから声がする。
J「其れで死んだら、お前等はとっくの昔に勝ってる。」
ジュンは、ラグナロクを変形させ。死神の鎌に変えると。悪魔の命を、刈り取るために。死神の寿命を、終わらせるために。悪魔の全身を、なで斬りしようと、弾け飛ぶかの様な勢いで飛んだ。悪魔は、息も絶え絶えに、少し飛んで離れると。ジュンがハイスピードで、悪魔の後ろに現れた。
J「消え失せろ・・・」
ジュンが手をかざした、すると鎌が悪魔に入り込み。悪魔の中で何十回か、蠢き回り、引き裂くと。悪魔は何が起こったのを、理解する前に手、足、腹、頭とバラバラになった。ギリギリ意識を留めていた、頭がこう告げる。
悪「桜田・・・ジュン!!お前は・・・もう・・・直ぐ負ける・・・」J「・・・」悪「元・・・同僚からの・・・忠・・・告・・・だ・・・ッッ!」
すると、悪魔は霧となって消え去った。如何やら霧と化したようだ、どんな生き物でも、コレはキツイらしい。・・・あの野郎。
J「・・・チッ。」
舌打ちすると、皆の所に集まろうと、歩き始めた。
J(・・・何故だ?この体は着実に、進化している。)J(何かがおかしい、体が変化をしている。)J(此処最近は、何も無かったのに・・・)J(この短時間で、体が飛躍的向上と。)J(物理的進化を遂げている。)J(・・・このままだと、俺は・・・)J(どうなるんだ?)J「なぁ?元治爺さんよ・・・」J「教えてくれないか?俺が如何なるのかを・・・」
その声の行方は、蜩しか知らない。ズルリ・・・またジュンの中で、何者よりどす黒い何かが蠢いた―
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