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「蒼い子の復讐」(2006/04/22 (土) 09:57:42) の最新版変更点
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僕、蒼星石は、生徒会の会議からの帰りだった。<br>
そもそも、やりたくなかったのだけど、<br>
立候補するものがいないと、<br>
先生が困ったようになんども頼むので、引き受けてしまった。<br>
蒼「やっぱり、引き受けなければ、よかったな。<br>
いつも園芸部に出れるわけでもないし。」<br>
グ~と僕のお腹がなった。<br>
蒼「はぁ、おなかすいた。」<br>
僕は、双子の翠星石と二人暮らし。<br>
ご飯は、交代で作っている。<br>
今日の朝ごはんは、翠星石の番だったが、<br>
翠星石が二度寝してしまい、結局朝ごはんは食べずじまいだった。<br>
お昼ごはんは食べたものの、<br>
生徒会のせいでいつもより帰りが遅く、お腹もすく。<br>
決して、僕が大食らいなわけではないことを強調しておく。<br>
蒼「ただいまー」<br>
翠星石は台所で料理している。<br>
蒼「あれ、今日の夜ご飯は僕の番じゃなかったっけ?」<br>
翠「今日の朝は、悪かったです。<br>
お詫びに、今日の晩御飯は、私が腕によりをかけて作るです。<br>
そのチョコでも食べて待ってるです。<br>
翠星石イチオシのチョコです」<br>
机の上にチョコがおかれている。<br>
<br>
蒼「ふふっ、うれしいな。<br>
でも、ご飯の前にチョコって……」<br>
翠「やっぱり、チョコはダメですか?」<br>
そうはいってもお腹が減っていたし、それに<br>
蒼「せっかく、翠星石が用意してくれたんだし、食べようかな」<br>
真っ黒のチョコを口に運ぶ。<br>
蒼「……う、なにコレ…………苦……」<br>
蒼「インスタントコーヒーの粉?…………<br>
口の中の水分が全部苦くなったみたい。」<br>
翠「蒼星石は、まだまだお子様ですね。<br>
その苦味がいいんじゃないですか?」<br>
蒼「いくらなんでもひどすぎるよ」<br>
翠「蒼星石がそんなお子様とは思わなかったです。<br>
ほら、甘~いジュース飲んで機嫌直すです」<br>
その後の夕飯は、まぁ、普通の味で、とても美味しかった。<br>
けど、悪かったと謝りつつこんなことをするなんて、<br>
僕は今回ばかりは許せない。<br>
そこで、僕は仕返しをしようと思う。<br>
<br>
日曜日、僕は、隣町で件のチョコを手に入れた。<br>
僕たちの町中の件のチョコは買い占められていたらしい。<br>
その買い占めてたのは、翠星石らしいんだけどね。<br>
今まで何人にこのチョコを食べさせたんだろう?<br>
想像するだけで、恐ろしい。<br>
普段のお菓子の好みからいって、<br>
翠星石がこのチョコを美味しく感じないのはたしか。<br>
けれども、ただ単に渡すだけなら、<br>
「後で食べるですぅ」とかいって、<br>
食べてもらえないだろう。<br>
そもそも、このチョコ一口程度だけでは、僕の気ははれない。<br>
明日のお茶会用の、苺大福を作りながら、<br>
いい仕返し方法はないかと僕は考えている。<br>
そうだ・・・。うん。これならいけるはず。<br>
僕は、姉に仕返しするいい方法を思いついた。<br>
<br>
月曜日、園芸部の活動も終わり、<br>
ジュン君と僕によって、<br>
いつものお茶会の準備が行われている。<br>
ジュン君と真紅に騒がれるとまずいので、<br>
二人には、前もって、話をつけておいた。<br>
二人とも、心良く協力してくれることになった。<br>
雛苺は、ばらしたほうが、不自然になりそうなので止めた。<br>
ジュン君は、僕の用意した、ココアを配りはじめた。<br>
雛「うにゅ~、今日はお茶じゃないの?」<br>
J「ま、たまには、いいだろ?な、真紅?」<br>
紅「………たまには、こういうのもいいわね。」<br>
そうは、口でいうものの、<br>
前回のカカオ99%チョコ事件が相当トラウマになっているのか、ちょっと震えている。<br>
真紅のは、ちゃんと甘いのだからと伝えておいたんだけどな……。<br>
僕は、一番大きい大福を翠星石に渡す。<br>
蒼「はい。翠星石用の特別な大福。」<br>
雛「ねぇねぇ、翠星石。一番大きいうにゅ~ヒナにちょうだいなの。」<br>
当然、翠星石は断った。雛苺が泣きそうになると、翠星石はちょっとニヤリとした。<br>
うん。雛苺には悪いけど、思ったとおり。<br>
雛苺にはちゃんと2番目に大きいのを渡した。<br>
残りが、それぞれの大福を選ぶ。<br>
<br>
翠「今日の苺大福は蒼星石がつくったです。<br>
みんな、ちゃんと味わいやがれです。<br>
翠星石も姉として鼻高々ですぅ。」<br>
翠星石は、うれしそうに大福を口に入れた。<br>
急に翠星石の顔が歪む。<br>
翠「蒼星石!なんですか、これは!?」<br>
蒼「あぁ、チョコ大福だよ。<br>
翠星石、カカオ99%のチョコ好きっていってたでしょ?<br>
だから大福にいれてみたんだ。そのチョコ探すの大変だったんだよ?<br>
人気商品らしくって。」<br>
反応から察するに、本人は、実際に食べるのは始めてみたいだ。<br>
あの強烈な味は、食べた人ならすぐわかるからね。<br>
あ、でも、僕が●●●を▲▲▲して×××したから、<br>
分からなかったのかな。ふふふっ。<br>
でも、まだまだこれからだからね。翠星石。<br>
雛「やっぱり、翠星石ってすごいのー。<br>
あのチョコが好きだなんて。」<br>
騙されたことを忘れたかのように、感動している。<br>
やっぱり、知らせなくてよかった。<br>
紅「思われているのね。蒼星石に」<br>
J「兄弟っていいな。」<br>
ちょっと、この二人のコメントは、おおげさすぎるかなと思ったけど、<br>
翠星石は、それどころじゃないみたい。<br>
翠「と、当然です。私達は双子ですから。<br>
翠星石はうれしいです。」<br>
笑顔が大分引きつってる。<br>
ふふっ、ちょっと楽しいかな。<br>
<br>
翠星石が口いっぱいに広がる味に耐えられなかったのか、<br>
ココアに手を伸ばす。<br>
翠星石は、一口含むと、見たこともない顔になった。<br>
ふふっ、みんなに見せてあげたいよ。<br>
翠「そ、蒼星石!ひどいですよ!?」<br>
蒼「あれ?翠星石が好きなあのチョコをベースに作った飲み物なんだけどな?<br>
砂糖もちゃんと入れてないよ?気に入らなかった?」<br>
翠「あのチョコ食べさせたことなら、謝るから許してくださいですぅ。」<br>
ついに泣きが入った。しかし間髪おかず、、<br>
紅「いーえ、許さなくてよ。全部ちゃんと食べなさい。<br>
ジュン、翠星石を抑えなさい!」<br>
J「え、でも、このくらいでいいじゃ…」<br>
真紅に鬼気迫る迫力で睨まれたジュン君はおとなしく言うことを聞く。<br>
二対一なら流石に勝ち目はなく、翠星石は捕まった。<br>
翠「蒼星石、助けてです。私が悪かったです。」<br>
蒼「真紅、えっと、そのくら……」<br>
紅「ごめんなさい。私は許せないわ。」<br>
ふふっ、思ったとおり。真紅は大分熱くなってる。<br>
雛苺は、真紅の迫力におびえている。<br>
翠「いやです、ごめんです、あ、だめ………<br>
いやですー!!!」<br>
翠星石は、クラブ棟中に響きわたるような大声で叫んだ。<br>
けど、多分、その声を聞いた人全てが、喜ぶと思う。<br>
翠星石のチョコの被害者だろうから。<br>
<br>
結局、無理矢理全部押し込まれて、<br>
グッタリした翠星石をつれて家に帰った。<br>
僕は、十分仕返しできたし、満足だ。<br>
今なら、少し翠星石の気持ちも分かる気がする。<br>
たしかに、誰かをいじめるのは、意外と楽しい。<br>
大分おとなしくなっている翠星石を見ることが、<br>
こんなに楽しいものだとは思わなかった。<br>
けれども、翠星石は一週間もしないうちに、雛苺をいじめるようになった。<br>
もしかしたら、また、僕の出番かもしれないな。ふふっ。
<p><a href=
"http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/620.html">口は災いの元(真紅メイン)</a>の続きです。</p>
<p>僕、蒼星石は、生徒会の会議からの帰りだった。<br>
そもそも、やりたくなかったのだけど、<br>
立候補するものがいないと、<br>
先生が困ったようになんども頼むので、引き受けてしまった。<br>
蒼「やっぱり、引き受けなければ、よかったな。<br>
いつも園芸部に出れるわけでもないし。」<br>
グ~と僕のお腹がなった。<br>
蒼「はぁ、おなかすいた。」<br>
僕は、双子の翠星石と二人暮らし。<br>
ご飯は、交代で作っている。<br>
今日の朝ごはんは、翠星石の番だったが、<br>
翠星石が二度寝してしまい、結局朝ごはんは食べずじまいだった。<br>
お昼ごはんは食べたものの、<br>
生徒会のせいでいつもより帰りが遅く、お腹もすく。<br>
決して、僕が大食らいなわけではないことを強調しておく。<br>
蒼「ただいまー」<br>
翠星石は台所で料理している。<br>
蒼「あれ、今日の夜ご飯は僕の番じゃなかったっけ?」<br>
翠「今日の朝は、悪かったです。<br>
お詫びに、今日の晩御飯は、私が腕によりをかけて作るです。<br>
そのチョコでも食べて待ってるです。<br>
翠星石イチオシのチョコです」<br>
机の上にチョコがおかれている。<br>
<br>
蒼「ふふっ、うれしいな。<br>
でも、ご飯の前にチョコって……」<br>
翠「やっぱり、チョコはダメですか?」<br>
そうはいってもお腹が減っていたし、それに<br>
蒼「せっかく、翠星石が用意してくれたんだし、食べようかな」<br>
真っ黒のチョコを口に運ぶ。<br>
蒼「……う、なにコレ…………苦……」<br>
蒼「インスタントコーヒーの粉?…………<br>
口の中の水分が全部苦くなったみたい。」<br>
翠「蒼星石は、まだまだお子様ですね。<br>
その苦味がいいんじゃないですか?」<br>
蒼「いくらなんでもひどすぎるよ」<br>
翠「蒼星石がそんなお子様とは思わなかったです。<br>
ほら、甘~いジュース飲んで機嫌直すです」<br>
その後の夕飯は、まぁ、普通の味で、とても美味しかった。<br>
けど、悪かったと謝りつつこんなことをするなんて、<br>
僕は今回ばかりは許せない。<br>
そこで、僕は仕返しをしようと思う。<br>
<br>
日曜日、僕は、隣町で件のチョコを手に入れた。<br>
僕たちの町中の件のチョコは買い占められていたらしい。<br>
その買い占めてたのは、翠星石らしいんだけどね。<br>
今まで何人にこのチョコを食べさせたんだろう?<br>
想像するだけで、恐ろしい。<br>
普段のお菓子の好みからいって、<br>
翠星石がこのチョコを美味しく感じないのはたしか。<br>
けれども、ただ単に渡すだけなら、<br>
「後で食べるですぅ」とかいって、<br>
食べてもらえないだろう。<br>
そもそも、このチョコ一口程度だけでは、僕の気ははれない。<br>
明日のお茶会用の、苺大福を作りながら、<br>
いい仕返し方法はないかと僕は考えている。<br>
そうだ・・・。うん。これならいけるはず。<br>
僕は、姉に仕返しするいい方法を思いついた。<br>
<br>
月曜日、園芸部の活動も終わり、<br>
ジュン君と僕によって、<br>
いつものお茶会の準備が行われている。<br>
ジュン君と真紅に騒がれるとまずいので、<br>
二人には、前もって、話をつけておいた。<br>
二人とも、心良く協力してくれることになった。<br>
雛苺は、ばらしたほうが、不自然になりそうなので止めた。<br>
ジュン君は、僕の用意した、ココアを配りはじめた。<br>
雛「うにゅ~、今日はお茶じゃないの?」<br>
J「ま、たまには、いいだろ?な、真紅?」<br>
紅「………たまには、こういうのもいいわね。」<br>
そうは、口でいうものの、<br>
前回のカカオ99%チョコ事件が相当トラウマになっているのか、ちょっと震えている。<br>
真紅のは、ちゃんと甘いのだからと伝えておいたんだけどな……。<br>
僕は、一番大きい大福を翠星石に渡す。<br>
蒼「はい。翠星石用の特別な大福。」<br>
雛「ねぇねぇ、翠星石。一番大きいうにゅ~ヒナにちょうだいなの。」<br>
当然、翠星石は断った。雛苺が泣きそうになると、翠星石はちょっとニヤリとした。<br>
うん。雛苺には悪いけど、思ったとおり。<br>
雛苺にはちゃんと2番目に大きいのを渡した。<br>
残りが、それぞれの大福を選ぶ。<br>
<br>
翠「今日の苺大福は蒼星石がつくったです。<br>
みんな、ちゃんと味わいやがれです。<br>
翠星石も姉として鼻高々ですぅ。」<br>
翠星石は、うれしそうに大福を口に入れた。<br>
急に翠星石の顔が歪む。<br>
翠「蒼星石!なんですか、これは!?」<br>
蒼「あぁ、チョコ大福だよ。<br>
翠星石、カカオ99%のチョコ好きっていってたでしょ?<br>
だから大福にいれてみたんだ。そのチョコ探すの大変だったんだよ?<br>
人気商品らしくって。」<br>
反応から察するに、本人は、実際に食べるのは始めてみたいだ。<br>
あの強烈な味は、食べた人ならすぐわかるからね。<br>
あ、でも、僕が●●●を▲▲▲して×××したから、<br>
分からなかったのかな。ふふふっ。<br>
でも、まだまだこれからだからね。翠星石。<br>
雛「やっぱり、翠星石ってすごいのー。<br>
あのチョコが好きだなんて。」<br>
騙されたことを忘れたかのように、感動している。<br>
やっぱり、知らせなくてよかった。<br>
紅「思われているのね。蒼星石に」<br>
J「兄弟っていいな。」<br>
ちょっと、この二人のコメントは、おおげさすぎるかなと思ったけど、<br>
翠星石は、それどころじゃないみたい。<br>
翠「と、当然です。私達は双子ですから。<br>
翠星石はうれしいです。」<br>
笑顔が大分引きつってる。<br>
ふふっ、ちょっと楽しいかな。<br>
<br>
翠星石が口いっぱいに広がる味に耐えられなかったのか、<br>
ココアに手を伸ばす。<br>
翠星石は、一口含むと、見たこともない顔になった。<br>
ふふっ、みんなに見せてあげたいよ。<br>
翠「そ、蒼星石!ひどいですよ!?」<br>
蒼「あれ?翠星石が好きなあのチョコをベースに作った飲み物なんだけどな?<br>
砂糖もちゃんと入れてないよ?気に入らなかった?」<br>
翠「あのチョコ食べさせたことなら、謝るから許してくださいですぅ。」<br>
ついに泣きが入った。しかし間髪おかず、、<br>
紅「いーえ、許さなくてよ。全部ちゃんと食べなさい。<br>
ジュン、翠星石を抑えなさい!」<br>
J「え、でも、このくらいでいいじゃ…」<br>
真紅に鬼気迫る迫力で睨まれたジュン君はおとなしく言うことを聞く。<br>
二対一なら流石に勝ち目はなく、翠星石は捕まった。<br>
翠「蒼星石、助けてです。私が悪かったです。」<br>
蒼「真紅、えっと、そのくら……」<br>
紅「ごめんなさい。私は許せないわ。」<br>
ふふっ、思ったとおり。真紅は大分熱くなってる。<br>
雛苺は、真紅の迫力におびえている。<br>
翠「いやです、ごめんです、あ、だめ………<br>
いやですー!!!」<br>
翠星石は、クラブ棟中に響きわたるような大声で叫んだ。<br>
けど、多分、その声を聞いた人全てが、喜ぶと思う。<br>
翠星石のチョコの被害者だろうから。<br>
<br>
結局、無理矢理全部押し込まれて、<br>
グッタリした翠星石をつれて家に帰った。<br>
僕は、十分仕返しできたし、満足だ。<br>
今なら、少し翠星石の気持ちも分かる気がする。<br>
たしかに、誰かをいじめるのは、意外と楽しい。<br>
大分おとなしくなっている翠星石を見ることが、<br>
こんなに楽しいものだとは思わなかった。<br>
けれども、翠星石は一週間もしないうちに、雛苺をいじめるようになった。<br>
もしかしたら、また、僕の出番かもしれないな。ふふっ。</p>