金糸雀短編9
――突然ですが、事後です。色々あって付き合う事になったJUMと金糸雀は、今晩もあんな事やこんな事やそんな事をやりました。今、JUMと金糸雀は、一緒のベッドに寝ています。金「はぁ……」J「どうした? 溜め息なんか吐いて」金「JUM……正直に答えて欲しいかしら」J「え? 何を?」金「JUMは……やっぱり、胸のおっきい子が好きかしら?」J「はぁ? 突然何言ってんだよ」金「だって……カナ、今朝学校で聞いたかしら。JUMの好きなタイプは、水銀燈やヒナみたいな巨乳の子だって。 だから、カナみたいな小さい胸じゃ、JUMが不満に思ってるかも知れないと思ったのかしら……」J「……バカだなぁ、金糸雀は。不満なんてあるもんか」金「でも、ベジータとか笹塚はそう言ってたかしら!」J「(……あいつら、明日中に抹殺しておこう……)あいつらの言う事なんて真に受けるなよ。胸で女の子の良し悪しが 決まるんなら、真紅なんか潔く自害して果てなきゃならないレベルだぞ」金「う~ん、確かにそれもそうかしら……」J「僕は、胸がどうとかじゃなくて、ただ金糸雀が好きだから一緒にいるんだ。それじゃダメか?」金「ううん、そんな事ないかしら! カナもJUMの事が大好きかしら……(////)」J「僕も、胸も何もかもひっくるめて、金糸雀が好きだ」金「JUM……」J「まあ、胸が大きい方がいいっていうのは確かだけど。水銀燈や雛苺もいいけど、めぐみたいな隠れ巨乳もちょっと 捨てがたいよな。あ、実は薔薇水晶も結構胸あるし、やっぱりないよりあった方がな~」金「……………」次の朝、JUMは全身をバイオリンでめった打ちにされて近くの病院に緊急入院したそうです。
ジュン「………なぁ……」金糸雀「なにかしら?」ジュン「そろそろおりないか?」金糸雀「まだかしら。」ジュン「早くおりていただかないと困るんですけど……」金糸雀「何故かしら?」ジュン「周りの視線が痛すぎるんだよ」今、金糸雀はジュンの膝の上に座っている。そして真紅や翠星石はこっちをジッと睨んでいる。見ないでくれないか……こいつらの視線は人が殺せそうだ……水銀燈や蒼星石は目が死んでいる状態で微笑んでいる。……ぐあぁぁ……怖いよ、一番怖いよぉぉ…誰かへーーーるぷ雪華綺晶や薔薇水晶はなにか内緒話をしている。……今日帰るときは気をつけないと……気を抜くとさらわれてしまう……巴は雛苺の指示かわからないが、教室で竹刀の素振りをしている……空間でも切り取る気か?素振りの風圧がこっちまで来るぞ……金糸雀「チェスでまけたら何でも言う事を聞くって言ったのは誰かしら?」ジュン「ぐっ。チェスには自信があったのになぁ…」金糸雀「この策士金糸雀に勝とうなんて100年早いかしらー」ジュン「マグレのくせに……」金糸雀「変な事いうのはこの口かしらー?」ジュン「いでででで!!」金糸雀「明日また相手して上げるかしらー」ジュン「その時は勝ってやるからな」金糸雀「明日は、何をさせようかしら?」そういうと金糸雀はジュンの膝からおりて帰った。
金糸雀「チェックメイトかしら」ジュン「また負けたぁぁぁ」金糸雀「さて……今回は何をやらせようかしら?」金糸雀が不敵な笑みを浮かべている後ろで………真紅と翠星石は昨日より睨んでいる……1部のディオみたいな攻撃してくる気か?翠星石と蒼星石は二人とも一応笑っているつもりなのだろうが全然笑ってないぞ。雪華綺晶と薔薇水晶は白崎さんを増援で呼ばないでくれ………巴も真剣を持ち出して練習しないでくれ………雛苺は雛苺でステアーAUGなんて持ち出して………金糸雀「今日は一緒に帰るかしら。」ジュン「………は?」金糸雀「嫌かしら?」ジュン「嫌じゃないけど……そんなのでいいのか?」金糸雀「なら、もっと凄いのにして欲しいのかしら?」ジュン「結構です。お家まで送らせていただきます。」金糸雀「なら行くかしらー」ジュン「はいはい。」金糸雀「手をつないでいくかしら。」ジュン「えー」金糸雀「言うことが聞けないかしら?」ジュン「分かりましたよ。ほら」その日ジュンは金糸雀と手をつないで帰りました。
そんな日が何日も続いた。当然のごとく金糸雀といる時間は増えていった。
そして………ジュン「チェックメイトォォ!!」金糸雀「ううっ……負けたかしら」ジュン「よーし、これで金糸雀にやらせたかったことが出来るぞ」金糸雀「なんでもくるかしら……」ジュン「えーっと……なんだっけかな……勝つことしか考えてなくて忘れちゃった………」金糸雀「なら無しかしらー」ジュン「ちょっとまて……今考える」金糸雀「あと5秒かしら」ジュン「制限時間付きかよ………えっと……」金糸雀「あと3秒……」ジュン「うーんと………えーっと」金糸雀「あと1秒かしら」ジュン「ああ、出てきそうだけど出てこない………」金糸雀「ゼロかしらー終わりかしらー」ジュン「あぁぁーー思い出せなかった。」金糸雀「さよならかしらー」ジュン「なんだっけかなぁ」
次の日、ジュンは金糸雀とチェスをしなかった。笹岡「なんだ、今日はチェスしないのか?」ジュン「勝ったからもういいんだ。」笹岡「なんかお前元気ないぞ」ジュン「そうか?」ジュンは何か心に穴が開いた感じがした、満たされない感じ、よく分からないがもやもやした。
ジュン「今日は本屋でもよるか。」帰宅途中本屋に寄ったジュン。そこで金糸雀と出会った。金糸雀「あら、奇遇かしら。」ジュン「よぉ……その本……チェスの……」金糸雀「あ、これはなんでもないかしら……」ジュン「さ、再戦ならいつでも受けてやるからな」金糸雀「それはこっちの言葉かしら。マグレで一度勝ったからって調子に乗らないでもしいかしら。」ジュン「なんだとぉ?」そんなやり取りをしながら外に出た。金糸雀「じゃあなのかしら」ジュン「おう。じゃあな」ジュンは金糸雀と別れてすぐに気付いた。心のもやもやがなくなっていたことが……そして気付いた、自分の本当の気持ちに。ジュンは振り向くと歩き始めた金糸雀に向かって走り出した。ジュン「金糸雀!」金糸雀「ジュン?どうしたのかしら?」ジュン「なんていうか……あの……ずっと一緒にいてくれ!」金糸雀「………それは告白かしら?」ジュン「あぁ、僕は金糸雀と一緒にいたいんだ。いないとなんか不安になるというか……変な感じなんだ。」金糸雀「…………」ジュン「ダメか?」金糸雀「いいかしら」ジュン「え?」金糸雀「カナもジュンと一緒にいたいかしら。」ジュン「よかった。」金糸雀「なら今日は金糸雀の家に来てチェスでもしていくかしら?」ジュン「あぁ」
チェスによって結ばれた絆。そして恋。そして気付くジュンジュン「あれ?………もしかして……」これが策士の技か?そんなことを考えたジュンであった。もしかして……これは大きなチェス?駒を取らせることは負けること駒を取ることは勝つこと………策士……侮るべからずか……そして……一瞬油断させといて積むと言うことか……やられた……金糸雀のよくやる手だな……そして……
「ーーーーーチェックメイト」
そんな金糸雀の声が聞こえた気がした。
おわり
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