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水銀燈のファーストキス」(2009/08/30 (日) 18:01:12) の最新版変更点

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<p>「なあ、水銀燈」<br /> 「どうしたのぉ?ジュン」<br /><br /> 朝の登校時間。私はジュンと毎朝一緒に学校に行っている。<br /> 何故なら私たちは・・・<br /><br /> 「僕たちって、恋人同士だよな?」<br /> 「えぇ、そうねぇ」<br /><br /> いきなり何を言い出すんだろう?<br /> ジュンがこんな話をするなんて、今迄一度も無かった。<br /><br /> (まぁ、面白そうだし聞いてあげよっかな)<br /><br /> 「水銀燈、話聞いてる?」<br /> 「え、えぇ聞いてるわよぉ。それで何?」<br /> 「僕たち恋人同士なのに、一度もキスしたこと無いよな」<br /> 「・・・えっ、ええぇぇぇぇ!!!」<br /> 「うわぁっ!!いきなりでかい声出すなよ」<br /> 「ご、ごめんなさぁい・・・」<br /><br /> (い、いきなり何言い出すのよぉ・・・)<br /><br /> キス。ジュンとキスをすることなんて、考えたことも無かった。<br /> 恋人と言えど、幼馴染からの延長みたいなものだ。<br /> だから、付き合うことになっても、そんな事ジュンとする気には、どうもなれなかった。<br /> 鏡を見たら、自分はすごい顔をしてるに違いない。自分でも分かるくらい、顔が熱い。<br /><br /> 「あっ!HRまで5分しか無いじゃないのぉ!!急ぐわよ!ジュン!」<br /> 「え?ほんとに?・・・って、待ってくれよ!水銀燈!」<br /><br /> 取りあえず、逃げれたが、問題は解決していない。<br /> その日はもう、全然駄目だった。とてもじゃないが、集中などできない。<br /><br /> 「はぁ・・・」<br /> 「・・・銀ちゃん」<br /> 「ひゃあっ!驚かさないでよ!おばけかと思うじゃないのぉ!ばらしー!」<br /> 「・・・銀ちゃん、何悩んでるの・・・?」<br /> 「べ、別に悩んでなんかないわよぉ。<br />   乳酸菌を毎日摂ってる私に、悩み事なんてあると思うぅ?」<br /> 「・・・それは関係無いと思うけど・・・」<br /> 「まぁ、いいわ。で、私が悩んでたらどうするのよぉ?」<br /> 「・・・もちろん、名探偵ばらしーが銀ちゃんの悩みをぱぱっと、<br />   解決してあげよう・・・!」<br /> 「探偵ごっこで解決するんなら世話無いわよぉ・・・」<br /> 「・・・じゃあ、さっそく聞き込み調査に行こう!」<br /> 「ちょっと!?人の話聞いてるぅ!?というか、何の事か分かってるのぉ!?」<br /> 「レッツゴー!!」<br /><br /><br /> それからどした?<br /><br /><br /> 「・・・ふむふむ、つまり銀ちゃんはジュンとのキスで悩んでる訳だね?」<br /> 「いきなりあんなこと言われたら、誰でも驚くわよぉ・・・」<br /> 「・・・意気地無し」<br /> 「え?なにぃ?」<br /> 「なんでもな・い・よ♪」<br /> 「そぉ?」<br /> (なんか、ばらしーのテンションがおかしいわぁ・・・)<br /><br /> 「・・・取りあえず、他の人にも相談してみたら?私もついて行ってあげるから」<br /> 「あなたがついて来る必要ないでしょ。まぁ、いいわぁ。行きましょう」<br /> 「・・・やっぱり、ついて来て欲しいんだ・・・」<br /> 「べ、別にそんなんじゃないわぁっ!!」<br /><br /><br /> それからそれから?<br /><br /><br /> 「まずは翠星石と蒼星石ねぇ」<br /> 「あ、見つけた。おーい」<br /> 「やぁ、水銀燈に薔薇水晶。二人揃って歩いてるなんて、いいの?」<br /> 「いいのって、何がよぉ?」<br /> 「ジュンをほったらかしにしといて、いいのかってことですぅ」<br /> 「・・・今日はたまたま・・・」<br /> 「ふーん・・・ところで何か用ですか?」<br /> 「うん・・・実はね・・・」<br /><br /> キングクリムゾン!<br /><br /> 「へぇー、ジュンくんにキスを迫られたんだ」<br /> 「・・・?別にいいじゃねぇですか?」<br /> 「実際に迫られたら緊張するわよぉ」<br /><br /> まぁ、緊張するとかの問題じゃ無いんだけれど。<br /><br /> 「しゃーねーやつですぅ。蒼星石が今から手本を見せてやるですぅ」<br /> 「え?翠星石、手本って何・・・?っていうか、僕・・・?」<br /> 「もうすぐ、アレが来るですぅ。蒼星石は普通にしていたらいいですよ。」<br /> 「アレって何よぉ?」<br /> 「うん・・・私も分からない」<br /><br /> アレと言えば、とてつもないスピードと、恐るべき生命力、<br /> そして、飛行能力まである某生態兵器しか思い浮かばないけれど・・・<br /> そんなことを水銀燈が考えていたその時――!<br /><br /> 「あ、蒼嬢――――!!」<br /><br /> ああ、アレとはこいつのことか。<br /> こいつが来て何になるの?<br /><br /> 「ほら、来たですぅ。手本を見せてやるですよ!蒼星石!」<br /> 「ええっ!?何をすれば・・・取りあえず、えいっ!」<br /> 「ぐはっ」<br /> 「ふふっ、流石我が妹ですぅ。くらえっですぅ!」<br /> 「がはっ」<br /> 「いつもいつも、蒼星石をストーカーしてっ!キモイですぅ!止めを刺してやるですぅ」<br /> 「ここからが本当の(ry」<br /><br /> 「付き合ってられないわぁ・・・」<br /> 「うん。頼ったことが間違いだった」<br /> 「あ、すいぎんとーと、ばらすいしょーなのー!」<br /> 「あら、こんな所で会うなんて偶然ね」<br /><br /> (真紅と雛苺・・・この二人もちょっと・・・ねぇ)ヒソヒソ<br /> (銀ちゃん、この際誰でもいい。とりあえず話してみよう)ヒソヒソ<br /> (余り気は進まないけど・・・仕方ないわねぇ)ヒソヒソ<br /> 「どうしたの?水銀燈?」<br /> 「実はねぇ・・・」<br /><br /> キング(ry<br /><br /> 「あ、貴方達、そんなはしたない事をしていたの!」<br /> 「まだしてないわよぉ!(というか、この反応・・・)」<br /> 「・・・で、結局どうすればいいと思う?」<br /> 「そんなこと、私には答えられないのだわっ!」<br /> 「・・・やっぱり。一応聞くけど、雛苺は何かいい方法思いつく?」<br /> 「セッ○スすればいいのー!」<br /> 「「「!!!」」」<br /><br /> (セッ○スって、無理に決まってるじゃないっ!)<br /> (うはwwwwktkrwwww)<br /> (・・・・・・)ポカーン<br /><br /> 「というか雛苺、そんな事誰から聞いたのだわっ!」<br /> 「うゆ~かなりあから聞いたのー」<br /> 「どんな説明を受けたのぉ?」<br /> 「男女の仲が悪くなりそうな時、喧嘩してるときとかにする事なのー!」<br /><br /> (行為自体の説明はしてないじゃないのぉ!)<br /><br /> 「雛苺、これから人前でそんな事を言っては駄目よぉ」<br /> 「なんでなの~?」<br /> 「だ・め・よぉ」<br /> 「は、はーいなの~」ビクッ<br /><br /> (((金糸雀、後で絞める)))<br /><br /> 「はぁ~あ・・・結局参考にもならなかったわぁ」<br /> 「ドンマイ銀ちゃん。あ、私ジュース買って来るね」<br /> 「はぁい・・・」<br /><br /> (どうしようかしら・・・)<br /> ファーストキスはジュンにならあげてもいい。<br /> けど、あと一歩という所で踏み出せないのだ。<br /> (けど、恥ずかしがっても仕方が無いわぁ。よし、決めたわぁ!)<br /><br /> 「お~い、水銀燈ー」<br /> 「って、ええぇぇぇぇぇぇ!!!」<br /> 「僕が呼ぶ度に驚くなよ・・・結構傷つくんだぞ?」<br /> 「あっあのぉジュン?」<br /> 「ん?どうした?」<br /> 「あ、朝の事なんだけれど・・・」<br /> 「水銀燈、朝の事って?」<br /><br /> (頑張れ!私!勇気を出すのよぉ)<br /> (水銀燈!頑張るかしら~!)<br /> (そこですっ!押し倒せですぅ!)<br /> (翠星石!?押し倒せなんて言っちゃ駄目だよ!)<br /> (ドキドキ・・・)チラッ<br /> (すいぎんとー、がんばるの~)<br /> (銀ちゃん、今だよ、ジェットストリームアタック!)<br /> (お腹空いた・・・)<br /><br /> ・・・<br /> 「って、貴方達なんでいるのよぉっ!!」<br /> 「ばれたかしら~」<br /> 「この意気地なし!なんで押し倒さないですか!」<br /> 「翠星石!まずいよ!逃げよう」<br /> 「いいものが見れたのだわ。後もう少し見たかったけれど」<br /> 「取りあえず、にげるの~!」<br /> 「銀ちゃん、晩御飯はお赤飯炊くね」<br /> 「晩御飯はハンバーグがいいですわ」<br /><br /> 皆、思い思いの事を言って、ささっと逃げていく。<br /><br /> 「貴方達・・・待ちなさぁーい!!」<br /><br /> 結局、水銀燈はキスが出来ないのでした。<br /><br /> 「あれ、僕、出番これだけ?」</p>

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