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密室(前編)」(2006/05/30 (火) 00:47:29) の最新版変更点

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<p>目が覚める・・・此処は何処だ?<br> 白い白い部屋?・・・いや、血が所々こびり付いてやがる。<br> 其処に何故か人が横たわっている・・・はぁ・・・早く帰りたい。<br> 僕はしがない高校生の桜田ジュン、ただ違うのは頭脳明晰、そして感情欠落症で恐怖を感じない。<br> ・・・記憶では、部屋で寝た以降の記憶が散漫だ。</p> <br> <p> J「・・・何だ?コレは・・・死体だ、しかも生暖かい。」<br> J「うぷっ・・・死んでやがる・・・まだ膨らんで赤鬼に成ってないって事は、死んでからそんなにたってない。」</p> <br> <p> 取り合えず回りを見渡す、広さは・・・学校の教室くらいか。<br> 上にはスピーカーが付いている、益々気味が悪い。<br> 取り合えず、そこら辺を散策する事に。<br> 死体の中には一人だけ生きてる人も居た、しかも生憎知り合いだったから立ちが悪い。<br> 名前は蒼星石、哀れに・・・こんな訳も判らない所に連れて来られて・・・俺もか。<br> 彼女と僕の関係は、友達ぐらいだが、生憎何か問題を聞く以外は余り話さない。<br> 残りの死体も全部、僕の学校の知り合いのようだ。<br> 安心したのは、真紅達(蒼星石を除く)が居なかった事か。<br> 他には謎のドア、耳を付けると風の音がする、其処から先は外らしい。</p> <br> <p>J「畜生・・・何何だ・・・此処は・・・」<br> 蒼「う~ん・・・」<br> 蒼「ふぁ・・・あ・・・」</p> <br> <p> 起きたようだ、取り合えず持っていたハンカチで目隠しをする、驚いている様だが恐らく寝起きなので余り動けない。</p> <br> <p>蒼「だ、誰だ!?」<br> J「僕だ・・・桜田ジュンだ・・・幾つか聴いてほしい、之から何が起きても驚くな。」<br> J「そして叫ぶな、後は余り動かないでくれ。」<br> 蒼「あ、うん・・・判った・・・判ったから目隠しを外して欲しいんだけど・・・」<br> J「叫ぶなよ?」</p> <br> <p>そう言うと、ジュンは目隠しを外した。<br> すると、蒼星石は驚きの余り口から声が出ないようだ。<br> 約15秒の時が流れる、誰も動く物はいない。</p> <br> <p>J「・・・落ち着いたか?」<br> 蒼「此処は何処何だ!?そしてあの死体は何何だ!?」<br> J「黙れ。」</p> <br> <p> 重くてキツイ言葉がジュンから発せられた、その響きに蒼星石は立ちすくんだ。</p> <br> <p> J「俺だってそれは知りたい、しかしあのスピーカーから何か出てこない限り、俺らは良くは成らない。」<br> 蒼「そんな・・・」<br> J「取り合えず、このゲームに招待した馬鹿が出てこない限り、俺等はこの部屋から出られない。」<br> 蒼「・・・うん、それもそうだね・・・」<br> J「取り合えず動くな、動かずジッとしてろ、動けば動くほど無駄なエネルギーを消費する。」<br> 蒼「・・・冷静・・・だね・・・」<br> J「病気何だ、感情が無い。」<br> 蒼「そう何だ・・・」</p> <br> <p> そして、暫く静寂が訪れる、10分経っただろうかウトウト眠くなってきた。<br> ガー・・・ガーガーピー・・・<br> 行き成りスピーカーの音がする、それでも2人はジッとしていた。<br> もし精神欠陥のジュンが居なかったら、発狂していただろう。</p> <br> <p>スピーカー「ハロー?元気ぃ?」</p> <br> <p>拍子抜けの明るい声がする。</p> <br> <p>J「・・・誰だ?」<br> ス「おっとっと~、行き成り名乗り出ないのは失礼でしたかね?」<br> J「良いから名乗れ。」<br> ス「全く~カリカリしちゃってぇ・・・可愛くないなぁ・・・」<br> ス「僕は、グリーンアップル、コレで大体誰か判った?」<br> 蒼「グリーンアップルって!連続誘拐殺人魔の?」<br> ス「正解正解、大~正~解~」</p> <br> <p> 巷では噂になっている、謎の連続誘拐魔グリーンアップル。<br> 何でも、噂によると殺された死体の匂いが、緑色の林檎のような爽やかな香りがするので。<br> そう言う名前がついたが、死体は剥製にされ。<br> 肉は繊維までバラバラにしてまで、人体模型にし。<br> 臓器を密売し、骨を飾り物にしてるそうだ。<br> この行動から、精神障害者とされるも。<br> 未だに見つからず、行方もわからないらしい。<br> ・・・最悪の一言に尽きる。</p> <br> <p> ス「今日は御2人さんに、ゲームをしてもらおうと思いましてね?」<br> J「ルールは?」<br> ス「もう、せっかちですねぇ・・・そんなのでは女の子に持てませんよぉ?」<br> J「ルールは?」<br> ス「はいはい、言いますよ。」<br> ス「ルールは簡単、相手を殺すだけ。」<br> 蒼「なっ!?」<br> ス「その密室で、相手を殺すと僕がその部屋の何処かに隠した、鍵を言いまーす!」<br> ス「制限時間は無いから、せいぜいどっちが死ぬか、それとも前のお馬鹿さんみたいに、両方死ぬかじっくり考えるんだねー!」<br> 蒼「そ・・・そんな・・・」<br> ス「武器は、そこら辺に落ちてる物なら、何でも良いから使いなよ!せいぜい僕を楽しませてくれよ?」<br> J「そうかそうか、ならお前の殺し方でも考えながら、じっくり考えさせてもらうよ。」<br> ス「威勢が良いね?まぁ何でも良いよ僕を楽しませてくれればぁ!アハハハハハハ!」</p> <br> <p>ブツン・・・また無音の世界が戻ってくる。<br> ジュンはカベに耳を当てて、カメラの位置を探したが、何処にも見つからなかった。</p> <br> <p>J「・・・ふむ・・・」<br> 蒼「ジュン君・・・一体如何するの?」<br> J「・・・2人ともギリギリ無事に、出る方法がある。」<br> 蒼「それは?」<br> J「・・・鍵を探す、だ。」<br> 蒼「でも・・・一体何処に・・・」<br> J「今検討中だ、まぁ・・・時間は有る・・・食料は・・・辛うじて人の肉が有る。」<br> 蒼「人だよ!?食べるの!?」<br> J「俺等が出れなくて、死んだらこの人が浮かばれないだろ?」<br> J「それよりは、死んだ人の肉を食ってでも、此処を出なくてはならん。」<br> J「それに、そうした方がその人の親族が、有り難いと言うもんだろ・・・」<br> J「まともに葬式も挙げてやれず、悔やむよりは・・・」<br> 蒼「う・・・でも他に食べ物は無いの?」<br> J「皆無だ・・・それだから困る・・・」<br> 蒼「う・・・仕様が無い・・・諦めるか・・・はぁ・・・」</p> <br> <p>そこら辺に落ちている物を探す・・・<br> ナイフ、ペン、メス、紙、コイン、包帯、糸、出血止め、数個のコップ、ガスコンロ、お鍋、針・・・</p> <br> <p>J「・・・こいつは愉快犯だな。」<br> 蒼「え?」<br> J「しかも、悪性の。」<br> 蒼「如何して判るの?」<br> J「一つ逃げれるルートを確保してあるようだ。」<br> J「普通に殺人ゲームなら、紙やコップなぞ置かん。」<br> 蒼「ああ・・・そういう事か・・・」<br> J「はぁ・・・早く帰りてぇ・・・」</p> <br> <p> 何時間経っただろうか、部屋の中は涼しく湿気が無いため、肉は腐らないでいる。</p> <br> <p>J「・・・しょうがない、食べるか・・・」<br> 蒼「どうしても食べるの?」<br> J「・・・死にたいのか?」<br> 蒼「死にたくないけど・・・」<br> J「甘えるな、死んだ人は人じゃない、唯の肉の塊だ。」<br> 蒼「う・・・うん・・・」</p> <br> <p> 肉をジュンがバラバラにする、手つきは不慣れだが、理科の解剖図のようにではなく、食べれる所だけ的確に処理している。<br> 残っている血はコップに注いでいく、見る見る内にコップに血が溜まった。</p> <br> <p> J「はぁ・・・こんな日が来るとはなぁ・・・つくづくついてねぇ・・・」<br> 蒼(覚悟はしてたんだ・・・)<br> J「取り合えず、分けたからコレを喰え。」<br> 蒼「う・・・い・・・頂きます・・・」<br> J「はぁ・・・頂きます・・・」</p> <br> <p> 2人とも顔が浮かない、そりゃそうだ死体を食べるんだから。<br> まず肉を鍋とガスコンロで焼く、見る見るうちに肉が小麦色になっていく。<br> それを食した、味は・・・不味くは無いが、嫌な感じがした。<br> 蒼星石は食べるのを躊躇している。<br> そりゃそうか・・・女の子だもんなぁ・・・</p> <br> <p>J「・・・喰え。」<br> 蒼「どうしても?」<br> J「喰わんと蹴っ飛ばすぞ?」<br> 蒼「それでも・・・あんまり・・・」<br> J「はぁ・・・しょうがない。」</p> <br> <p> ジュンは肉を口にほうばると、目を反らしている蒼星石の口に、関節キスの要領で無理やり飲み込ませた。<br> 蒼星石は驚きの余り、行き成り口に入れられた肉を勢いの余り、飲み込んでしまった。</p> <br> <p> 蒼「げほ・・・げほ・・・酷いよ・・・行き成り口に入れるなんて・・・」<br> J「それしか最善の方法は無かったんだ、我慢しろ。」<br> 蒼「ううっ・・・判ったよ食べるよ・・・」</p> <br> <p>そう言うと、肉を恐る恐る噛り付いていた。<br> ・・・許せ、今はそう思いながら、思考をめぐらしていた。</p> <br> <p>蒼「・・・之からどうするの?」<br> J「殺し合いで勝ったとしても、殺人犯で、2人で殺しあって、同士討ちでも其処で終了。」<br> 蒼「うー・・・」</p> <br> <p>暫く間が空く。<br> 何故犯人はこんな事を?<br> 何故犯人は僕達を選んだ?<br> 何故犯人は鍵をこの部屋の何処かに隠した?<br> 何故犯人は暫く持つ方法を選んだ?<br> 何故犯人は・・・</p> <br> <p>・・・しかし・・・眠い。<br> 少し寝てしまおうか?</p> <br> <p>J「・・・眠い・・・」<br> 蒼「よく眠いなんて言えるね・・・」<br> J「犯人は、俺らが殺し合う以外の安全は保障してくれてるんだ、気長に行こうや、気長に。」<br> 蒼「プッ・・・ハハハ・・・良くそんな事いえるね・・・それを聞いて安心したよ、少し寝ようか・・・」<br> J「そうそう・・・間違っても俺を殺そう、だなんて考えるなよ?」<br> 蒼「・・・うん、そうするよ。」<br> J「ハハハ・・・それで良し、寝るか・・・」<br> 蒼「・・・御休み。」</p> <br> <p> そして暫く眠った、何時間経ったのかいまいち判らない。<br> 時計は持っていない。</p> <br> <p>J「・・・はぁ・・・如何するか・・・」<br> 蒼「すー・・・すー・・・」<br> J「・・・」</p> <br> <p>暫く思考を巡らす・・・<br> 周りの空気は昨日と変わらない。<br> そして、この部屋の変化も無い。<br> この調子なら、あと4日は持つ。<br> さて・・・如何したものか・・・<br> 昨日の仮定を更に練り上げる。<br> 何故犯人は、俺の学校の生徒を狙っているのか。<br> 何故犯人は、俺の知り合いを狙うのか。<br> 何故犯人は・・・</p> <br> <p>ただ黙々と仮定をたて、構想を練っていた・・・<br> それは超密度の連立のように、何度も何度も・・・</p>

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