「水銀燈×雪華綺晶」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

水銀燈×雪華綺晶」(2008/06/13 (金) 15:21:15) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

"i wanna be your dog"<br> <br> こっちに来て。私はアナタの犬になりたい<br> <br> 雪華綺晶に家に呼ばれた水銀燈。<br> 大きな屋敷のベルを鳴らすと現れたのは家の執事。兎の顔した男に導かれ、水銀燈は階段を上がる。<br> 部屋の扉の前に立ち、優雅に一礼すると男は静かに横に控えた。<br> <br> 「お嬢様に許可をもらっております。そのまま扉を開いてお入りください」<br> <br> 扉を叩こうと手を伸ばす。しかしそれは男の言葉にさえぎられた。<br> そのまま右手を下ろし、ノブをにぎる。扉を開き、中に入る。<br> 直前に、男が再び礼をしたのが見えた。静かな音と共に扉が閉まる。<br> <br> 綺麗に片付いた広い部屋の中、続きの部屋の扉が開いて彼女が現れる。<br> <br> 「いらっしゃいませ、水銀燈」<br> <br> いつものように、片目で微笑む彼女の姿。いつもと違うその様子。<br> <br> 「…なんて格好してるの」<br> <br> 驚きに、いつもの余裕が消えてゆく。<br> <br> 「…今の私の気持ちを。見た目にわかるように」<br> 「薔薇水晶ならともかくとして…あなたがそんな格好をするとは思わなかったわ」<br> <br> 外せない視線の先、彼女の首に巻かれたもの。頭に生えた白いもの。<br> 水銀燈に近寄るたびに、それらがかちゃりと音を立てる。<br> <br> 「あの子ほどに純粋に…というわけにも行きませんが、私もたまには素直にね」<br> <br> 至近距離に立って見上げる雪華綺晶。なるほど、薔薇水晶が水銀燈を見上げる時、<br> そこに見えるはただただ純粋な、好きという気持ち。<br> 今のこの視線はそれとは違う。そこにあるのは確かに同じ、あなたが好きだという気持ち。<br> けれど、それだけではなくどこか漂う空虚な感情。諦めにも似たものか。<br> <br> 「それがアナタの素直な気持ち?雪華綺晶」<br> <br> 赤い瞳で静かに見下ろす水銀燈に、雪華綺晶は迷わず答えた。<br> <br> 「ええもちろん。「私はアナタの犬になりたい」」<br> <br> 言葉と共に、目の前の唇にそっと口付ける。。<br> しばらくして、離された水銀燈の唇から言葉がつむがれた。<br> <br> 「…恋人、じゃなくて?」<br> 「…それはあの子のポジションですわ。あなたは私達二人を愛してくれる。<br>  けれども優先させるべきは犬よりも、恋人でしょう?」<br> <br> 感情を感じさせない笑みで再び見上げる雪華綺晶。<br> 水銀燈は彼女をそっと抱き寄せた。<br> <br> 「…そうね。でも、たまには犬を優先させたくなるかもしれないわ」<br> <br> 目の前の肩に首を預けながら、そっと呟く。<br> 水銀燈の耳元に、くすくすと小さな笑い声が聞こえた。<br> <br> <br> 「それは…犬としては光栄の極み、ですわね。」<br> <br> かちゃり、と再び小さな音がして、水銀燈の手に何か冷たいものが触れる。<br> 雪華綺晶の首から続く長い鎖…それをきゅっと握ってみると、頬をぺろりとなめられた。<br> <br> 「けれど…たまに、で十分ですわ。犬には…少し過ぎた幸せですもの」<br> <br> フフフ、と笑う声が響き、「犬」になった雪華綺晶が先導して寝室へと導いていく。<br> <br> 「では、私と、しばらく遊んでくださいましね?アナタの「恋人」が戻ってくるまで…」<br> <br> 振り返り、片目で微笑むどこまでも白い彼女の姿。水銀燈はそれに静かに答えた。<br> <br> 「―――――――」<br> <br> "i wanna be your dog" 終<br> <br> <br> <br> <hr> <br> <br> <br> <br> 銀「・・・また失敗だわぁ」<br> 薔「銀ちゃん・・・レシピどおりにお料理作ってるのに・・・なんで失敗するの?」<br> 銀「なんでかしらねぇ・・・?やっぱり私には向いてないわぁ」<br> 薔「もう・・・・・・ジュンに料理作って上げるんでしょう?」<br> 銀「うーん・・・もう面倒なことはやめるわ・・・これを料理に入れて・・・」<br> 薔「・・・何入れたの?なんだか凄く美味しいよ」<br> 銀「そりゃそうよぉ、金糸雀の特製媚薬を・・・って、美味しいよ?」<br> 薔「うん、おいし・・・・・・・・・お姉さま・・・」<br> 銀「ちょ、た、食べちゃったの!?」<br> 薔「お姉さま・・・愛しています」<br> 銀「や、やめ、私にそんな趣味は!な、なんで脱がすの!?」<br> ガチャ<br> J「おーい、水銀と・・・すまない僕のことは忘れてくれ」<br> 銀「え、ちょ、ち、違うのよ!ジュン!」<br> 薔「お姉さま・・・」<br> 銀「い、いやあああああ!?」<br> <br> 次の日<br> 銀「・・・・・・・・・(真っ白の燃え尽きてる)<br> 薔「お姉さま・・・♪」<br> <br> 真「あの二人・・・そういう関係だったの?」<br> べ「ハァハァハァハァハァ・・・」<br> J「そんな・・・水銀燈・・・」<br> 雪「大丈夫ですよ、ジュン君・・・貴方には私がいますよ」<br> <br> 銀「ち、違うのに・・・」<br>
<p align="left">&quot;i wanna be your dog&quot;<br /><br /> こっちに来て。私はアナタの犬になりたい<br /><br /> 雪華綺晶に家に呼ばれた水銀燈。<br /> 大きな屋敷のベルを鳴らすと現れたのは家の執事。兎の顔した男に導かれ、水銀燈は階段を上がる。<br /> 部屋の扉の前に立ち、優雅に一礼すると男は静かに横に控えた。<br /><br /> 「お嬢様に許可をもらっております。そのまま扉を開いてお入りください」<br /><br /> 扉を叩こうと手を伸ばす。しかしそれは男の言葉にさえぎられた。<br /> そのまま右手を下ろし、ノブをにぎる。扉を開き、中に入る。<br /> 直前に、男が再び礼をしたのが見えた。静かな音と共に扉が閉まる。<br /><br /> 綺麗に片付いた広い部屋の中、続きの部屋の扉が開いて彼女が現れる。<br /><br /> 「いらっしゃいませ、水銀燈」<br /><br /> いつものように、片目で微笑む彼女の姿。いつもと違うその様子。<br /><br /> 「…なんて格好してるの」<br /><br /> 驚きに、いつもの余裕が消えてゆく。<br /><br /> 「…今の私の気持ちを。見た目にわかるように」<br /> 「薔薇水晶ならともかくとして…あなたがそんな格好をするとは思わなかったわ」<br /><br /> 外せない視線の先、彼女の首に巻かれたもの。頭に生えた白いもの。<br /> 水銀燈に近寄るたびに、それらがかちゃりと音を立てる。<br /><br /> 「あの子ほどに純粋に…というわけにも行きませんが、私もたまには素直にね」<br /><br /> 至近距離に立って見上げる雪華綺晶。なるほど、薔薇水晶が水銀燈を見上げる時、<br /> そこに見えるはただただ純粋な、好きという気持ち。<br /> 今のこの視線はそれとは違う。そこにあるのは確かに同じ、あなたが好きだという気持ち。<br /> けれど、それだけではなくどこか漂う空虚な感情。諦めにも似たものか。<br /><br /> 「それがアナタの素直な気持ち?雪華綺晶」<br /><br /> 赤い瞳で静かに見下ろす水銀燈に、雪華綺晶は迷わず答えた。<br /><br /> 「ええもちろん。「私はアナタの犬になりたい」」<br /><br /> 言葉と共に、目の前の唇にそっと口付ける。。<br /> しばらくして、離された水銀燈の唇から言葉がつむがれた。<br /><br /> 「…恋人、じゃなくて?」<br /> 「…それはあの子のポジションですわ。あなたは私達二人を愛してくれる。<br />  けれども優先させるべきは犬よりも、恋人でしょう?」<br /><br /> 感情を感じさせない笑みで再び見上げる雪華綺晶。<br /> 水銀燈は彼女をそっと抱き寄せた。<br /><br /> 「…そうね。でも、たまには犬を優先させたくなるかもしれないわ」<br /><br /> 目の前の肩に首を預けながら、そっと呟く。<br /> 水銀燈の耳元に、くすくすと小さな笑い声が聞こえた。<br /><br /><br /> 「それは…犬としては光栄の極み、ですわね。」<br /><br /> かちゃり、と再び小さな音がして、水銀燈の手に何か冷たいものが触れる。<br /> 雪華綺晶の首から続く長い鎖…それをきゅっと握ってみると、頬をぺろりとなめられた。<br /><br /> 「けれど…たまに、で十分ですわ。犬には…少し過ぎた幸せですもの」<br /><br /> フフフ、と笑う声が響き、「犬」になった雪華綺晶が先導して寝室へと導いていく。<br /><br /> 「では、私と、しばらく遊んでくださいましね?アナタの「恋人」が戻ってくるまで…」<br /><br /> 振り返り、片目で微笑むどこまでも白い彼女の姿。水銀燈はそれに静かに答えた。<br /><br /> 「―――――――」<br /><br /> &quot;i wanna be your dog&quot; 終</p> <hr /><p><br /><br /><br /><br /> 銀「・・・また失敗だわぁ」<br /> 薔「銀ちゃん・・・レシピどおりにお料理作ってるのに・・・なんで失敗するの?」<br /> 銀「なんでかしらねぇ・・・?やっぱり私には向いてないわぁ」<br /> 薔「もう・・・・・・ジュンに料理作って上げるんでしょう?」<br /> 銀「うーん・・・もう面倒なことはやめるわ・・・これを料理に入れて・・・」<br /> 薔「・・・何入れたの?なんだか凄く美味しいよ」<br /> 銀「そりゃそうよぉ、金糸雀の特製媚薬を・・・って、美味しいよ?」<br /> 薔「うん、おいし・・・・・・・・・お姉さま・・・」<br /> 銀「ちょ、た、食べちゃったの!?」<br /> 薔「お姉さま・・・愛しています」<br /> 銀「や、やめ、私にそんな趣味は!な、なんで脱がすの!?」<br /> ガチャ<br /> J「おーい、水銀と・・・すまない僕のことは忘れてくれ」<br /> 銀「え、ちょ、ち、違うのよ!ジュン!」<br /> 薔「お姉さま・・・」<br /> 銀「い、いやあああああ!?」<br /><br /> 次の日<br /> 銀「・・・・・・・・・(真っ白の燃え尽きてる)<br /> 薔「お姉さま・・・♪」<br /><br /> 真「あの二人・・・そういう関係だったの?」<br /> べ「ハァハァハァハァハァ・・・」<br /> J「そんな・・・水銀燈・・・」<br /> 雪「大丈夫ですよ、ジュン君・・・貴方には私がいますよ」<br /><br /> 銀「ち、違うのに・・・」</p> <hr /><p align="left"><br /><br /><br /> 銀「いや、やめて…」<br /> 雪「黒薔薇ねえ様、いただきます」<br /> 銀「いやぁぁぁぁ!」<br /><br /> 銀「はっ!夢…まったくヘンナ夢みたせいで首がいた…」<br /> 雪「かみかみ」<br /> 銀「こらぁ!」<br /> 雪「あう…」<br /> 銀「もう貴方とは一緒にねないわぁ」<br /> 雪「そんな殺生な…」</p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: